竜太のテクニカルメモ

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光子ロケットを地上から打ち上げる化学ロケットの補助ロケットにする案

竜太です.どーも.

今回は以前お話した光子ロケットが,地上から打ち上げる際にも多少は役に立つというお話です.

光子ロケット単独では地上から打ち上げられない!

光子ロケットは最も実用的には原子力でエネルギーである電力を供給する部分とレーザー装置に大別されます. このうち推力はレーザー装置の発射するレーザー光線で運動量p = \frac{E}{c}を稼いで飛ぶのですが, 最も強いレーザー装置でも,レーザー装置のみを持ち上げるのが関の山で,重い原子炉まではとても持ち上げられません. このため,実用上は光子ロケットはほぼ無重力の宇宙空間でのみ活躍すると考えられてきました. しかし,僕は補助ロケットとしてなら地上からの発射時にも有効であることに気づきました.

補助ロケットなら十分有効

通常,宇宙空間に光子ロケットを打ち上げる時は次のようにします.

まず,貨物として重い光子ロケットを乗せ,化学ロケットで宇宙空間まで運び,そこから光子ロケットが飛び立ちます. ここで気づいてほしいのが,光子ロケットだって多少は推力があるのに,地上から飛び立つときにはまったく無駄になっているという点です. そこで次のようにします.

化学ロケットの補助ロケットとして積み荷の光子ロケットを地上からの打ち上げの際にも利用します. こうすることで化学ロケットの燃料を\frac{2}{3}程度まで使用量を減らせるうえに, 光子ロケットの出力自体も大変大きくできます. この方式にすると光子ロケットの性能はよくできるし,科学燃料もだいぶ少なくできます. 効率が良いことがお分かりいただけたのではないでしょうか?

欠点もある

ただし重大な欠点が一つあります. 光子ロケットは強いレーザービームを用いるためほぼ無限遠まで非常に強いレーザー光にさらされます. このため,地上から放物線を描くようにロケットを打ち上げると,地上に強いレーザーを浴びた直線上の長い焼け焦げた地域が発生してしまうのです. これでは日本のJAXA種子島などでは危険すぎて打ち上げられません. 実際上この補助ロケット方式は地上からほぼ垂直に打ち上げる必要があり,しかも周囲は人の住んでいない砂漠地帯などが望ましいでしょう. どこからでも安全に打ち上げられるわけではないのが欠点です.

遠い未来のロケットはニュートリノロケットか?

こうして考えると,もし,光子でなくニュートリノなら推進剤として,光速に近い速さまで加速できるし, ほとんど物質と相互作用しないためロケットがどこからでも打ち上げられるようになるため大変有望です. ただし現在の技術では大量のニュートリノだけを発生する方法もニュートリノの噴出方向の調整もどちらも全く実現できていない未知のテクノロジーです.

ここまで読んでくださって有難うございます. 何か間違い等ございましたら,ご報告いただけると幸いです^^


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