結婚した当時は、平日の夕食後とか、週末とか、余暇は「夫婦はいつも一緒に時間を過ごすもの」と、「無意識」に思い込んでいました。当時は夫もすんなり、私との「二人時間」を過ごしていました。

それが、結婚して8年ぐらいすると、夫が何気に、一人の時間を確保するようになったんですね。

平日の夜に、もう少しテレビニュースを長く見たいからと、わたしよりも少し遅めに床に就くことが多くなったり。

ビデオゲーム好きの夫が、私が床に就くのを待って、毎週金曜の夜中に一人で、2時間ほどゲームをするようになったり。それまでは、平日に週3回ぐらい、夜寝る前に30分ほど夫がゲームをして、私がそれを横目で見ながら、本を読んだりするのが常でした。
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夫が一人時間を増やすにつれて、初めは「え~?」と思ったのですが。。。夫婦といえども一番近い「他人」。価値観も違うし、好きなことも違う。自分一人だけでリラックスできる、時間やスペースが必要なのでしょう。

私は割と「自我」が強く、人の良い夫が私の「自我」に引きずられることが多いので、夫にとっては、そういう意味でも、「自分一人の静かな時間」を持つのが大事なのかも知れません。
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考えてみたら、私はもともと一人暮らし歴が長く、ひとりカフェ、ひとり美術館から、ひとり海外旅行まで、おひとり様で過ごすのが好きだったんですね。

二人暮らしの生活の中で、「夫婦は一緒に過ごすもの」と思い込んでいたので、ひとり時間の楽しみ方を少し忘れてしまっていました。
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最近のひとり時間「マイブーム」は、ネットフリックスで邦画・日本のドラマを観ることです。そして、最近観始めたのが、是枝監督の「舞妓さんちのまかないさん」。

舞妓さんのドラマなんて、ベタベタ・ドロドロなんだろうな~と思っていたら、日本人ならではの「優しさ」とか「きめ細かな心の動き」が描かれていて、つい涙ぐんだり、ほっこりしたり。欧米の映画やドラマには無いモノが、そこにあります。

超個人主義の人の多いイギリスに住んでいると、こういう「日本人ならでは」の優しさに触れることが無く、忘れてしまいがちです。でも、観ていると、こういった優しさが体の隅々にまで染み渡って、忘れかけていたものを取り戻していくような気がします。

昨日は、エピソード2を観たのですが、青森から京都に移り住んだキヨのことを、おばあちゃんが「キヨは、どこに行ってもキヨだからな」と言うセリフに、日本を離れて欧州に住む自分を重ね合わせて、少しジ~ンとしてしまいました。


そんな昨晩の夕食は、大好きな「アイリッシュシチュー」でした。なぜアイリッシュシチューが好きかと言うと、「アイリッシュ」という名前にも関わらず、味がほぼ「肉じゃが」なんですね。陽だまりに座っているような、ほっこり優しい味がします。
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こういう日々の小さな「ほっこり」が、花に毎日少しずつあげる水のように、毎日の暮らしの中で、心に静かに染み渡って、気持ちを豊かにしてくれるのでしょう。


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