ドリエル・ドリエルEXの違いと抗ヒスタミン薬の睡眠改善薬の注意点

くくたる@薬剤師
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こんにちは!

くくたる(twitterはコチラ)です!

【薬剤師歴11年目】
●フリーランス薬剤師
●管理薬剤師歴:調剤3年、OTC1年目
●1人薬剤師歴(調剤):2年

【その他資格】
国際中医師
●ハーバルセラピスト
●シニアハーバルセラピスト
※国際中医師は医師免許ではありません。

 

今回は睡眠改善薬のドリエルとドリエルEXの違いや注意点を紹介したいと思います!

 

くくたる@薬剤師
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ドラッグストア勤務時は、睡眠改善薬を買いに来るお客様の半数はドリエル系の薬が目当てだった印象です!

  

ドリエル系の薬は意外と注意点が多いことが特徴です!

 

まずはドリエルとドリエルEXを比較します!

 

今回の記事はYouTubeでも紹介しておりますので、文字より動画の方が良い方はぜひ見てみてください!

 

ドリエルとドリエルEXの共通点!

ドリエルとドリエルEXはどちらもジフェンヒドラミンという抗ヒスタミン薬が含まれている医薬品です!

  

名前の印象ではドリエルEXの方が効くイメージがあると思いますが、実は有効成分はどちらも「ジフェンヒドラミン塩酸塩 50mgのみ含有」のため、効果は同一であると考えられます!

 

ドリエルとドリエルEXの違い3選!

①ドリエルは錠剤、ドリエルEXはソフトカプセルであること 

②ドリエルは1回2錠、ドリエルEXは1回1カプセルであること 

③ドリエルEXはラベンダーアロマが配合されていること

  

ドリエルEXは早く溶けるソフトカプセルが採用されており、服用後10分以内に成分が放出されると考えられています!

 

しかし、【早く溶けること】と【早く効くこと】は別であるため注意です!

 

早く溶けることと早く効くことは別のため注意!

服用した薬が身体に吸収されることで効果が発揮するため、早く溶けたとしてもお腹に届いて吸収されるまでは効果が期待できるとは言い切れません!

 

ちなみにドリエルEXの公式ページのよくある質問に「ドリエルとの違いは?」という項目があります! 

 

この質問の回答には、

「ドリエルEXの内容成分はドリエルと同じですが、早く溶けるカプセル製剤になっております。また、ラベンダーの香りになっています。 」

と記載されており、早く効くという説明はありません!

 

ドリエルに限らず、市販薬では早く崩壊する・早く溶けるというフレーズでいかにも早く効くように紹介している製品があるため、勘違いをしないよう注意が必要です!

 

ドリエルEXのラベンダーアロマの考察

ラベンダーはリラックスを目的として、ハーブティーの服用や精油の香りを嗅ぐ方法があります!

 

ドリエルEXにはリラックスアロマとして知られるラベンダーの香料がカプセル被膜に封入されております!

 

しかし、香料である以上は香りを嗅ぐことが重要でドリエルEXは飲み薬のため、ラベンダーの香りが十分に持続するとは考えにくいです!

 

ラベンダーの香りを楽しむ場合はドリエルEXではなく通常のドリエルを購入し、浮いたお金で別途ラベンダーの精油を購入し、ティッシュやアロマディフューザーなどを利用して香りを楽しむことを私はオススメします!

 

ドリエルとドリエルEXの違いは以上です!

 

抗ヒスタミン薬含有の睡眠改善薬の重要な注意4選!

①一時的な不眠に使用すること

②病院で貰っている睡眠薬の代わりにはならないこと

③風邪薬など抗ヒスタミン薬含有成分とは一緒に服用できないこと

④緑内障や前立腺肥大症、排尿困難などの病気を悪化させる可能性があること

 

一時的な不眠の目安は1週間以内!

一時的な不眠の目安は1週間以内です!

 

1週間以上不眠が続く場合は受診をオススメします!

 

夜間や休診などでどうしても何か市販薬を使用したい場合は、下記の体質に合った漢方薬の記事を参考にしてみてください!

※何かしら薬を使用中の方はかかりつけの医師・薬剤師に相談をしてください!

 

加味帰脾湯の特徴と体質の確認【漢方・生薬紹介】

酸棗仁湯の特徴と体質の確認【漢方・生薬紹介】

柴胡加竜骨牡蛎湯と桂枝加竜骨牡蛎湯の特徴と違い【漢方・生薬比較】

抑肝散と抑肝散加陳皮半夏の特徴と違い【漢方・生薬比較】

 

病院で処方される睡眠薬の代わりにはならない!

ドリエル系の抗ヒスタミン薬は、ベンゾジアゼピン系などの睡眠薬の変わりにはなりません!

 

また、薬の説明書のしてはいけないことに「不眠症の診断を受けた方」という項目があります!

ベンゾジアゼピン系の薬は不眠症に対して使用する薬のため、してはいけないことに該当します!

 

こちらはメーカーサイトや薬の説明書で注意喚起がされております!

次に紹介する「抗ヒスタミン薬含有成分とは一緒に服用できない」内で引用文を紹介します!

 

抗ヒスタミン薬含有成分とは一緒に服用できない!

実は抗ヒスタミン薬は、風邪薬、アレルギー薬、じんましん・かゆみ止めなど幅広い薬に配合されています!

 

抗ヒスタミン薬が重なると、おしっこが出にくくなったり便秘などの副作用が現れることがあります!

※病院の治療では第一世代抗ヒスタミン薬と第二世代抗ヒスタミン薬を併せて使用することはあります!

 

ドリエル・ドリエルEXは病院で処方される睡眠薬(ベンゾジアゼピン系など)とは異なり、OTC医薬品のかぜ薬や鼻炎薬などに含まれる抗ヒスタミン剤の一種、ジフェンヒドラミン塩酸塩を配合しており、その作用で一時的な不眠症状を緩和します。

 

緑内障・前立腺肥大症・排尿困難などを悪化させる可能性がある!

ドリエルに含まれるジフェンヒドラミンなどの第一世代抗ヒスタミン薬は抗コリン作用があり、抗コリン作用により緑内障、前立腺肥大症、排尿困難などの症状が悪化してしまう可能性があります!

 

くくたる@薬剤師
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ドラッグストアで接客をしていると「緑内障や前立腺肥大の治療をしているけど症状はひどくないから大丈夫!」と言って強引に買おうとされる方が時折ですがいらっしゃいます!

 

症状が落ち着いているのはあくまでも薬で治療をされているからである可能性が高いです!

 

緑内障が急激に悪化した場合は、放置してしまうと失明の可能性が考えられます!

 

また、前立腺肥大症や排尿困難が急激に悪化した場合は、おしっこを出したいのに出せなくなり、下腹部の辛い痛みや不安感・冷や汗などが現れる可能性が考えられます!

 

持病が取り返しのつかない悪化をしてしまう可能性があるため、添付文書の説明事項に該当する場合は、軽い気持ちで服用をしないようにしてください!

 

最後に

というわけで、今回はドリエルとドリエルEXの違い、抗ヒスタミン薬含有の睡眠改善薬の注意点について紹介しました!

 

使用できる状況は限られておりますが、市販の風邪薬で眠気を感じたことがある方で一時的な不眠の場合には使用を検討してみてもいいと思います!

くくたる@薬剤師
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最後まで見ていただきありがとうございます!

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