【演劇観てきた感想】あんよはじょうず。『蟲』

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出典:あんよはじょうず。公式Twitter https://twitter.com/anyo_yochiyochi

おすすめ度:☆☆☆☆★
公演期間:2023/03/18(土)~2023/03/22(水)
劇場:新宿眼科画廊
原作:江戸川乱歩
脚色・演出:高畑亜実
出演:高橋里帆、奥泉、高畑亜実

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あらすじ

厭人病者の主人公・柾木愛造は、友人の池内の紹介で初恋の相手である人気女優の木下芙蓉と再会を果たした。初恋を再燃させた柾木は、ある時芙蓉に自らの想いを必死に伝えたが、彼女は彼を嘲笑っただけであった。数か月に及ぶ、芙蓉とその恋人・池内の逢い引きのストーキングの果てに、彼女への所有欲を押さえきれなくなった柾木は、遂に芙蓉を殺害し、自室である土蔵の2階にその死体を連れ込んだ。しかし柾木の想いとは裏腹に、死体は蟲に侵されて急速に腐ってゆく。彼は死体に防腐処理を施そうとするが、素人に上手くできるものではない。次第に柾木の精神は常軌を逸してゆく。

出典:Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/蟲_(江戸川乱歩)
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作品の感想

注意

あくまでも個人の感想、若干ネタバレを含むため閲覧注意

演出・脚本:☆☆☆☆★

江戸川乱歩の「蟲」をあんよはじょうず。風にアレンジしている訳だが、ほぼほぼ柾木愛造(高橋里帆)が、木下芙蓉(高畑亜実)を殺害するところまでの部分にフォーカスしての演出になっていた。殺害後の愛造が殺害後に更に壊れていく部分は、ほぼ一人の心理描写なので演劇で扱っても面白味がなく、この選択は理解できる。作品は、演出によって禍々しい雰囲気が凄く際立っていて、特に壁をスクリーンに見立てた照明と生演奏の音響が狭い空間での3人芝居とガッチリ噛み合っていて観応えあった。

場面の瞬間瞬間はそうでもないのだが、作品としての読後感がエログロなのが、高畑亜実の世界観を覗き見ている感じがしてくる。原作ありきのため本公演ほどの強烈なインパクトはなかったが、小さい劇場での番外公演として、とてもバランスが良い印象。ただ、小箱で傾斜が作れないのに、床に寝そべる演技が多くて観づらい、、、前方席にしておけばよかった。前方は恐らく桟敷かチビ椅子だと思って(実際は前列桟敷2列目は普通椅子)腰のために回避したが、最前列を1時間根性で耐えた方が絶対に楽しめたと思う。(わざわざ劇中にお詫びいただいたがw)

俳優:☆☆☆☆★

高畑亜実

昭和初期っぽいレトロな雰囲気が無茶苦茶あっていて美人が際立ち艶が溢れ出していた。3人芝居で自分もガッツリと科白を持っている作品をどうやって演出しているのかと不思議に思ってしまう。

高橋里帆

厭人病者(対人恐怖症)の主人公は、抑えた演技に狂気を宿していかないといけない難しい役どころ。彼女が配役されていたのが正直ちょっと不思議だったが、逆にアリなのだと観て納得させられた。

奥泉

相変わらず格好いい容姿。今作では流石に普通の人の役どころなので、バランサーとして物語を運ぶ役目が多かった。ぶっ飛んだやつは、12月に観せてくれるだろう。

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まとめ

12月の本公演が楽しみになる100%”あんよはじょうず。”の番外公演だった。次は一気に新宿村LIVEとのことで期待しかない。

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出典:あんよはじょうず。公式Twitter https://twitter.com/anyo_yochiyochi

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