回転寿司で大人気「サーモン」の暗い過去とは?

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サーモンの暗い過去

今では女性や子どもから大人気の回転寿司のネタ「サーモン」。

見た目も鮮やかで、脂がのっていて食べやすいと評判ですよね。私も回転寿司に行くと、まぐろよりもサーモンを多く食べるほど好きです。

しかし、この寿司ネタとしての「サーモン」は回転寿司ではよく食べていましたが、幼い頃ではなく、少し成長して学生時代くらいから食べるようになったと記憶しています。

それもそのはず、寿司ネタとして「サーモン」が出回るようなったのはここ20~30年前からだと言われています。実はそれまで魚市場からは毛嫌いされていたことご存知でしたか?

これまでずっと、味も見た目も悪く、臭いと言われ続けてきた「サーモン」が、これほどの地位までになった理由はどこにあるのでしょうか。

そこで今回は、回転寿司だけではなく、スーパーでも必ずといっていいほど売り場に並んでいる「サーモン」についてみていきたいと思います。

目次

日本で人気者になった理由は?

サーモン

現在、日本のサーモン輸出量が過去最高となりました。

世界で一番まぐろを消費する日本では、まぐろが揺るぎないトップでしたが、トップの座を奪われるほどの勢いで「サーモン」が追いかけてきています。

10年前に比べるとなんと倍以上になったと言うのは驚きですね。

現在、握り寿司では当たり前のネタのひとつとなったサーモンですが、江戸前の握り寿司は国産の魚のネタで作られるものでした。

この「サーモン」がここまでの人気者になるには、歴史がありました。

30年ほど前、日本にノルウェー産のサーモンを持ち込んだのは、なんと日本人ではなく、ノルウェー大使館のオルセンという人物でした。

最初は日本の魚の台所、築地市場に売り込みましたが、生で鮭を食べる習慣がないのでいつも門前払いを受けていたそうです。その頃の日本では、鮭と言えば焼いて食べるものとしていました。

しかしノルウェーでは、生で美味しく食べられている習慣に目を付け、生でサーモンを食べることにこだわり、売り込んでいたと言われています。

しかも日本の「寿司文化」に目を付け、ノルウェーだけでは消費仕切れないサーモンを寿司ネタにして売り込むことにこだわり続けていました。

日本では鮭を生で食べない文化が根付いていたのは、生では食べない、食べられないという慣習が邪魔していることに目をつけました。

そこでオルセン氏は、「鮭=焼いて食べる魚」「サーモン=生で食べる魚」として差別化をはかり、生で食べても臭みがなくおいしく食べられることを証明し、説得を続けていたようです。

その説得が実を結んだのは、1992年頃日本の大手食品会社「ニチレイ」が「刺身用」という生で食べられるサーモンであることを条件に契約を交わしたことが、現在の寿司ネタサーモン誕生の発端でした。

今でもオルセン氏は「サーモン寿司」の生みの親として業界では広く知られているそうです。

ということは「ノルウェーなしではサーモンは生まれなかった」といっても過言ではないということですね。

ノルウェー産「海鮮親子丼」が誕生するかも?!

サーモン

今ではノルウェー産の「サーモン」はアジア諸国など世界中に輸出されています。

そのきっかけとなったのが日本で寿司ネタとして「サーモン」が人気となったことが大きいようです。

確かに、寿司文化の日本でこれまで食べてこられなかった「サーモン」を生で、しかも寿司ネタとして食べられるようになれば世界中の人々も注目せざるを得ませんよね。

オルセン氏はさらに、ノルウェー産の「サーモン」をブランド魚として、陸上での養殖まで始め、さらに「サーモンイクラ」の生産を始めました。

現在でも「サーモンイクラ丼」というのはありますが、まだまだ市場で当たり前のようには出回っていないのが現実です。

このノルウェー産の「サーモンイクラ」の輸出がこれから先進めば、「サーモン」のように「サーモンイクラ」を日常的に私たちも目にする日が来るかもしれませんね。

そして日本には「鮭イクラ丼」があるように、ノルウェー産の「サーモンイクラ丼」が実現する日も近いのではないでしょうか。

まとめ:回転寿司で大人気「サーモン」の暗い過去とは?

現在、当たり前のように食べている寿司ネタの「サーモン」にこのような歴史があったとは驚きでした。

しかも「サーモン」を日本に取り入れるよう力を注いでいたのがノルウェー大使館に勤めていたノルウェー人だとは知りませんでした。さすが、サーモン大国ノルウェーですね。

日本でも国内産の鮭が生で食べられますが、やはりノルウェー産のサーモンとはひと味もふた味も違いますよね。

当たり前のように食べている脂ののったサーモンが今こうして食べられるのはノルウェー大使館オルセン氏のおかげですね。

同じ「鮭」としても脂の乗り方や旨味がまったく違うので、それぞれの好みに応じて食べ分けるのも良いのではないでしょうか。

そして海鮮親子丼であるノルウェー産の「サーモンイクラ丼」が当たり前のように出回る日がくるのを楽しみに待ちたいと思います。

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