ルートヴィヒ美術館展 初日 | やまちゃん1のブログ

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新国立美術館で開幕した、
ルートヴィッヒ美術館展


 ドイツ・ケルン市が運営する

ルートヴィヒ美術館は、


20世紀から現代までに特化した

世界有数の美術館。





展覧会の構成は、

序章 ルートヴィヒ美術館とその支援者たち

第1章 ドイツ・モダニズム 新たな芸表現を求めて

第2章 ロシア・アヴァンギャルド 芸術における革命的革新

第3章 ピカソとその周辺 色と形の解放

第4章 シュルレアリスムから抽象へ 大戦後のヨーロッパとアメリカ

第5章 ポップ・アートと日常のリアリティ

第6章 前衛芸術の諸相 1960年代を中心に

第7章 拡張する美術 1970年代から今日まで



【展示作品は撮影禁止のため写真はネット画像をお借りしました】

カンディンスキー(1866〜1944) 
白いストローク 1920年
 

ジョージ・グロス エドゥアルト・プリーチュ博士の肖像 1928年

ジョージ・グロス(1893〜1959)は、ドイツ出身で20世紀最大の風刺画家とよばれる
1928年ドイツ革命的芸術家教会を創立 ナチスによる1937年からの「頽廃芸術展」では、マックス・エルンスト、キルヒナー、パウル・クレー、カンディンスキー、シャガールなどと並んで、退廃芸術家として名指しされている

彼の肖像画は独特で、カリカチュアの要素を含んでおり、エドゥアルト・プリーチュ博士の素性は識りませんが、高潔な人物とは言い難い雰囲気です…



マックス・ベックマン(1884〜1950)
恋人たち 1940-43

ドイツ表現主義の画家
「恋人たち」の表題だが、娼婦と思われる女性と客の紳士、店の女


モディリアーニ(1884〜1920) アルジェリアの女 1917年

製作年は、大阪中之島美術館の「髪をほどいた横たわる裸婦」と同じ年で、裸婦像と同じく生命力のある女性に描かれている
歪んだ顔とイアリング、ネックレスが印象的


ピカソ アーティチョークを持つ女
1941年

第二次世界大戦中でスペインはフランコ独裁政権の時代
アーティチョークは武器の棍棒のようで左手の指先は尖っている



映像は無いのだが、大変気に入った作品がある
ゲルハルト・ヘーメの「祈り」という作品

【参考】
ゲルハルト・ヘーメの類似作品

題名の「祈り」から、お盆の精霊馬に見えてきた…


アンフォルメルの抽象絵画たが、何故か心が落ち着く作品 「冷たい抽象」といえるかな…



そして、今回最大の発見がこちら

イケムラレイコ グリーンスケープ
2010年

なんと、日本人の作品でした
粗いジュート(麻布)に油彩

題名とおり緑の風景ですが、茫洋とした景色の彼方には緑のいただきが…
手前の黄色は、雲海なのか…
花園なのか…
幻想的な景色は、モナリザの背景のようでもあり、夢の景色か…

彼女の経歴を調べると、

『イケムラ レイコ(池村 玲子、Leiko Ikemura 、1951年8月22日 - )は、日本出身(三重県津市)の画家、彫刻家である。ドイツ・ベルリン在住。

1991年〜2015年 ベルリン芸術大学教授。2014年より女子美術大学大学院客員教授。2020年芸術選奨文部科学大臣受賞。』だという…


他の作品を観ると、三菱一号館美術館所蔵のルドンの花の絵のようでした
この作品の方が好きですね



最後は唯一撮影可のコレ

カーチャ・ノヴィツコヴァ 
近似(ハシビロコウ) 2014年

デジタルプリント/アルミニウム



初日にも関わらず、
会場は閑散としていました
これからもたぶん増えないと思う…

イケムラレイコ グリーンスケープは観てほしいな


ルートヴィッヒ美術館展は2階

1階の「ワニがまわる」は無料





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