湯川釣行 初めてのブルックを求めて

7月23日の土曜日。

病み上がりのリハビリ渓流釣行として奥日光の湯川に行って来ました。

フリーストーンの源流域はまだ不安があったけど、湯川のような穏やかな流れと木道歩きなら大丈夫と踏んでの釣行です。

と言ってもトラウト相手の釣りは約1年ぶり。

おまけに初めての場所ということもあって、1匹でもブルックトラウトの顔を見ることができたら御の字という気持ちでした。


7時に赤沼茶屋に到着して遊漁券を購入。

ここで話を伺うと、現在、木道の一部が工事中のため、下流から上流の湯滝まで川に沿って進むことができないとのこと(2022年7月時点)。

川通しで行けないことはないが、それも大変なのでほとんどの人は車を湯滝駐車場に移動させて上流部から入るらしい。

魚も湯滝側のほうが多いですよ、と。


湯川下流部の流れ


ただ、僕の場合、なるべく人が多い場所は避けたかった。

週末の有名河川、ある程度の人混みは覚悟していたので、これは逆に下流部は空いていていいのではと考えました。

それに、鬱蒼とした上流の景色もいいけど、やっぱり梅花藻が揺れるゆったりとした流れで釣りをしたいという希望もあったので、とりあえず下流から釣り上がっていくことに。


赤沼茶屋の脇から入るとすぐに湯川の流れが見えてきます。

緑の川岸に立つこと自体久しぶりだったこともあって、この景色の中でロッドを振れるだけで来てよかったなと思えました。

カメラを抱えた人やハイカーはいましたが、目の届く範囲に釣り人はいないようです。


川を覗いて魚を探すと早々に倒木のあたりで魚が群れている様子が見えました。

ドライでは攻めにくそうなので慎重にニンフを流すといきなりのヒット!

感触から小さいことは分かりましたが、幸先の良すぎるスタートに我ながらびっくり。


アブラハヤ。フライで釣ったのは初めてなので魚種追加できました。


しかし、ネットに収めた魚をよく見ると憧れていたブルックではなくアブラハヤ。

アタマの中では湯川すなわちブルックだったので流石にがっかりしましたが、在来種はこっちなんですよね。

なんというか複雑な気持ちでリリース。


その場所のすぐ上流、川のほぼ中心でライズを繰り返す魚を発見。

これは間違いなくブルックトラウトです。

幸い、こちらの立ち位置的にもキャストしやすい場所だったこともあって、腰を落ち着けて狙ってみることに。

ただ、そこはやっぱりフライを見慣れている湯川の鱒。

小一時間、ああでもないこうでもないとフライを取っ替え引っ替えしてみたもののヒットに持ち込むことはできませんでした。


そのまた上手の木の下でも別の魚が時々ライズしているのを確認していたのでこっちにキャストしてみると、岸の影から飛びつくようにフライを加えました。

一瞬、脳裏を先ほどのアブラハヤの姿がよぎりましたが、無事にランディングネットに収めたのは念願の初ブルックトラウト。

20cmに全然足りないくらいの大きさでしたが、初めての1匹にサイズは不問です。

ヒットフライは#18のイワイイワナでした。


人生初ブルックトラウト。しばしネットの中で堪能。


写真を撮ってリリースした後に場所移動。


すると立ち込んでロッドを振っている釣り人発見。

渓流釣りでは原則禁忌の頭ハネですが、それだとここ湯川で釣りをすることはほぼ不可能になるので少し歩いて距離を取ってから再びに川へ入りました。

魚影は見えないもののブルックがついていそうなブッシュの下、岸際などにフライを投げ込んでいくもノーフィッシュ。


また木道へ戻って進むと二人組がフライロッドを振っています。

思っていたより人は少ないとはいえやっぱり全くの貸切というわけにはいきませんね。

さらに先へ歩を進めると、すぐに通行止めの箇所に来てしまいました。

川通しで進めるかも試してみましたが、どうも梅花藻の中を進むのは躊躇われたので駐車場に戻って上流へ移動することに。


戻る際、最初にライズを確認した場所を覗いてみると、全く変わらない場所で同じようにライズを繰り返しています。

1匹釣って余裕があったこともあって、再度、慎重に狙ってみることにしました。

先ほどとは違うフライをいくつか試した後で結んだ#18のダスティバグについに!

無視され続けた相手がゆらっと近づいてきてフライを咥えた瞬間は脳汁出まくりますね!!

先ほどより黄色味の強い20センチほどのブルックでした。


ちょっとだけサイズアップ。下流は写真が撮りにくい…


満足して車に戻り少し休憩した後、上流へ移動しましたが、今回の釣行のピークはさっきのライズの主を仕留めた瞬間まででした。


やっぱり上流は人が多かった。


小滝。誰もいないけどこの前後には数人ずつ人がいました。


絶対魚がいるはずの有名な小滝も散々攻められた後だと思うと釣れる気がしません。

プレッシャーのせいか良さそうなポイントでもライズはほぼ全く見かけませんでした。


湯滝直下には多くの釣り人が。ギャラリーもたくさん。


おまけに覆いかぶさる樹木と入り組んだ倒木。

根がかりを気にすると上の木に引っかけ、頭上を意識すると倒木にラインを取られる。

結んだフライを一度も水面に落とすことなく失った時なんかはドッと疲れますね。

ニンフに10cmに満たない小さいヤツが2度ほど掛かってくれましたのが救いでした。


確実に魚はいるものの、こんなところはどうフライを入れたらよいものか。


攻めあぐねるうちに禁漁区近くの小田代橋まで辿り着いてしまいました。

しばらくその周りでニンフを流してみましたが、反応のないまま木にひっかけロスト。

ここからもう一度、釣り上ることも考えましたが、自分としては十分満足していたのでロッドオフとしました。


湯滝へ戻る帰り道、幅1mほどの細い流れを攻めているベテランぽいフライフィッシャーを見かけたので話を聞いてみました。

朝方は前夜に降った雨のおかげかかなり活性が高かったけど午後はダメだね、とのこと。

水位も平常時より若干低いとも話していました。


ちなみにこの方、6ftあるかないかの短いロッドでラインもほとんど出さずに狙っていましたが、入り組んだ木に苦戦した身としては、こういうやり方もあるのかと、とても参考になりました。

いわゆる提灯釣りやユーロニンフといった攻め方のほうが上流はストレスなく釣りができそうです。

倒木の影の深場にはいかにもデカいヤツが潜んでいそうな雰囲気があります。

いつかは尺越えの美しいカワマスの姿を拝んでみたいので、上流域は攻め方を工夫して再チャレンジしたいところです。



奥日光には湯川に加えて中禅寺湖もありますよね。

菖蒲ケ浜キャンプ場に滞在して1日は湯川、もう1日は朝から中禅寺湖なんて最高じゃないですか!?

レイクトラウトも釣りたかったけど怪我で断念した今年。

来年こそもっと奥日光へ足を運びたいと思わせてくれた湯川釣行でした。