商品が売れる理由を理解しているか

商品が売れる理由を理解しているか

商品とはお客が価値を感じるものだ。お客が、価値を感じてくれるものであれば、どんなものでもいいのである。お客が何に価値を感じるかを知って、それを作るか、サービスを考えるか、または、どこかから持ってくればいい。自分の売っているものが、単なる「モノ」だとカン違いしているとここが見えなくなる。商品とは、単なる「モノ」ではない。商品とは、お客が何らかの悩みを解決する一つの方法なのだ。(内田游雲)

profile:内田游雲(うちだ ゆううん)
ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。中小企業や個人事業等の小さな会社のコンサルティングを中心に行う。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的コンサルティングには定評がある。本サイトのテーマ「気の経営」とは、この世界の法則や社会の仕組みを理解し、時流を見極めて経営を考えることである。他にも運をテーマにしたブログ「洩天機-運の研究」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。世界の動きや変化を先取りする情報を提供する【気の経営(メルマガ編)】も発行中(無料)

商品を売る段階

商品を売るということは、

「商品」
「集客」
「教育」
「セールス」(クロージング)

この4つの段階に分けられる。

つまり、

(1)需要を見つけ出し、それに合う商品やサービスを開発するか調達する。
(2)その商品需要を持った見込み客を集める
(3)集めた見込み客に商品の効果と手に入れた時のメリットを伝える。
(4)その商品はどうすれば手に入るかを伝える。

こうした活動をどうしていくかということだ。まず、その概略について解説しておく。

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商品が売れる理由について理解する

まずは、「商品」についてだ。

商品の基本は、「誰」に、「何」を提供するかということだ。

私が、コンサルティングをやる時には、まず最初に次のような質問をする事から始める。

あなたの会社は、
「誰」に
「何」を提供しているのか?

この質問をすると、たいていの社長が、

「顧客」に
「商品」を提供している

こうした答えが帰ってくる。もちろん、これは間違いではないのだが、これではいけないのだ。

顧客というのは不特定多数である。商品も不特定だ。つまり、これを言い換えると、誰かに何かを提供するという解答になってしまうのだ。

これでは、そもそも解答にすらなっていない。何も分かっていないということだ。これでは、売れる商品など見つかるはずもない。

名前を知ると理解した気になる

名前を知ると理解した気になる

また、ちょっと気の利いている経営者だと、「鈴木さんのような人」に、「○○という商品」を提供するという答えが帰ってっくる。

しかしこれも、中途半端だ。名前も、○○という商品名も単なる記号である。人は、モノやヒトの名前を知っただけで、なぜか理解し解った気になる。

そうではないのだ。

「誰」に「何」を「なぜ」売るのか?

どのような特徴を持ったお客に、どのように役に立つものを提供するのか?
つまり、お客の悩みをどのように解決するのか。

これが大事な部分なのだ。商品戦略という言葉があるが、わかりやすく言えば、

「誰」に、
「何」を
「なぜ」提供していくかということだ。

ここをぜひ、一度考えてみてほしい。ここをきちっとビジネスに落とし込むことで、土台が出来上がってくる。

今までの思い込みを全部捨てて、「誰」に「何」を「なぜ」売るのか?
ここを明確にしてみればいい。

多くの会社やお店の社長が、ここを間違えている。自分の売っているものが、単なる「モノ」だとカン違いしているのだ。商品とは、単なる「モノ」ではない。商品とは、お客が何らかの悩みを解決する一つの方法なのだ。

「誰」のどのような「悩み」をどう「解決」するのか?

売れる商品を考える時には、必ずこの視点を持つことである。こうすることで、売れる商品が作り出せる。

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売れる商品が無いと嘆く前に

特に起業の相談などで多いのが

「売る商品がないんです~」

という内容だ。

私がする回答は

「だれでも、商品やサービスは作り出すことはできますよ」

こう答える。

そうしたら、こう続く。

相談者:「いや、私はほんと何もないんです」
私 :「いや、だから、作り出せるんですよ」
相談者:「絶対、何も商品がないんです」

あなた、ほんとうは起業したくないんだろ(笑)
・・・そう思いながら

私 :「大丈夫ですよ。絶対できますから」
相談者:「本当ですか~?」
私 :「本当です」

とまあ、必ずと言っていいほどこういった問答になる。

では、なぜ、ほとんどの人がこうなるのか、そう考えたときに、どうやら商品を作り出すという意味が理解できていないということに思い当たる。商品はどこかに最初から用意されている。そう思っている節があるのだ。

そうではなくて、そもそも、商品とはお客が価値を感じるものだ。お客が、価値を感じてくれるものであれば、どんなものでもいいのである。

売れる商品が無いと嘆く前に

紙切れでも高額で売れる商品になる

道端に落ちている、いたずら書きしてある紙切れでも顧客が価値を感じれば、それは売れる商品となる。下手くそな子供のような落書きでも売れる商品になるのだ。

隅に下手くそな字でPicassoって殴り書きされていると100億円くらい、お金を払ってでも欲しい人がいる。Picassoという文字が高いのではない。大事なことは、お客が、それに価値を感じることなのである。

だったら、お客が何に価値を感じるかを知って、それを作るか、サービスを考えるか、または、どこかから持ってくればいい。それだけなのである。つまり、実際には、商品そのものは何でもいいのだ。

それよりも大事なことは、「誰」のどのような「悩み」を「解決」するか、そして、それに対して、お客がどれだけ価値を感じているかが問題なのである。

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