氷河期セミリタイア日記

就職氷河期世代ですが、資産運用でなんとかセミリタイアできました。残りの人生は、好きなことをしながら自由に生きていきます。

日本人の半数が年収300万円以下で預けるお金さえない

国税庁が毎年発表する『民間給与実態統計調査』によると、会社員の平均給与は433万円。コロナ禍で企業業績が悪化したこともあり、2年連続の前年割れとなりました。

バブル期までは「給与は毎年あがる」が常識でしたが、いまや過去の話。現在の給与水準は、ちょうど1990年当時と同じくらいです。

 

 

また給与分布をみてみると、「300万円未満」が44.9%。この日本には給与が300万円に満たない人たちが、半数近くもいます。

給与は増えず、しかも給与は300万円以下、このような状況で、貯蓄を進めるのも難しいでしょう。

高齢化の進展で社会の負担は重くなるばかりで、国は私たちに早め早めの資産形成が老後の安心につながると自助努力を求めています。

しかし「預けるお金さえない」というのが日本人の現実です。

資産形成を進めることさえ、贅沢な行為だという人が多いのです。

預貯金の入出金の明細をみたときの若い人からの言葉。最近は紙で預金通帳を持つことが珍しくなり、「記帳する」ことがなくなったことから、そんなコメントが多く寄せられています。

コメントにある“このお金”の正体は、預入額に応じた利子なのですが、あまりに低金利の日本、預貯金をしてお金を増やす、ということに興味がなくなってしまったため、受取利子に思わず「気持ち悪い」とさえ思ってしまう若い人がいるわけです。

 

 

昔は、銀行や郵便局にお金を預けているだけで暮らしていけたという昔話を聞かされた人も多いでしょうが、確かに、以前の日本では預入利子だけで生活する人もいるほどでした。

郵便貯金(現ゆうちょ銀行の貯金)の通常貯金(普通貯金)の金利は、1990年は3%台。それから5年後の1995年には1%を下回り、1999年には0.1%さえ下回りました。

2022年3月現在、0.001%。100万円預けたら、1年後、100万0,010円になります。 この低金利で、預貯金を続けたら、どうなるのでしょうか。

「元金100万円、金利0.001%」の場合10年で100万0,100円、20年で100万0,200円、30年で100万0,300円、40年で100万0,400円……40年後、やっと利子で牛丼一杯が食べられるくらいになります。

これがバブル期のように3%程度の金利があればどうでしょう。 「元金100万円、金利3%」の場合10年で134万3,916円、20年で180万6,111円、30年で242万7,262円、40年で326万2,038円……40年後には元金の3倍以上にもなります。

金利が高かった人がやたらと昔を懐かしむのも当然の話かもしれませんし、低金利が常識の若者世代からしたら、信じられない話でしょう。

さらに今年1月からは、ゆうちょでATMの取扱時間帯変更および料金新設・改定が行われ、時間帯によっては110円の手数料がかかるようになりました。

この低金利時代、金融機関にとって手数料は重要な収益源です。仕方のないことでしょう。

いずれ、預貯金に対して「管理費」などとられるようになる、という声も聞きますし、いよいよ「お金をただ預ける」ことがリスクになる時代が来ようとしています。

 

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