拙著 『僕が帰りたかった本当の理由』
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さすが、そう来るのかぁ
2022年5月8日
母の日。
今日は、長男の諒が亡くなってから
初めて迎える母の日だ。
昨日は、
『 明日は日本では母の日。
きっと、
諒君からママに何かプレゼントが来ますよ!
感覚を研ぎ澄ませていてくださいね! 』
そんなメッセージが出版社のオーナーからは届いていた。
ばたん!
突然、
諒の遺灰の方から物音が響く。
え?
何?
それは、
諒の遺灰の前に供えられていた、
供花の花瓶が倒れた音だった。
その花瓶は、
地震対策で敷かれたゴムマット上
に置かれていて
絶対に倒れるはずの無いものだった。
ところが、
見事に倒れたのだ。
しかも、
震度0で(笑)
そして花瓶から投げ出された花は、
台所で作業をしている母親めぐみの足元へ綺麗に舞って落ちた。
『 はい、お母さん。
僕からのカーネーションだよ。』
諒が笑っている。
数日前、めぐみはスーパーの花屋で、
諒の遺灰に供える供花を購入した。
通常であれば、
供花にふさわしい菊の花を選んでいたに違いない。
ところが、
母の日が近づいていたせいで、
花屋には沢山のカーネーションが売られていた。
たまたま今回は、
カーネーションを選んでいたのだ。
その花は、めぐみ自身に贈られるものだったのである。
またまた
諒にしてやられた。
当然、倒れた花瓶からは
花だけではなく、
水も床にこぼれ落ちた。
めぐみは、床の水を掃除しながら、
諒との生前の日々を思い出す。
諒はペットボトルに水を入れて遊ぶのが大好きだった。
めぐみは、
諒が床にこぼした水の後始末を
毎日のようにやらされていたのだ。
『 諒君! そんな水をこぼす演出なんかしなくても、
十分、
諒君からのプレゼントだって事くらい分かるよぉ 』
めぐみは文句を言いながら雑巾で床の上にこぼれた水を拭く。
でも、
やっぱり
嬉しそうだった。
本当に親孝行なやっちゃ。
★★★★
世界へ飛んでいけ!
諒君の想い!
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