塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

パウエル議長がハト派転換し、市場はびっくり仰天。

塾長です。

昨日(米国2/1)の米株は、パウエル議長ハト派転換で爆アゲ。ISMが(引き続き)悪かったので、喜んでばかりもいられないハズなのだけど?

 S&P500、4,119(+1.05%)

 Nasdaq、11,816(+2.00%)

利上げ休止時期が今後の投資家の焦点に-シュワブのフリン氏 - Bloomberg

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、76.69

 10年債、3.3970

 ドル円128.3190

 Bitcoin、23,711

 

円は1週間半ぶり高値、FRB議長会見受けたドル売りで-128円半ば - Bloomberg

 

 

経済指標:

 1月 ADP雇用者数[前月比]、10.6万人(予想17.9万人)

 1月 製造業PMI、46.9(46.8)

 1月 ISM製造業景気指数、47.4(48.1)

 

 

金融政策:

FEDFOMC2日目を終えた昨日、0.25%の利上げを発表。

FOMC、0.25ポイントに利上げ減速-さらなる引き上げが適切に - Bloomberg

 今回の利上げでフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジは4.5-4.75%となった。昨年12月の会合では政策金利を0.5ポイント、それより前は4会合連続で0.75ポイント引き上げていた。今回の政策決定は全会一致。

  米連邦準備制度理事会FRB)のパウエル議長は、FOMC声明発表後の記者会見で「われわれは大きく進展したと考えている」としつつ、「それでも、さらなる仕事が残されている」と述べた。

FOMC声明:インフレは幾分和らいだが依然として高水準 - Bloomberg

 

◆ 今回FOMCの注目ポイントはパウエル議長の会見でした。

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注目の質疑は2つ(全訳)。まずは1つめ、

動画7:53~

Q:金融環境が秋以来緩んでいる。債券利回りが下がり、それが住宅金利を下げ、1月には株が上げた。これは、インフレと戦うというあなたの仕事を難しくしていますか?金融環境が緩んでいるのをオフセットするために、さらなる利上げが必要でしょうか?

A:金融環境が我々の政策を反映するのは重要だ。金融環境は過去1年で引き締まっている。我々のフォーカスは短期的な金融環境の動きではなく、継続的な方向性だ。我々は未だ金融環境が十分引き締まったとは判断していない。それゆえ、これからも金利を上げるのが適切だと考える。もちろん金融環境に影響を与えるのは、我々の政策だけではないが。我々が政策を決める際、全体的な金融環境と共に他の要因も考えに入れる。

ジャクソンホール会見では同じような質問をされ、強く押し返したのに、今回は「市場の動きは短期的。他にも考慮すべき事は様々ある」と軽くいなした格好。

もっと直接的に解釈すると「長期金利が下がっても、株価が上がっても、どうぞ勝手にやってくれ」と言っている。

 

デイビッド・ザボスも、ガンドラックも、ビックリしている(詳細割愛);

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こちら2つめ; 

動画25:02~

Q:SEPは2023年PCEインフレ率を3.1%と予想した。一方、過去3か月のPCEを平均すると、2.1%である。FEDFF金利を予定している5.1%まで上げずにこれを成し遂げた。予想していた失業率1%上昇も無かった。あなたがたのインフレのダイナミクスに対する理解が間違っていて、それほど金利を上げず、それほど失業率を上げずに目標を達成できると考えた事はありますか?特にブレイナード副議長の発言「賃金以外の要因がサービス物価を押し上げている可能性もあるので、失業率の上昇は必要ないかも知れない」についてお聞きしたい。

A:いくつかあります。予想についてですが、あなたが言うように3か月という短い期間を取ってみれば、PCE、コアPCEともにとても低い。これはモノの値段が大きく下がったからだ。多くの予想家(forecaster)はこの価格変動は一時的(transitory)であり、すぐにゼロ近辺に戻る、今年中頃にはコアPCEが4%辺りになると言っている。4%辺りが継続するだろうと。それゆえ、我々の仕事はまだ残っている。インフレ率が我々の予想よりも早く落ちたらどうなるか?その可能性はある。だから我々はdata dependentなのだ。

 住居費を除いたコアサービス物価は、6つか7つの幅広いセクターに跨っている。そのうち55~60%が景気や労働市場に敏感だ。それ以外、例えば金融セクターは労働市場の影響を受けない。レストランは労働市場(≒賃金上昇)の影響も受けるが、食料価格の影響も受ける。運輸業は燃料価格の影響も受ける。このように(サービス業の)物価押上要因は様々である。私の見立てでは、全体的に言えば労働市場のより良いバランスがなければ、2%ゴールには到達できない。あなたが質問したように、失業率の上昇が必要かどうかは分からない。モノ(goods)の価格は労働市場のソフト化無しに達成できた。ほとんどの予想屋は、失業率が今より高くなると言っているが、私はそれでも未だに大きな経済停滞や、失業率の大幅上昇なしに、2%ゴールを達成できる道はあると考えている

 なぜなら、かつてと状況が違うのだ。元もとのインフレは強烈な需要と供給制約の衝突によるものだった。これは、かつてのビジネスサイクルとは違ったものだ。今、モノの値段が下がってきている。住宅価格も下がっている。住居費を除くサービス価格がすぐにも下がるというストーリーが持ち上がっている。ディスインフレは起きているが、労働市場は弱くなっていない。状況を見て行かなければならない。

のの質問はCNBCスティーブ・リーシュマンによるもの。同じような「そろそろ利上げを停止する?」的な質問が2件あったが、リーシュマンが数字や発言引用を使って的確に質問し、パウエルもまともに答えていた。

面白かったのは”forecaster”という言葉を使っている点。そして彼らが「モノの価格低下は一時的(transitory)」と予想しているのだ、と。ご存じの通り、1.5年前、パウエルは予想屋を信じて「物価上昇は一時的」と(誤った)主張をし、赤っ恥をかいた。この発言には「俺はもう騙されないぞ」的な雰囲気があった・・・というのは考えすぎだろうか?

 

 

財政政策:

■ せっかくなので、一応メモ的に書いておくと、上記会見でパウエルは「政府が債務上限引き上げに合意できなければ、FEDとして行動する用意はあるか?」と聞かれ、「それは政府の仕事だ。彼らは上限を引き上げなければいけない。私が言えるのはここまで」(意訳)と言っていた。

FRB、デフォルトから米経済救えないとパウエル議長が警告 - Bloomberg

 

 

地政学

なし。

 

 

個別株:

■ 昨日の決算はたくさんありましたが、FOMC部分に時間を取られたので省略。

一応Metaだけ貼っておきますか;
メタ株急伸、10-12月売上高は予想上回る-フェイスブック利用増 - Bloomberg

 

 

■ テック以外のリストラニュースもありました;
フェデックス、管理職の人員を世界全体で10%超削減へ-CEO - Bloomberg

市場関係者の中には「テック(と金融)が例外で、他の業界は人手不足なのでリストラしない」と言う人もいる。

 

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