塾長です。
昨日(米国3/6)の米株は反転上昇。パウエル議会証言(という名の政治ショー)で安心感?
S&P500、5,104(+0.51%)
Nasdaq、16,031(+0.58%)
【米国市況】パウエル氏証言で株と国債上昇-ドル下げ149円40銭付近 - Bloomberg
原油、79.06
10年債、4.1040
ドル円、149.2670
Bitcoin、66,237
1月 卸売在庫[前月比]、-0.3%(予想-0.1%)
1月 JOLTS、886.3万人(888.5万人)
2月 ADP雇用者数[前月比]、14.0万人(15.5万人)
米求人件数、前月から減少も依然高水準-労働市場の強さ浮き彫り - Bloomberg
今回の統計には2019年1月にさかのぼる月間統計の修正が含まれた。2023年は総じて求人件数が小幅に下方修正。過去3カ月は現行水準付近で推移した。
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求人活動は徐々に熱気が冷めつつあるが、労働市場はおおむね底堅い状況が続いており、求職者1人に対する求人件数は1件を超えている。ただし2件だった2022年のピークからは、大きく下がっている。
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求人件数の調査は回答率が低いことから、信頼性を疑問視するエコノミストもいる。
米ADP民間雇用者数、2月は14万人増-予想下回るも幅広く増加 - Bloomberg
米地区連銀経済報告:経済活動わずかに増加、物価上昇には敏感に - Bloomberg
雇用は大半の地区で引き続き増えたが、増加ペースは緩慢だった。「全般的に労働市場の逼迫(ひっぱく)感はさらに緩和した。ほぼ全ての地区が労働力確保と従業員の引き留めに一定の改善があったと述べた」としている。
■パウエル議会証言。通常、議会証言でサプライズは無い。今回も無し;
パウエル議長、利下げにはインフレに関するさらなる確信が必要 - Bloomberg
■いつも適当なカシュカリとデーリー;
24年の米利下げ2回予想、1回だけの可能性も-カシュカリ総裁 - Bloomberg
サンフランシスコ連銀総裁、住宅コスト上昇がインフレを押し上げ - Bloomberg
なし。
ヘイリー氏が米大統領選撤退、トランプ氏が事実上の共和党候補に - Bloomberg
■Foot Locker、Abercrombieなどが決算;
Foot Locker shares plummet as planned investments weigh on profit outlook
(Reuters) - Shares of Foot Locker slumped about 27% on Wednesday after the retailer projected 2024 profit below Wall Street expectations, hurt by a planned ramp-up in investments across its business to boost demand.
Abercrombie Revenue-Growth Forecast Shows Signs of Slowing
(Bloomberg) -- Abercrombie & Fitch Co. offered a full-year revenue-growth forecast that would be a slowdown from the prior year, suggesting that the apparel retailer’s momentum might finally be flagging after a torrid run.
■〆はWells Fargo クリス・ハーヴェイ;
ー最近のMega Cap 7やその他の株の値動きについてどう思いますか?
・モーメンタムに乗れていれば良いし、そうでなければそれ程良くない、という事だ。巨大株の中を見ると、モーメンタムETF(iShare MSCI USA Momentum Factor ETF?)に入っている株と、そうでない株を比べると大きな違いがある。入っていないApple、Teslaなどはマイナスのリターンだ。それ以外は25%くらい上昇した。巨大株かどうかではなく、モーメンタムがあるかどうかだ。
小型株も同様。Russell2000、S&P400 Growthを大きく押し上げているのはSuper Microである。ほぼ全てがSuper Microのおかげであると言える。
ーこの市場は弱気派を強気派に転換させた。あなたもその一人だ。去年の10月以来上昇続き。まだ値上がり余地はあるだろうか?FEDが利下げをするからか?
・私の答えは「知りません」だ。あなたがポートフォリオを参加させたいかどうかだ。この相場では、上にも下にも爆発(blow up)する。
このようなモーメンタム[が支配する]相場を見るのは1990年代後半以来初めてだ。我々は株式市場[全体]を語るのではなく、ポジショニング、セクター、個別株について語る。なぜなら、それが起きている事だから。勝者と敗者の違いは驚愕的である。
1990年代後半のように勝者が勝ち続けるかも知れない。1990年代後半との違いは、ファンダメンタルズ、バリュエーションが当時と比べて断然良い事だ。
さて、そうだとすると何があるだろう。FEDが利下げをする。GOP(共和党)が上院を取る。規制が変化するということだ。そうなればM&A活動にブームが来る。より投機的になる。
一方、FEDのGDP成長率予測は保守的過ぎる。1.5%の伸びだ。私は懐疑的だ。2~2.5%だろう。それが正しければ、[FEDが予想している&市場が織り込んでいる]3回利下げはありそうにない。今年中に利下げは無いかも知れない。それは全く違う環境だ。
ー利下げが無いというのは極端過ぎでは?
・しかし、可能性の範囲内である。この環境を見て欲しい。すぐに利下げするような環境ではない。S&P500は強気相場だ。credit spreadは100bpts以下。経済は予想以上に良い。失業率は4%以下だ。この環境で利下げはしない。
ー5%も利上げして、16か月経つのにか?
・それが何かを壊しただろうか?
ーcreditが問題になるまで待つのか?後手に回る?
・それはcredit spreadに現れるはずだが、現れていない。
ー今の時点では、というだけだ。
・まだ[高金利を維持して、]待つ時間がある。
相場は上昇するかも知れないし、下落するかも知れないが、上昇するプレッシャーの方が強くかかっている。ある時点ではリスクになる。FEDの利下げに関連したものになるだろう。
ーリスクはいつでもある。NYCBもそうだ。これは特異(idiosyncratic)な出来事だろうか?注視しているか?大きな問題ではないと考えているのか?
・過去2週間で10年債利回りは約20bpts下がった。債券市場はリスクオンだ。NYCBに関連しているだろうか?そうかもね。
最大のモーメンタム相場である1998~1999年に戻ってみると、Long Term Capitalの問題があった。あれは特異的な事象だったが、S&P500は10%下落し、小型株は20%下がった。モーメンタム相場においては、特異事象や外部事象が大きな値動きを引き起こすことがあるという事だ。
ポイントはただ一つ;
『この相場はモーメンタムが支配している。(彼のような株を仕事にしている人にとっては)乗るしかない』
でした。
まったくその通り。ドットコムバブルのように、年末にかけて株はさらに10、20・・・%上昇するかも知れません。そうなった時、彼(のような職業の人)は「いやー、バリュエーションが高くて買えませんでした(買いを推奨できませんでした)」と言い訳しても誰も聞く耳を持たないでしょう。最悪クビになる。
一般投資家はどうでしょう?
昨日か一昨日、ランス・ロバーツがThe Real Time Invetment Showの中で「一般投資家は損切りが苦手。市場はいきなり20%下落しない。まず5%下がる。そこで様子見せず売れるかが勝負の分かれ目。上昇に転じるようなら買い直せば良い」と言っていました。
できるでしょうか?
・・・。
できそうにないので、モーメンタム相場には付き合いません(高配当ETFを買い溜めている)。
最後にiShares MSCI USA Momentam Factor ETFの1年間チャート;
「ヤバイ!」と思ったとき即座に売れる・買い直せる人はどうぞ。
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