「受動態に書き換えなさい 問題」ってどうなの問題

最近になりお仕事で高校生の英語の教科書や教材を読むことが激増したのですが、筆者が日々洋書やニュース、ポッドキャストなどで触れる英語と、教材の中に載せられている英語との間に、微妙な差を感じることがよくあります。

もちろん、教科書は限られた語彙や文法の中で表現しなければならないという制約があるので当然なのですが、教材の問題として出される英作文や和訳などの素材の中に、「文法的には間違ってないけどこんな言い方見聞きしたことないし…言うかな?」というものです。特に受動態の練習にこれが多い。

単元として習得しなくてはいけないので無理やりでも受動態で表現しろ、という問題になるのも理解できなくはないのですが、せっかく英語に触れるのに不自然なものに触れるのも勿体ない…ということで可能な限り自然な、よく使われる表現を提案しています。

ちなみに、筆者が使っている(主にネイティブ向けのようですが)英文添削アプリのGrammarlyでも、受動態の文は「この文章は受動態で書かれているようです。あいまいになるため他の形での記述を考えましょう」とか言われます。そう、「誰がその行為をしたのか」が不明確だから。

そして、あえてこの形が多く取られるのは、論文とかアカデミックな文な印象だね、と元教師のLanguageExchange仲間も言ってました。確かに「研究者がこの物質をこうして」とか「社会が彼らの経済状況をああして」とかいちいち主語立てるのも、論文らしくはないしそもそも不正確かもしれないですしね。

なので、英語には「受動態」と「能動態」があって、形を入れ替えれば同じ意味を表現可能…とは思わないでほしいな…と祈りながらチェックをしています。ただ、「そんなんあんまり言わなくね?」って感覚は、やはり普段から生の英語に触れる絶対量が少ないと身につきません。

なので、洋書やPodcastも、今よりもっと早い中高生くらいの段階からスムーズに導入できれば、うんと日本の若者の英語力は伸びるだろうにな〜、などと考えています。もちろんやり直しをされてる社会人などはもちろんですが。

少しずつでもそんな英語の学び方を、手探りでも広めていくのが、今の目標です。

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