退職交渉なんて簡単だ!鍵は「退職の交渉」なんてしないこと②

入社準備
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前回(⇨「退職交渉なんて簡単だ!鍵は「退職の交渉」なんてしないこと①」)退職交渉で「退職そのものの交渉」はしないことを解説しました。今回はより実践的な進め方について考察していきましょう。退職交渉は難しくはないものの、センシティブな内容であることは間違いないので、こじらせてしまうとスムーズに進まず、円満退職の実現が覚束ないばかりか、新しい職場にも影響を及ぼしかねません(入社時期のズレは避けたいものです)。そんなことにならないようにしっかりと手続きを踏んでいきましょう。

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切り出す前は気が重いが、後はスッキリ!

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まずは基本中の基本で、あらゆる転職本やウェブサイトに書かれているので改めて触れるまでもないかもしれませんが、最初に退職の意向を伝えるのは直属の上司(デスククラス)となります。

いきなり部長クラスや管理部門に伝えるのは直属上司のメンツを潰す上、組織の秩序を乱して事がスムーズに進まなくなる恐れもありますので、気を付けましょう。

ここでネックとなるのが「上司に退職を切り出しにくい」「というか怖い」「怒られるのではないか」などといった感情面のハードルです。

優しいデスクだったらまだよいのですが、厳しめというか瞬間湯沸かしパワハラ野郎みたいな上司だった場合、気の重さもひとしおですよね。

これはそういう人間を管理職にしている会社に問題があるわけですが、ここはもう縁を切るためと思って勇気を振り絞るしかありません(精神論でスミマセン…)。

ただ実体験から言うと、確かに退職を切り出す前は気が重いのですが、伝えてしまった後は長年の便秘が解消されたようにもの凄くスッキリします(重ねて下品な表現でスミマセン…)。

気が重いのはみんな一緒なので、躊躇してしまいそうになったらこのことを思い出し、最後はエイヤと切り出してください。

退職交渉する際は同僚の目を避けて

さて具体的な切り出し方ですが、同僚がいるオフィス内で話す内容としては刺激的すぎるので、上司を別の場所に連れ出すようにします(さすがにリモートとかではなく、対面がよいと思います)。

もちろん会議室でも構いませんが、もし時間が合うようであれば、私のようにランチやお茶などと称して社外のお店に行ってもよいでしょう。

上司にはこんな風に切り出します。

「折り入ってお話があるのですが、お昼にでも少々お時間をいただけませんでしょうか?」

用件を曖昧にして改まってお願いするという時点で、相手も人事に関する話だとピンとくるはずです(私たちもこう声をかけられたら異動などの話だと気付きますよね)。

こう切り出されて「駄目だ」という管理職はまずいないでしょうから(忙しくてもどこかで時間は取ってくれるはずです)、頃合いを見計らって声を掛け、外に連れ出せばオーケーです。

ポイントとしては、①上司には周囲に同僚がいないタイミングで声を掛け、②お店は社員の行きつけの所を避ける、ということでしょうか。聞き耳を立てている人間はどこにでもいるものですから。

(俺の)責任になるから上司も必死!

お店(または会議室)に入ったらアイスブレイク的に近況などをちょっと話したりもするでしょうが、向こうも忙しいのにそんな話を長々と聞きたいわけではないでしょうから、早めに用件を切り出しましょう。

「長年お世話になりましたが、一身上の都合で退職したいと考えております」

この一言で十分です。

理由を聞かれたら「自分自身のキャリアをよくよく検討し、新たな道に進むことに決めました」と答えておきましょう。

詳細な理由を説明する必要はありませんし、ここぞとばかりに会社や上司を糾弾することももちろん避け、淡々と進めることを心掛けます。

物分かりのよい上司であればこの時点で「分かった」と受け入れてくれるかもしれませんが、大抵はある程度の慰留があると思いますし、中には面倒な引き止めをしてくる人もいないとは限りません。

「急に辞められると困る」とか「無責任だ」とかは管理職の責任転嫁なので論外ですが、「不満に思っている点があるなら改善する」「配置転換を検討しよう」などの殺し文句から、「お前は記者をやりたいと入社してきたのだろう」「新しいキャリアとは何だ。この会社ではできないのか」とこちらの心に訴え掛けるものまで、まぁ色んなパターンが想定されます。

上司も部下が辞めると責任問題になるので必死です。

私たちのためを考えているのではなく、もちろん会社のためでもなく、自分の責任になるから必死なのです(特に部下の退職が続いている場合は)。

最後の切り札「もう次が決まってます」

前回も触れましたが、こうした場合の約束は往々にして反故にされますし、そもそも人繰りの問題は管理職の責任なので、耳を貸す必要はありません。

とはいえ上司だって言いたいことはあるでしょうから、そこは黙って聞いてあげましょう。

その上で最後にこう言えば勝負ありです。

「お世話になったのに申し訳ありません。またアドバイスありがとうございます。ただ次の職場が既に決まっておりますので

次が決まっているというのは最強のカードであり、交渉の余地がないことを理解してもらうには十分です。

私の経験では退職を切り出した時点で次が決まっていることを想定している上司が多かったのですが、中には次が決まっていないばかりに丸2日も慰留されていた人を知っていますので、切り札として重要です。

なおこれから退職日に至るまでの注意点ですが、次が決まっていることは伝えても、具体的な社名は出してはいけません。

あれこれ詮索されても面倒ですし、あることないこと吹聴する人はどこにでもいるものですから、リスク低減の観点からも黙っておく方がベターです。

「どこに行くんだ?」と凄まれたら「競合他社ではありませんので」とやんわりと返しましょう。

さて直属上司が了承してくれれば、第一関門かつ最大のハードルはクリアです。ただ退職交渉はもう少し続きますので、次回もあとちょっとお付き合いください。

「退職交渉なんて簡単だ!鍵は「退職の交渉」なんてしないこと③」

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