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マーケティング思考力トレーニング ーマーケティングトレース実践のすすめ

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マーケティング思考力トレーニング ーマーケティングトレース実践のすすめ

こんにちは、サクです。

皆さんは多少はマーケティングを学ばれたことはあると思いますが、実際に活用できてますか。

私も診断士試験でマーケティングを学んだんですが、実際に実務で活用しているかといわれると、

全然使えてない・・・

です(^^;)

フレームワークは学んだけど、実際の活かし方ができていませんでした。

ちょうどマーケティングを学び直そうと思った時に出会った良書がありますのでご紹介します。

マーケティング思考力トレーニング 
戦略の引き出しを増やすマーケティングトレース

黒澤友貴著 フォレスト出版


本書を読むことで、マーケティングの考え方、各フレームワークの関係、そして実際に成長している企業のマーケティング戦略をトレースすることにより、自らの戦略思考を鍛えることができます。

ちなみに私も1社トレースを実施してみました。

自分が勤めている会社の競合でなじみはあるのですが、言語化するのに苦労しました(^^;)
しかし言語化できると、腹落ちしやすくなります。

継続していけば、自分の中のマーケティング戦略の引き出しが増える感覚を実感できましたので、ただ本を読んで終わりではなく、アプトプットしていく必要性を認識しました。

本書を読むきっかけ

本書を読むきっかけは、中小企業診断士の研究会にゲストで講演いただき、たまたま聴講できたからです。

ちょうどマーケティングを学び直そうと、コトラー先生の本を読み始めたところだったのですが、考え方がマーケティングの基本に沿ってあり、理解しやすかったところ。そして具体的な企業でトレースしてみるという内容が新鮮だったからです。

しかしコトラー先生の半世紀前の考え方が、現代でも主流で使われてるのは凄いことだと改めて思った次第です。

原書は相当分厚いようなので、解説書を読むのでいっぱいいっぱいですが、こちらの本もおすすめです。
➢超入門 コトラーの「マーケティング・マネジメント」

マーケティング思考と何か

著者は、マーケティングを以下のように定義します。

マーケティングは組織が価値を提供し、その対価として消費者が金銭・時間などのコストを支払う交換行為

そしてマーケティング思考とは、

  • 届ける価値を最大化・最適化する
  • ユーザーのニーズ・ウォンツが満たさせる(喜ばれる)
  • 企業が儲かる

この①~③の流れを作り出すための考え方です。

その考え方を鍛えるには、成功している企業の戦略パターンをトレース(真似する、模倣する)して、脳内にマーケティング成功事例を蓄積することが近道になるのです。

マーケティングトレースの実践方法

マーケティングトレースの実践方法は、大まかに以下の3つのプロセスからなります。

1.テーマ企業を決定する

まず最初に、トレースするテーマ企業を決定します。

  • 成長性が高い
  • 社会性が高い
  • 自分が好き

2.成功要因をトレースする

トレースするとは、次の2つの作業です。

  • テーマ企業のマーケティング戦略をフレームワークを活用して分析する
  • テーマ企業がなぜ成功しているかを言語化する

3.「もし自分がCMOだったら?」を考える

自分がその企業のCMOだったら、どのような打ち手を考えるか想像してみることによって、マーケティング思考をさらに深めていくことができます。

この一連の流れを繰り返すことによって、マーケティングの成功パターンを蓄積することができることになります。

実際におこなってみましたが、なかなかに難しいですね。
何となくイメージがついても、言語化するのは苦労をします。

しかしこれをやり続けることによって、成功パターンの蓄積により、頭の中で「フック」するものが浮かびやすくなる感覚があります。

意識的にこのような地道なトレーニングをしていく必要性を感じました。

STP分析 → 4P分析を押さえる

実際のコンサルタントの方の記事でも書いてありましたが、STP分析から4P分析を考えることが実践的です。

STP分析

STP分析とは、

  • セグメンテーション(どのように市場を分けて)
  • ターゲティング(どの顧客層にアプローチして)
  • ポジショニング(その顧客にどうイメージしてもらうか)

を考えるフレームワーク。

STP分析は、マーケティング戦略の土台となり、価値を届ける顧客を決めることになります。

4P分析

4P分析は、企業が顧客に対して「価値」をどのように届けるかを考える際に活用されるフレームワークです。

  • Product(商品) :何を売るか
  • Price(価格)  :いくらで売るか
  • Place(流通)   :どう届けるか
  • Promotion(広告):どうやって知らせるか

STP分析→4P分析が基本

STPと4Pの2つのフレームワークを活用することによって、誰に対して、どのように価値を届けて、その結果、競合との差別化をどのように図るか整理することができます。

この流れがマーケティング戦略の基本となるので、しっかり押さえておきましょう。

まとめ

マーケティング思考は、マーケターだけが鍛えれば良いのではなく、だれもが身につける必要があります。

嗜好や流行り廃りの変化が激しい時代には、組織としてマーケティング思考が根づいている方が変化を先取りできると考えます。

個人の価値も向上するはずなので、ぜひ本書を手に取ってマーケティングトレースの方法を学び、実践していき、マーケティング戦略の引き出しを増やしていきましょう。

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