【1.英文解説】Dear Future Husband / Meghan Trainor



Sec.1 英文解説


今回はMeghan TrainorのDear Future Husbandを訳していきましょう!

Meghan Trainorはアメリカの歌手で、日常で身近に感じる小さなことを切り取ったような歌詞が特徴的で、そこが彼女の大きな魅力のひとつではないかと思います。

この曲は未来の旦那さんへ向けて、女の子のお願いを詰め込んだ愛らしい曲になっています。
MVもポップでカラフルなものに仕上がっていて、多少わがままでも許しちゃいそうな、チャーミングな曲にぴったりです!

具体的な内容はどんなものなのか、まずはざっくりと訳していきましょう!




Dear future husband

「親愛なる未来の旦那さんへ」

手紙やメールの書き出しで使われる「Dear」ですが、「親愛なる」という意味から「My dear」のように恋人など愛する人を呼ぶときにも使われます。

驚いたときに“Oh no”と似た使い方で「Oh dear」と言ったりもでき、こちらは主にイギリスで使われているようなイメージがありますね。

Here's a few things

「Here's」は「Here is」を短縮した形で、「ここにある」訳すことができます。
“There is”も同じような意味を持ちますが、There isの方が少し遠くにあるときに使うイメージですね。

「few things」は直訳すると「少しの物ごと」で、この「少しの物ごと」が何なのかは次に書かれています。

You'll need to know if you wanna be

You'll (You will) need to know
「知る必要があるだろう」

「to」は“向き合っている”というイメージを持ちます。
この文では「need(必要とする)」と「know(知る)」が向き合っているイメージなので、「知る必要がある」という意味になります。


 if you wanna (want to) be
「be」は“存在そのもの”を意味するので、「you wanna be」は「あなたは(存在に)なりたい」という意味になります。
「if」は“仮定”を意味するので、この文は「もしあなたがなりたいなら」になりますね。

この「if」が文の途中に出てきたら、和訳をするときはif以降の文を先に持ってきましょう。日本語とは順番が変わるのでちょっとややこしいかもしれません。


My one and only all my life

前のフレーズの「あなたがなりたい」ものは何なのかがこの文です。

「one and only」は直訳すると「ひとつで唯一」という意味なので、そこから「最愛の人」や「唯一無二の」のように訳すことができます。

先の文と組み合わせると、「もしあなたが私の人生で最愛の人になりたいなら、あなたは知っておく必要があるだろう」となります。

Take me on a date

この文は「デートに連れて行って」という訳になるのですが、「go to~」のように「on」ではなく「to」を使う場合もありますよね。

ではなぜ「to a date」ではなく「on a date」なのかというと、「デート」は行為であって場所ではないからです。
「on→行為(デート、ハイキングなど)」「to→場所(学校、国など)」で、“go to a date”と言うとdateの別の意味である「日付」と捉えられて、「日付に連れてって」と思われてしまうので注意が必要です。

I deserve it, babe

こちらは「私はその(it)価値がある」と訳せます。

最後の「babe」は「Baby」と同じ意味で、恋人や親しい人を呼ぶときに使う言葉です。
私にはあなたにデートに連れて行ってもらう価値があるわ、そうでしょ?と未来の旦那さんにちょっと甘えてる様子がうかがえますね。

And don't forget the flowers every anniversary

「don't (do not) forget」は「忘れないで」。
次の「Flowers」は「花」の複数形なので、「花束」と訳せます。

「every anniversary」は直訳すると「毎記念日」ですが、あまりそんな言い方はしないと思うので、分かりやすいように言い換えましょう。

「あと、記念日にはいつも花束を忘れないでね」でもいいかと思います。

'Cause if you'll treat me right

「'Cause」は「Because」を省略した形で、「だって」や「~だから」のように理由を表します。

「if」は「もし」という“仮定”でしたね。
その内容が「you'll (you will) treat me right」なので、まとめると「だってもしあなたが私を正しく扱うなら」となります。

“will”は基本的には意志を表現するものなので、「正しく扱う気があるなら」といったニュアンスになりますね。

I'll be the perfect wife

正しく扱ったらどうなるのかがこの文で、「理想的な奥さんになるわ」です。

Buying groceries

「groceries」は「食料雑貨」となるのですが、「food(食べ物)」も同じような意味を持ちますよね。ですが、この二つのニュアンスは少し違いますので、使い分けについて少し考えてみましょう。
「groceries(grocery)」は“food”よりももっと意味が広く、飲み物やお菓子なども含めているイメージで、食料品店で買えるものを指します。
ちなみにGroceries storeの規模が大きくなったものをSupermarketと呼ぶことが多いと思います。

なので、これは「買い物をする」と訳しても間違いではないでしょう。

Buying what you need

 Buying what
「what」はひとまずそのまま「何」と訳してみると、「(何)を買う」となります。

 you need
「何」の部分になるのがこの文で、「あなたが必要とする」です。

まとめると、「あなたが必要なものを買うわ」という感じの意味になります。

You got that 9 to 5

相手から提案されたことを受け入れるときに「You got it」と言うのですが、こちらはそれと同じような使い方の「You got that」です。

「got」の本質的な意味は「得た」なので、そのまま訳すと「あなたはそれを得た」となります。
例えば「小麦粉買ってきて」と頼まれたときに「いいよ!」と相手の頼みを受け入れるときに“あなたはそれを得た”、“私に頼んだことで小麦粉を得たよ”というようなイメージで「You got it」と言ったりします。

ちなみに相手が言ったことを理解したというときは「I got it」と言います。
これは「私はそれを得た」という直訳の意味から、“あなたが言っていることを私は得た”というイメージで「わかったよ」、「理解したよ」と言うときに使いますよ。

「9 to 5」はそれだけで「9時から5時までの仕事」を意味することができ、これは一般的なフルタイムの仕事の時間のことです。

この二つを組み合わせると、「あなたは9時から5時まで仕事よね」という訳となり、9時から5時まで仕事であることは受け入れているニュアンスになります。

But, baby, so do I.

「baby」は先ほど出てきた「babe」と同じで恋人や親しい人への呼びかけで、「so do I」の「do」には“行動そのもの”というような意味があります。

なので、これは「でもね旦那さん、私もそのように行動するの」というような意味になります。

So don't be thinking I'll be home and baking apple pies.

この文で使われている「So」は「だから」という意味です。
Soは話題を切り替えるような会話の繋ぎの言葉としても使えますし、「とても」などの強調にも使えますし、いろいろな使い方ができますよ。

 don't (do not) be thinking
考えないで

 I'll (I will) be home and baking apple pies
例えば「I'll be home tomorrow」と言えば「明日は家にいる」という意味になるように、「I'll be home」と言えば“未来の時間帯に家にいる”、ということになるのですが、この歌詞ではもし結婚したらという未来の話をしているので「I'll」を使っているのですね。

「and」の後の「baking apple pies」は「アップルパイを焼く」です。

なので、この文は「私が家にいるときにアップルパイを焼いていると考えないで」となります。

I never learned to cook

「leaned」は「身につけた」という状態のことです。
その状態を「never(ない)」で打ち消しているので「never learned」は“身につけた状態にはならない”というイメージで、「全く身につけない」と訳すことができます。

「to」は“向き合っている”というイメージを持っています。
「I never learned」と「cook(料理)」が向き合っているイメージなので、「私は料理を身につけない」という訳になります。

But I can write a hook

「hook」というのは音楽用語で「サビ」のことです。他にも「Chorus」と言ったりもしますよ。
「でも私はサビを書くことはできるわ」と言って、この曲のサビに入っていく訳です。
おしゃれですね!

Sing along with me

「with」は“手をつないでいる”というイメージがあります。
なので、「Sing along with」で「~と一緒に歌う」という意味になり、「私と一緒に歌おう」という訳になります。

料理はできないけど、サビを書くことはできるから一緒に歌いましょ!と言っているのですね。

You gotta know how to treat me like a lady

 You gatta (got to) know
「あなたは知らなければならない」となり、

 how to treat me like a lady
何を知らなければならないのかというのがこの文です。

「to」は“向き合っている”というイメージなので「how to treat me」は「私の扱い方」です。
最後の「like a lady(レディーのように)」は「treat me」を補足していて、どんな扱い方をしてほしいかを説明している言葉です。

Even when I'm acting crazy

文の途中に出てくる「when」は「~とき」を表す接続詞で、「私が気が変な行動をしているとき」となります。

「Even」は「~でさえも」という意味なので、「私が気が変な行動をしているときでさえも」という訳になります。

Tell me everything's alright

「Tell me」は「話して」という意味なのですが、「tell」の本質的な意味は「伝える」や「教える」なので、私に言って(伝えて)というニュアンスになります。

「everything's (everything is) alright」は「なんでも大丈夫」という意味なので、まとめると「なんでも大丈夫と私に言って(伝えて)」という訳になります。


If you wanna get that special lovin'

「If」は仮定を表しているので、「If you wanna (want to) get that」は「もしあなたがそれが欲しいなら」です。

「それ(that)」というのは、このあとに続く「special lovin' (loving)」のことなので、「もし特別の愛情が欲しいなら」となります。

Tell me I'm beautiful each and every night

「Tell me I'm beautiful」は「私は美しいと言って(伝えて)」です。
「each」と「every」は似た意味を持っていますが、「each」は「それぞれ」、「every」は「全部」と言っていいでしょう。
なので、「each and every night」は「どの夜も全ての夜も」というような意味になります。「毎晩(every night)」を強調している表現ですね。

After every fight

「喧嘩の後はいつも」
ここでは簡単に「every」のみが使われていますね。

Just apologize

「ただ謝る」
この「Just」は本質的には「ちょうど」という意味が合いますが、文脈によっていろんな使い方ができるので、出てきた際には注目してみてください。

And maybe then I'll let you try and rock my body right

「maybe then」は「その時たぶん」となりますが、この「maybe」は文脈によっては少し注意が必要かもしれません。
「maybe」の他にも「たぶん」を表現する単語はいくつかあるのですが、この“maybe”は少しネガティブというか、自分で決められないニュアンスを含んでいます。

「rock my body right」は「私の体をちゃんと揺らす」です。
「rock」は音楽の「ロック」という意味でも使いますが、「揺らす」という意味で使う場合は「優しく揺らす」というニュアンスが正しいので、音楽の“ロック”のイメージにつられすぎないように注意してくださいね。

ニュアンスを含めると、この文は「あとその時たぶん、(私には決められないし確率は低いけど)私は体をちゃんと揺らさせてあげる」となります。

Even if I was wrong

ここも仮定の「if」で、「もし私が悪かったとしても」

You know I'm never wrong

 You know
あなたは知っている

 I'm (I am) never wrong
私は決して悪くない

こうして書くと、この文には1つの文の中に2つの文があるのがよく分かりやすいですね。
なぜこうなるのかというと、「You know」と「I'm never wrong」の間に本来あるはずの「that」が省略されているからです。
これは口語的な書き方で、この“that”は省略されることがよくあります。

こちらは「あなたは私は決して悪くないと知っている」という訳になります。


Why disagree?

「disagree」は意見が合わないときに使う単語です。
「何で合わないの?」「何で同意しないの?」といった意味になります。

Make time for me.

こちらはそのまま「私のために時間をさいて」

Don't leave me lonely

こちらは「私を残して一人ぼっちにしないで」という意味になるのですが、「lonely」と似た単語で「alone」がありますね。
違いは寂しさのニュアンスがあるかどうかです。「lonely」は寂しさを感じさせますが、“alone”にはそれがありません。

And know we'll never see your family more than mine

 And know
そして知っている

 we'll (we will) never see your family
私たちはあなたの家族に決して会わないだろう

 more than mine
私のよりも
これは前の文を補足しているものなので「私たちは私の家族よりもあなたの家族に多く会わない」となります。

ややこしいので言い換えると、「あなたの家族より私の家族に多く会いましょう」の方がいいでしょう。

I'll be sleeping on the left side of the bed

「on」は“上に乗っている”というイメージを持っています。
この文でいうと「sleeping(眠っている)」が「the left side(左側)」の上に乗っているイメージなので、「左側で眠る」というような意味になります。

また、「the left side」の後には“箱からものを取り出す”というイメージを持つ「of」がついていますね。
なので、「左側で眠る」の“左側”というのは「the bed(ベッド)」という“箱”から取り出した“もの”というイメージで「ベッドの左側で眠る」という訳になります。


Open doors for me and you might get some kisses

 Open doors for me
「for」は“ボールを投げた”というイメージを持っています。
「Open doors(ドアを開ける)」から「me(私)」にボールを投げたイメージなので、これは「私にドアを開けて」という意味になります。

 and you might get some kisses
「and」はそうするとどうなるのかを説明する「and」です。

訳すと「あなたは少しのキスをもらえるかもね」となるのですが、ここで出てくる「might」も“maybe”と同じような「かもしれない」という意味を持ちます。
この2つの違いとしては、可能性の高さの違いで「might」は“maybe”よりも可能性は低いような感じがありますよ。

「少しのキスをしてもいいわ」のような、“可能性は低いかもしれないけどキスをもらえるかもね”というニュアンスの文です。

Don't have a dirty mind

「dirty mind」は「汚い心」なので、訳は「汚い心を持たないで」となります。

Just be a classy guy

直訳すると「ただ高級な男性でいて」となりなすが、「classy guy」は「紳士」と訳してもいいかもしれません。

Buy me a ring

こちらはそのまま「指輪を買って」です。

Future husband, better love me right

「Future husband」は「未来の旦那さん」

最後の「right」は「love me」を補足しているので、「love me right」は「私を正しく愛して」となります。
「better」は比較で「よりいっそう」という意味があるので、「私をよりいっそう正しく愛して」となります。


Songwriters
Meghan Trainor/Kevin Kadish



まとめ

いかがでしたでしょうか?
ざっくりとした歌詞の意味とニュアンスは理解していただけたでしょうか。

文の構図としてはシンプルな感じがしますが、「say」と「tell」などのように日本語にすると同じ意味になるけれど、それが持つニュアンスが違うような単語がちらほら出てきました。

これをどう日本語で表現するのかが和訳の楽しみになりそうですね!
次回はこの内容をさらに分かりやすくまとめて、歌詞の和訳をしていきます!

See ya👋



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