【can / could】はどう違う?
“可能”ということを意味する【can】と、「can」を辞書で調べた時に“canの過去形”として出てくる【could】。
【could】は「can」の過去形というのはもちろん間違いではないのですが、日常会話の中では「can」の過去形、「~できた」という意味で使うことは実は少ないです。
“可能”を意味する【can】
ではまず、「~することができる」など“可能”を意味する【can】の使い方を少し見てみましょう。
I can see the stars all the way from hereここから全ての道に星を見ることができる-Beyoncé / Love On Top
「I see the stars(私は星をみる)」というフレーズに、“可能”を意味する【can】がついて「星を見ることができる」となっている、単純な文ですね。
【can】をつけると“可能”という意味を持たせることができ、また、その“可能”は“その能力がある”というニュアンスであるというのも大事なポイントです。
“未来の可能性”を意味する【could】
【could】は“未来の可能性”を意味すると考えた方がいいかもしれません。
例文を見てみましょう。
I could play you like you played meあなたが私で遊んだように、あなたで遊ぶこともできる-Ella Eyre / New Me
この例文では“未来の可能性”として【could】を訳しています。
辞書には【could】は「canの過去形(~できた)」と載っていますが、実は日常会話では“未来の可能性”として使うことの方が多いです。
【could】を「canの過去形」として使うときは、だいたい「昔は」や「10年前は」など“過去”ということが分かる言葉があります。
それ以外の場合は“未来の可能性”として使っていると言っていいくらい、日常会話では“未来の可能性”を表現するために使われています。
もう一つ例文を見てみましょう。
I just wish that I could give you that私はただそれを君に与えることが出来るならと願う-Glass Animals / Heat Waves
この文にも「昔は」や「10年前」というような、はっきりと“過去”ということが分かる言葉がないですね。
なので、これも“未来の可能性”と考えていいでしょう。
「君にそれを与えられる未来の可能性」を願っているニュアンスの文です。
【Could you~?】が丁寧な理由
誰かに「これできる?」と頼む場合、「Can you~?」よりも「Could you~?」の方が丁寧な表現になるというのも、“未来の可能性”として考えれば想像ができます。
「Can you~?」は「あなたはそれが可能ですか?」という意味になりますね。
ニュアンス的には、「その能力がありますか?」という感じです。
一方で「Could you~?」は、【could】が持つ“未来の可能性”というニュアンスから「あなたは未来にその可能性がありますか?」のような、遠回しに「これできるかなぁ?」と言っているような感じになります。
そのため、「Can you~?」より「Could you~?」の方が丁寧とされているのです。
まとめ
- 【can】は“可能性”、“その能力がある”
- 【could】は“未来の可能性”を言っている場合が多い
- 【could】+はっきりと“過去”が分かる言葉=「~できた」
【can】は“可能”、“その能力がある”、【could】は「can」の過去形と覚えるより、【could】は“未来の可能性”として「can」と切り離して考えるということを知っていた方が、ややこしくなる場面が少ないかもしれません。
英語も日本語と同じ言語ですので、【could】を「~できた」という意味で使うときにははっきりと“過去”と分かる言葉を絶対に使う!とは言い切れません。
日本語を話しているときも、相手に違うニュアンスで伝わってしまって「そういう意味じゃなかったのに」ということがあるのと同じです。
とはいえ、はっきりと“過去”と分かる言葉がない場合は“未来の可能性”として使っている場合がほとんどなので、そこに一度注目してもらえたらなと思います。
単語の本質的な意味やイメージをつかめば、英語はぐっと簡単になります。
分からないところや、リクエストなどあればコメントやTwitterにて教えてくださいね!
See ya!👋
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