あんしんリフォームネット

リフォーム会社で働く『ツネ』が主観バリバリで書き綴るリフォーム助言ブログです。

★完全版【外壁塗装の全て】工事の流れ/塗料の種類と金額/手塗りって普通だよ?/カタログで見るな、塗り板で選べ!

こんにちは!ツネです。

f:id:anshin-reform:20220406174913j:image

みんな大好き外壁塗装。

さて今回は

外壁塗装をする際の

工事の流れ

塗料の種類と金額と耐用年数

工法 水性と溶剤・1液と2液の違い

外壁塗装を考える目安(家からのサイン)

よくある安いチラシのホントのカラクリ。

どの業者を選べばよいか!プロのおすすめ★

について解説していきますので宜しくお願いします。

 

まず工事がどのように進むのかを簡単に時系列で。

一言コメントを注釈で交えながら。

工事の流れ

①仮設足場組立

通常の2階建一軒家を脚立で塗り上げることは不可能な為、仮設足場と呼ばれる文字通り足場が組まれます。

足場は外壁塗装の品質を大きく左右します。

足場をしっかりと組み上げることで塗装職人さんやシール職人さんが安心して仕事に取り組むことができます。

品質の高い施工には重要です。外壁塗装の際には最初の工事となります。

足場を覆うように飛散防止用のネットを張るのは塗料が近隣の建物につかないようにするためです。

※階段などをつけると足場の工事費が上がります。

※足場があまりにもグラついていたら工事会社に連絡してください。

 

②高圧洗浄

足場が組み終わるといきなり塗装ではないのです。

まず、今まで外壁についた汚れ、藻、苔、古い塗料、 チョーキングの粉などを洗い落とす作業から始まります。

塗料を壁に密着しやすくするために、壁についている不純物を取り除きます。

外壁塗装において塗料本来の機能を活かすために、 高圧洗浄で汚れを落とすことが大切になります。

※この「洗い」の作業がとにかく重要です。この作業を手抜きすると塗料が密着しません。

 

 

③養生

塗料がつくと困る場所にビニールで覆い保護する作業を養生(ようじょう)といいます。

塗料がつかないように全ての箇所を保護するため非常に手間がかか る作業となりますが、塗装の仕上がりに影響するため養生はしっかりと行います。

※現場によってはこの養生にかなりの時間を要します。養生が早くて綺麗な職人さんは塗りの作業も早くて綺麗です。

④シール打ち替え(※やらない場合有)

窓枠や目地の継ぎ目のシーリング材を打ち替えます。

クラック処理は専用のシーリングを下塗り前に充填します。ヒビが0.3ミリ以上ある場合は構造クラックといい、 表面だけではなく構造にも影響があります。

そのためしっかりと充填し対処します。

※増し打ちはオススメしません。窓周りの雨漏りは主にこのシール部分の劣化や欠損が原因です。

 

⑤下塗り

お化粧に例えると下地のクリームに当たるものが下塗りです。

下地と上塗りの塗料を密着させる接着剤のような役割を担います。

下塗りは非常に重要な作業です。不完全である場合、 塗料が剥がれるなどトラブルの原因となります。

※ようやく塗り始めます。この作業と「洗い」の作業で密着効果を発揮させます。

 

⑥中塗り

塗料の機能を発揮するには一定の厚さで塗る必要があるのです。

メーカー基準の塗布量で塗ることにより効果も持続できます。塗膜の厚みを確保するために行う行程となります。

※中塗りをしっかりやらないと色が透けます!

 

⑦上塗り

最後の仕上げとして行うものが上塗りです。

塗料に十分な厚みを持たせることができます。

全ての行程が完了後、施工箇所の検査を行います。 その上で足場を解体しお引き渡しとなります。

※最後の工程です。足場を解体する前に、工事会社に許可を得てできれば一緒に足場に登ってチェックしましょう。足場を外してからは何も出来ないですよ!

 

最後は足場を外して工事終了です。

他の工事が絡むとこの通りではありませんが、主にこの流れです。

工事中は洗濯物を干せない日もありますから、よく業者さんから注意点を聞いておくと良いでしょう。

それでは気になる塗料の特徴とそのコスパをまとめました。以下

塗料の種類と金額と耐用年数

塗料の種類によって工事費と耐用年数が変わります。

昨今では多数の塗料が製造販売されていて、実際の現場で使われています。

しかし、貴方がその全てを理解して覚える必要はありません。

ここでは一般的に外壁塗装に使用される塗料をその金額と耐用年数と共に説明致します。

 

①ウレタン系塗料

現在では後述するシリコン系塗料やフッ素塗料の出現で減少していますが、昔はよくこの塗料が使われていました。

1㎡あたり2,000円が相場で耐用年数はおおよそ8年といわれています。

今はほとんど使われませんね。一応入れておきました。

 

②シリコン系塗料

今では最もポピュラーに選ばれている塗料です。

シリコン樹脂から作られた物で、価格・耐用年数共に標準的な塗料と言えるでしょう。

1㎡あたり2,400円が相場で耐用年数はおおよそ10年〜12年といわれています。

よくわかんない!選べない!という方はコレを選んでおけば間違いないでしょう。

 

③ラジカル制御形塗料

塗膜を劣化させる成分の発生を抑制する力を発揮するのがこの塗料です。

中でもアクリル系樹脂のものとシリコン系樹脂のものがありますので、「スーパー○○シリコン」という名前の塗料でもラジカル制御形塗料の場合がありますので要確認。

1㎡あたり2,500円が相場で耐用年数はおおよそ12年〜15年といわれています。

 

④フッ素塗料

フッ素樹脂から作られる塗料のことで、前3種類の塗料と比較するとかなり値が張るので高額です。

高グレード塗料だとその分耐用年数も上がるので、かなり大きめの1戸建で足場費用が大幅にかかる住宅でセレブ層なお客さんから選ばれます。

1㎡あたり4,500円が相場で耐用年数はおおよそ15-18年といわれています。

 

他にも、アクリル系・光触媒・無機塗料・遮熱・断熱・ナノテク塗料など様々な種類の塗料があります。

遮熱塗料などは屋根に効果的であったりとそれぞれにメリット・デメリットはありますが今回は主に外壁塗装の工事で使用される4種類の塗料をピックアップしました。

また、それぞれの相場と耐用年数は工事会社とあなたの住まいによって変化増減しますのであくまで目安としてください。

工法 水性と溶剤・1液と2液の違い

まずは工法から。

塗装の職人さんが何を手に持って塗っているかですね。

 

ローラー

一般的に壁面や広い面などはローラーで塗っていきます。

作業性が高く、広範囲を効率的に塗れるので主にこのローラーが使用されます。

このローラーも長さや毛の質で金額が変わります。

塗料に合わせて職人さんが工夫して変えているので時間があれば作業中に聞いて教えてもらいましょう。

刷毛

先程説明したローラーでは作業の出来ない狭い面や、角度のある箇所、雨樋などの役物は刷毛で塗装されます。

サイディングボードの目地の継ぎ目やローラーの入らない細い箇所もこの道具ですね。

吹き付け

専用の機械とコンプレッサーなどで塗料を霧状に噴射して行われます。

吹き付け専用の塗料や、独特のパターンをつくることが出来るのでそういった際に使用されます。

また飛び散りが凄いので養生などの手間も通常のローラーなどで塗装する場合よりも念入りにやらなければなりません。

定量をキープしながら噴射していかなければいけない為「吹き付け屋」さんと呼ばれる専門の職方さんもいるぐらいで、通常の塗装職人さんでも施工出来ない場合があります。

以上、工法でした。

お次は1液と2液の違いです。

 

1液

もともとは後述する2液の塗料が使われていたのですが、攪拌(かくはん)と混合の手間を減らし効率よい施工を考えられて作られました。

メーカーの工場で様々な成分が一定量で混ぜられている為、施工の品質を一定に保つことが出来ます。

残った塗料は適切な保管により、同じ色を使う現場ではそのまま別の現場で使用出来るメリットがあります。

わかりやすく 缶が1個 が1液です。

 

2液

主材と硬化剤により缶が分けられており、使用される時に使用する分だけ現場で混ぜてから塗るのが2液型です。

使用する分を攪拌混合する際には、メーカーにより定められた比率で混ぜなければいけない為かなりの手間が掛かります。

1液型よりもかなり面倒で手間な2液型ですが、塗る直前に混ぜて硬化反応を引き出すことにより強固な塗膜を作ることが出来ます。

わかりやすく 缶が2個 が2液です。

 

上記が1液と2液の違いでした。

この部分を貴方が覚える必要はありませんが、現場で職人さんが2つの缶を計って混ぜていた時に感じるであろう疑問を先にお伝えしておきました。

それでは水性と溶剤の違いを説明します。

塗料とはそもそも主成分(合成樹脂)と色(顔料)、添加剤(塗料の品質を安定させる成分)の3つの成分でされています。

外壁塗装の際には、さらに塗料を2種類いずれかのもので希釈しなければ使用出来ません。

塗料を希釈する際にはシンナーなどが使用されます。

水で希釈するものが水性塗料

シンナーで希釈するものが溶剤(油性)塗料です。

溶剤塗料のほうが水性塗料よりも耐久性に優れており、主に屋根などで使用されます。

雨に強く、屋根においては長期間の品質保持が期待できます。鉄骨階段などの鉄部を塗装する場合はこの溶剤塗料です。

しかしシンナーなどで希釈されるため、臭いが強いというデメリットが見受けられます。

一方の水性塗料では水で希釈されるので臭いがあまりしません。

近年では価格と耐久性の面から溶剤塗料に負けず劣らずの品質で、外壁塗装ではこの水性塗料が使われることがほとんどです。

 

ココまで工法・1液2液水性溶剤の違いを説明致しました。この3項目はあまり理解しなくて構いません。

興味を持たれた方は覚えておくと工事会社との打ち合わせの際に便利かもしれません。

それでは、次は

外壁塗装を考える目安

住まいからのSOS

について説明します。

 

一般的には10年が塗り替えの目安だと言われていますがそれは住宅によって様々であり、もっと早く塗り替えなければならないおうちもあればまだ前の塗料がしっかりと機能している場合もあるので一概に10年というのはあくまで全体の指標です。

よって、あなたの住まいがその時期なのか否かというのはあなたに判断してもらわなければなりません。

それでは住まいからのSOSを見て触って判断出来るポイントを挙げていきます。

チョーキング

外壁を触ったときに、指先に白い粉のようなものが付いたことはありませんか?

これは前述した【水性溶剤の違い】に記載してある塗料の3成分の中の「顔料」が、表面に付着していることで起きる現象です。

主に長年の直射日光や雨風によって塗膜が劣化することで起こります。塗膜の劣化が加速すると外壁材が丸裸になり傷みますので、雨漏りの原因にもなりえます。

②クラック(ひび割れ)

外壁のひび割れは隙間から雨が入り、サイディングボードなどの腐食の原因となります。

早めに工事会社に依頼して、ひび割れている箇所の補修してもらい外壁塗装の工事に進めましょう。

③コケ・カビ

日光が当たらない壁面などには水分が発生しコケやカビなどが繁殖します。

コケやカビがこびりついてしまうと防水性が失われていきます。
普段あまり太陽が当たらない部屋があれば、外から外壁を確認してみましょう。
普段なかなか入って見ることのない細い通路の面など、隣地に近く接している面に表れることが多々あります。

他にも、ボードの浮きや膨れ・鉄部のサビ・通常以上に酷い汚れなど様々なチェックポイントがありますが、わかりやすい以上3点をまずは確認してみて下さい。

 

チラシのカラク

外壁塗装した方がいいのかな!?と悩んでいると、一戸建てにお住まいの貴方のおうちには定期的に色々な業者からのチラシが投函されていることでしょう。

マメな方は取って保管しているかもしれません。

それを見て頂くと、

外壁塗り替え○○坪2階建コミコミパック ○○万円

のような文言が入っているチラシが多く感じます。

果たして、コレは事実なのでしょうか。

住まいそれぞれの状況(塗膜の劣化具合・付帯物の有無・雨戸の数・樋の本数や長さ等)が違うのに、本当にその金額で出来るとは思えません。

隣地との接し方、接道により足場の金額も変わってきますし場合によってはガードマンを配置しなければならないかも知れません。

また最近では 

【手塗り】

という文字を売りにしている工事会社さんもあります。

これはお客さんにわかりやすくあるべきということで記載があるのかもしれませんが、住宅における外壁塗装のほとんどが職人の手作業なのです。

機械が塗るのでしょうか?違いますよね。

響きの良い言葉に惑わされないように気をつけることも大事です。

 

数年前から一部の業者が売りにしている

【オリジナル塗料】

と呼ばれているものも個人的には少し不安が残ります。

外壁塗装専門店などで年間多数の現場をこなしている会社がメーカーや塗料屋さんと本当に独自に開発して製造し、十分に機能を発揮する塗料であればいいのですが多くはラベルの見せかけだけです。

大手メーカーが作った通常販売されている塗料のラベルを聞こえの良い格好よい名前に変え、あたかも自社で開発した商品として販売していることが多いのでは。

 

以上外壁塗装のチラシについて個人的な経験から見解を述べました。

もちろんしっかりとした管理体制で品質保証をしている工事会社さんもたくさんあります。

あくまでアドバイスですので、貴方が納得して選んだ工事会社さんなのであれば良いと思います。

 

オススメの工事会社は?

ハウスメーカー工務店など様々な工事会社さんがありますが、(別記事有り)外壁塗装のみに関してのみお伝えすると、

外壁塗装専門店 

かかりつけの工務店

このどちらかをおススメします。

外壁塗装専門店では外壁塗装に特化しているので塗装について専門的な知識を持ってるスタッフが多く、ほとんどの会社であなたのおうちをカラーシミュレーションをしてくれます。

専門店ならではの特権ですね。

ちなみにハウスメーカーや一般の工務店でもカラーシミュレーターを持っている場合もあります。

また、店舗型のショールームスペースで打ち合わせ出来る場合があります。

頻繁に外壁塗装の工事を請け負っておらず、他の工事をメインでやっている業者だと、色見本調やカタログの基本色の載っている部分の小さいものでしか判断出来ません。

色選びは必ず塗り板で行いましょう。

同じ色でも面積が大きくなることによって色の見え方が変化するのでイメージが変わってしまいます。

このショールームスペースを持っている会社だと塗り板が陳列されていて、色見本帳の番号を伝えるとその場で見せてくれます。

かかりつけの工務店にお願いすると一から工事会社を探して依頼する手間も掛かりませんし、家の不具合などが屋根や外壁等で他にもある場合には一度に頼むことが出来ます。

是非この記事を読んだ後に複数社の相見積もりを取って貰いたいのですが、足場の工事は非常に高額です。

気になる不具合箇所は是非足場をかけるタイミングで依頼したいですね。

 

外壁塗装の専門店でもどこがいいとかわからない!

かかりつけの工務店と付き合いがない!

というあなたへは以下のサイトで相見積もりを取ることをおすすめします。

住まいの情報や予算などを入力するだけで、工事会社

から連絡がきます。

日程を調整して来てもらい、調査と見積を何社かへ依頼して相見積もりを取りましょう!

 

では、また次の記事で!

 

 

にほんブログ村 住まいブログへ
にほんブログ村


リフォーム・建築ランキング