入試当日「いってらっしゃい」と笑顔で送り出せるママに・・・

私は現在、中学生(男)・高校生(女)・大学生(男)の3人の子育てをしている主婦です。

子供たちは3人とも中学受験をし、私は9年連続で中学受験ママを経験しました。
9年の間には、色々な悩みや壁がありました。
通っていた小学校は、学年で10人弱しか中学受験をしないようなのんびりした小学校だったため、身近に相談できるママ友もいなくて、心細い思いをしたことが何度もありました。

ここで少し私の話をさせてください。

私は小さい頃から真面目で、自分で言うのもなんですが、コツコツ努力できるタイプの人間でした。
そのため、目指す目標や目的にむかって努力することは、自分の中では当たり前で、そのようにしていれば親や周囲からも認められる、そう思っていました。

学生の頃はテスト、大学受験や就職活動、なんなら恋愛も、努力して、なりたい自分なりたい未来を叶えてきました。
ところが子供が生まれて、今までの価値観が足元から崩れていきました。
どんなに努力しても、全く自分の思い通りにはなりません。
夜中何度も起きるので、お風呂に入れる時間を1時間単位で変えてみたり、昼間なるべく長時間寝ないように起こしてみたり、外に連れ出すようにしてみたり。
それでも夕方からぐずぐず泣き出して、夜寝付くまでに何時間もかかって、毎日夜遅く主人に車で連れ出してもらって寝かせていました。
「どうして、こんなに頑張っているのにこの子は寝てくれないんだろう?」そう思って、泣いている子供を抱っこしながら、分厚い育児書にチェックペンを引いて寝かせる方法を暗記しようとしていました。
今思えば、完全に見当違いのことをやっているのですが、当時の私にはわかりません。
なぜなら、今まではそれでうまくいっていたから、頑張れは必ず結果がついてきたからです。

そんな子育ても、3人目が生まれる頃には段々私にもわかってきます。「子どもは子ども、私が思い通りにできるものではない」ってことが。
ですが、子どもの中学受験の時に、また私の悪い癖がでてきてしまいました。
中学受験を始めると決めた頃の私は、目の前の成績に一喜一憂、上のクラスにいけるように、
やれ「宿題をやりなさい」「早く勉強しなさい」そんなことばかり言っていた気がします。
泣きながら「クラスをあげて欲しい」と塾に電話したこともありました。
結局その塾は転塾することになるのですが、転塾先の塾は偏差値が出ない塾で、クラス分けもテストの点数だけではなく、解き方や授業の様子など、トータルでみてくれるような塾でした。
そこで私は今まで自分がいかに偏差値やクラスでしか息子の学力・息子の頑張りをはかっていなかったかということに、ようやく気付きました。

すると、頑張って勉強していることや、電車に乗って楽しそうに通塾する姿が急にいとおしく思え、今までのピリピリした感情が一気に吹き飛びました。

子供が赤ちゃんの頃、目の前で泣いている我が子ではなく、育児書ばかり見ていた私から卒業したみたいに、「テストの点数やクラスではなく、目の前の子供の頑張りに目をむけよう」、そう決意しました。

勉強のことは塾におまかせして、私は疲れて帰ってきた時にホッとできるような環境作りや食事に注力するようにこころがけました。

結果、当初はあこがれだった第一志望校に、無事に合格でき、親子で涙しました。

そして、今3人の中学受験を終えて思うことは、「あの時、思い切って転塾して、そして自分の意識を変えることができて、本当に良かったな」ということ。
あのまま子供を自分の思い通りにしようと、手綱をぐいぐい引っ張っていたら、第1志望合格はもちろんなかったし、もしかしたら子供もつぶれていたかもしれない・・・。

そう考えると、怖くなると同時に、私と同じように子供の中学受験に悩んでいるママの少しでも力になりたい、と思うようになりました。

はじめての中学受験は、暗くて長いトンネルのようなものだと思います。
ゴールはすごく先でよく見えないし、本当は1本道なのに暗くて、いくつも分かれ道があるように感じて心細くって、歩いても歩いてもなかなかゴールまでたどり着かなくて・・・。
そんな時すでに一度トンネルの先を見たことがある人が、懐中電灯を持って、一緒に伴走してくれたら、どんなに心強かっただろうなぁ、そう思うことがあります。

そして、私は中学受験ママの、そんな存在になりたいと心から思うのです。

現在私はインスタグラムのライブやストーリーズでお悩み相談を受けたり、YOUTUBEやコラムで情報や経験を発信しています。

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