Jリートの「アドバンス・ロジスティクス投資法人(以下ADL)」をご記憶でしょうか?
この投資法人は 2024年10月末で上場廃止済みで、最終の精算が年をまたいだ2025年1月となりました。精算とはいっても、要は待っていれば証券口座にお金が入るんだよね。寝よ寝よ。
…と思っていたら!
なんですと? 「郵便局に行け」ってマジですかー?
ADLの受けた吸収合併について復習
ADLの上場廃止理由は、別法人の「三井不動産ロジスティクスパーク(3471、以下MFLP)」に吸収合併されたことによります。
benzoin.hatenablog.comこの合併により、MFLPは物流リート第3位の投資法人となりましたが、双方は決算期の異なる法人同士。そして投資口の合併比率も「1 : 1.168」と端数が出るため、消滅法人側の投資主には決算期相違分の分配金を払い、端数分の投資元本を返却という2種類の金銭解決が発生しています。
合併交付金 | 8月決算後から10月合併までの間の配当分 |
---|---|
端数投資口処分代金 | 合併比率の端数分にあたる投資元本 |
- 消滅直前の2ヵ月分は分配金を払うけど、法人が消滅しているので分配金と言えない。
- 合併比率により端数口を付与するけど、小数点の口数は保有できないので売って返す。
ということのようです。
では、それぞれの金銭解決についてもう少し見てゆきます。
「合併交付金」は通常の配当扱いと同じだった
まず、ADLの最終決算から合併までの間の運用で受け取れるはずだった分配金は、「合併交付金」と名前を変えた通知書が郵送されました。
見た目、タイトルが「合併交付金」なだけで、その他は普通の比例配分と同じ作りですね。
実際、入金履歴や電子交付結果も配当扱い、NISA口座の非課税も有効でした。
「端数投資口処分代金」は、自ら受け取りに出向く必要あり。1ヵ月しかないので注意だよ!
もう一方の「端数投資口処分代金」はどうでしょうか。
こちらは、合併後の法人側が端数投資口を売却し、要は 1.168口を強制的に 1.0口へと減らしたうえで、その差額金銭を返す仕掛けですが…。 なんと、貰ってびっくりの現金受け取り方式でした。
写真上に移っている黄色の用紙は、現金で配当を受け取っていた方にはお馴染みの領収書です。この紙と引換に現金を受け取る仕組みなのです。
配当と異なる点は、有効期間が約1ヵ月と短いことですね。
ゆうちょ銀行や郵便局って…。
しかもこれ、夜間受付できないやつじゃん。
仕事を休まないと受け取れないじゃん。
ていうか、コインの現金をネット証券に入れるってどうやるの?
再投資の障害になるわぁ。
この形態になったのは、売却金を得たのが合併後法人であって、投資主本人でないからなのかな。税処理もなく通常の分配コースに乗らないとか何とかで、残る手段が現金渡し…みたいな。前回ブログの「ETFのキャピタルゲイン分配金」と似た構造です。
benzoin.hatenablog.comしかし、あちらはちゃんと特定口座に分配されたので、やろうと思えば出来るんでしょうね。
ともあれ、一般人としては何とか期限内に郵便局に行き、お金を受け取らないとです。
電子化プリーズ…。
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