コメディ映画

映画【リトル・ミス・サンシャイン】おつまみ【秋鮭のクリームソース】

画像引用:IMDb

こんにちは!ころっぷです!!

今日の映画は【リトル・ミス・サンシャイン】です。

風変りな家族を描いたコメディドラマ。

演技派俳優達の見応えのあるアンサンブル。

笑いあり、涙ありで大満足の作品です!

この映画はこんな人におススメ!!

●家族の絆を感じたい人

●どうしても叶えたい夢がある人

●ロードムービーが好きな人

●全力で誰かを応援したい人

タイトルリトル・ミス・サンシャイン
製作国アメリカ
公開日2006年12月23日(日本公開)
上映時間100分
監督ジョナサン・デイトン、ヴァレリー・ファリス
出演グレッグ・キニア、スティーブ・カレル、
トニ・コレット、アラン・アーキン、
アビゲイル・ブレスリン、ポール・ダノ

家族の絆を取り戻したい時に観る映画

画像引用:IMDb

今回は笑って泣ける家族の物語のおススメです。

まるで吹き溜まりの様に変わり者が集まった家族。

皆、様々な問題を抱えたキワモノメンバーです。

一つ屋根の下に集う家族と言っても色々あります。

長い時間が築いた信頼とその歪。

愛憎極まる関係性の中には、他人には伺い知る事の出来ない

深い溝や軋轢もあったりします。

そんな一見バラバラに見える家族が、

一家のアイドルである幼い少女の夢を叶える為に一致団結。

ボロボロのワゴン車に文字通り飛び乗って、

遥か800マイルの旅に出掛けます。

映画のジャンルの一つに「ロードムービー」というものがありますが、

旅という非日常が人間の本心をさらけ出させる事で、

時にその作品を特別なものにしたりします。

雨降って地固まると言いますが、

困難な状況の中、本気でぶつかり合う事で

気が付くと互いの荷物を分担して持っていたりする事も。

旅が互いの存在の大切さを気付かせてくれるのかも知れません。

家族という厄介な幸福

画像引用:IMDb

「家族」をテーマにした映画はそれこそ枚挙に暇がありません。

そこはどうしたってドラマが生じてしまうカオスです。

互いに必要としているのに煩わしい。

愛しているのに憎たらしい。

そんな相反する感情を忙しく行ったり来たりさせられるのが「家族」であると思います。

キャリア形成に行き詰まる父。

忙しい子育てに疲弊する母。

恋人に去られ自殺未遂を起こしたゲイの伯父。

麻薬常習で施設を追い出された祖父。

ニーチェに傾倒し沈黙の誓をする兄。

そしてミス・アメリカに憧れるポッチャリ眼鏡の少女。

よくもここまでバラバラなメンバーを揃えたという様な陣営です。

これでドラマが立ち上がらない訳が無いでしょう。

それぞれ腹に一物抱える曲者揃い。

ぶつかり合い、罵り合い、軽蔑し合う崩壊寸前の状態。

そんな家族が旅を続ける中で理解を深め団結していく様は、実に感動的です。

この映画の勝因は何と言っても個性豊かなキャストの魅力。

百戦錬磨のベテラン俳優から若き才能まで、

彼等の演技のアンサンブルが実に自然で、奥行きを感じさせ、

絶妙な距離感を表現し得ている事に驚かされます。

それぞれのキャラクターに現代社会に対するテーゼを潜ませた脚本も見事な出来栄えで、

安心して身を任せられる作品になっています。

秋の旬のメニュー

今日のおつまみは【秋鮭のクリームソース】です。

寒さを感じる季節になると、クリーム系のソースが嬉しいです。

今回は生クリームでは無く、牛乳とバターで作ったソースだそうです。

これはやっぱり白ワインが合いますね。

その季節の旬の食材はやっぱり旨い。

最近、食欲の秋でやたらにお腹が空いたりします。

素敵な映画とお酒とおつまみの一時が、

より格別な季節になりました。

人生は勝ち負けでは無い

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この映画の「家族」は言ってみれば敗者の集まりです。

社会には競争があり、そこには必ず勝敗があります。

負けた者は、その痛みを抱えながら生きていきます。

自暴自棄になったり、他者を恨んだり、孤立したり。

残酷な運命の刃を受け、容赦の無いジャッジに打ちのめされる。

やがて負けない為に、勝負をしない人間になってしまう事でしょう。

しかしそれはどんな人間にも訪れるものだとも思います。

成功者と周囲に羨まれる人間にだって、一度や二度の挫折はあるでしょう。

むしろ幸福とは勝負の結果がもたらすのでは無く、

その過程にあるのかも知れません。

「美少女コンテスト」に挑む少女の無謀なチャレンジに振り回されていく内に、

大事なのは勝敗では無く、その勝負のステージに乗る事自体であると気付く。

そして純粋な少女の熱意にいつの間にか一致団結する「家族」。

勝ち負けや成功に固執していたかつての窮屈な考えは消え去り、

そこにはチャレンジをした者の清々しい達成感があります。

何事にも優越や順位を点けなければ収まらない社会通念に、

この「家族」は勝利したのかも知れません。

家族の絆を取り戻したい時に観る映画。

どんな動機にせよ、同じ方向に全力疾走した「家族」の絆は強い。

辛辣な人生の物語であり、

微笑ましい「家族」の理想像を映した、

観る者を惹きつけて止まない魅力を持った映画です。