白夜行のドラマ化面白かったよなあ〜と
今でもたまに思い出す。
綾瀬はるかと山田孝之のやつです。
原作では、
ほんの一言の言葉を交わすシーンすらない、
昼なき夜を行く、罪を背負った2人だけれど、
ドラマは原作にはない2人の交流を書いていて、
これが脚本家の腕の見せどころというか、
素晴らしい当たりのドラマ化でした。
子供の頃に、追い詰められて罪を犯して、
それを隠すために
どんどん別の罪を重ねる2人に、
八千草薫演じる綾瀬はるかの養母や、
武田鉄矢演じる、2人をずっと追ってきた刑事は口を揃えて言うのである。(全然別のシーンですが)
「気づいてあげられんくて堪忍な。
しんどかったやろ。
そりゃ、あんたも言われへんわな…
でもな、
あんたのいてるとこは生き地獄。
ほんまはもっと楽しいんよ。
笑ったり、怒ったり、泣いたりするのに
遠慮なんかいらへんのよ。
あんた、損してるで。大赤字や」
「(犯した罪を子供の頃の分から
時系列に全部言った上で)
間違いだらけやったけど、
お前が精一杯やったのは俺が知ってる。
俺が全部見てる。
すまんかった。
あの日、お前を捕まえてやれんで、
ほんますまんかったのお」
なんとそれが犯罪ですら、
いや、犯罪だからこそ?
自分のことを全部見ていてくれる人がいて、
隠さないでも受け止めてくれるということは、
人によっては狂おしく求めるほどの歓びと安堵なのだなあ、と当時感動の涙を流しながら思ったことだった。まあこの2人はその手を振り払ったんだけどさあ。
それを思うと、犯罪でもないのに、
愛や興味や夢を隠す、言えないのってなんなんでしょうね、
ということになりますね。
(戦略的に隠すのはアリと思いますが)
大赤字どころか破産ではなかろうか。
まあ、人間、一度破産したところから
再生するのも乙なものとも言えるけれど。