脳脊髄液減少症の回復期(ブラッドパッチや生食パッチ後)の過ごし方って、すごく難しいと思います。


4回ブラッドパッチをした息子の経験を元に、ブラッドパッチ後の過ごし方について、私が思った事を少し書き綴ってみたいと思います。


以前の記事は↓こちらです。






  回復期はメンタルにも注意!

回復期には、ついつい元の生活に早く戻りたくて無理をしてしまう方もいらっしゃいます。


でも闘病生活が長かった方ほど、元の体調に戻るまでの時間も長く掛かります。


ブレインフォグなどの思考力、集中力が落ちる症状などは特に、回復までに時間を要します。


そして安静にしていた分、筋力や心肺機能の低下も当然あると思います。


無理する事で悪化や再発する可能性もありますので、このブログを読んでくださってる方々には、どうか慌てずにノンビリと回復期を過ごし、確実に回復していって欲しいと願っています。


三歩進んで二歩下がる…という歌もありましたが、回復期は正にその通りの経過で、良くなったと思った次の日には寝込んでいるという事も多々あり、親子で心が折れそうな時もありました。

 

 

  心の健康

先が見えない闘病生活に嫌気がさして「鬱」を発症したり、場合によっては自殺が頭をよぎる方もいらっしゃるかもしれません。


そんな事を思うと、体の健康だけではなく、心の健康もとても大切です。


体が元気になる前に、心の健康を損なってしまっては元も子もありません。


闘病中の患者さんはもちろん、それを支える家族にも、相当なストレスが掛かると思いますが、上手にストレスを発散しながら過ごしてくださいね。



  スクールカウンセラー

登校できずにお家生活が続くような場合には、親子ともども煮詰まってしまいますよね。


そんなときにはスクールカウンセラーなど、家族以外の第三者と話をする事も大事だと思います。


スクールカウンセラーの先生と話すことで、普段は心の奥底に閉じ込めている気持ちを吐き出したり、本人も気づいていなかった自分の本音と向き合えたりするんじゃないかと思います。


登校できない不安、自分だけ取り残されたという不安、進路のこと、いつ快復するのかという不安、などなど…


息子の場合は、中学生のときはスクールカウンセラーの先生、高校生のときは整骨院の先生と話をしたりして、ホッと一息つける時間を少しでも作るようにしていました。



  患者を見守る家族のメンタル

息子の体調が悪くてドクターショッピングを重ねていた頃、私自身の仕事は少し控えていました。


しかし、そのまま家にずっといる期間が長くなるにつれ、息子の心配ばかりしてしまい、私のメンタルにも支障が出そうでした。


そのため、息子の通院が落ち着いてきた頃には、パートの仕事を通常通り出るようにしました。


当時の息子には、一人の時間が必要に思えましたし、私自身も少し息子から離れる時間が必要だったんだと思います。



  周りに理解してもらうこと

周りの方にSOSを出す事もとても大切だと思います。


脳脊髄液減少症は内部疾患(外見からは辛さが分からない病気)のため、家族ですら体調不良に気づけない事が多々あります。


私自身、息子の体調不良を分かっているつもりでも、「今日は体調良さそうだね」と声掛けをしたら、実は体調が悪かった…というのを何度も経験しています。


身近で見ている家族ですら、そんな感じなので、他人に理解してもらおうと思ったら、その都度、その辛さを伝える必要があると思います。


そうやって伝え続ける事で、周りの人に少しでも辛さを分かってもらえたら、きっと必要なときに手を差し伸べてもらえると思います。



  健康な人に理解してもらうには

「元気そうに見えるかもしれないけど、朝から晩までずっと頭が痛い」など、分かりやすい言葉で繰り返し伝える事は大切だと思います。


健康な人が、もし毎日、朝から晩まで頭痛がしたら、とても耐えられないと思います。


ましてや「薬も効かない」なんて、考えもしないだろうと思います。


脳脊髄液減少症の患者さん達は、本当に我慢強く過ごしていらっしゃいますが、健康な人にはとても考えられない事です。


頭痛がすると言っても「軽い一時的なもの」だと思われがちだと思いますし、その他のいくつもの症状が同時に出るなんて事は、考えが及ばない事だと思います。


「元気そうに見える=元気」ではないという事をしっかりと何度でも伝えてくださいね。


それを理解して寄り添おうとしてくれる優しい人が、きっと皆さんの周りにも何人かいらっしゃるはず。


ただ、本人が健康だと、なかなか理解するのは難しいですが、それでも繰り返し伝えているうちに少しずつ分かってくれるはず…



長くなったので、④に続きます。