【オクトパストラベラー2】レビュー!傑作だった前作を軽く超えてしまった王道JRPG作品

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カミナギタツキ

お疲れさまです、カミナギタツキ(@kaminagitatsuki)です!

今回レビューする作品は、2023年2月24日にスクウェア・エニックスから発売されたPS5/PS4/Switch/Steam用のRPG作品『オクトパストラベラーⅡ』です。

2018年に発売された前作『オクトパストラベラー』から5年ぶりとなるシリーズファン待望の最新作。

この記事では、前作と今作合わせて合計150時間以上プレイしている筆者が『オクトパストラベラーⅡ』のクリア後の感想やオススメしたいポイント、イマイチに感じたポイント、オススメできる人・オススメできない人について解説していきますので、購入する際の参考にしていただけたら幸いです!

この記事はこんな人にオススメ!
  • どんな作品なのか知りたい
  • この作品の魅力を知りたい
  • 自分に向いている作品なのかが気になる
  • 前作をプレイしていなくても楽しめるのか知りたい
目次

結論:『オクトパストラベラーⅡ』は傑作と呼ばれた前作をさらに超えてしまった王道JRPG作品!

カミナギタツキ

結論から言います!

『オクトパストラベラーⅡ』は、傑作と呼ばれた前作をさらに超えてしまった王道のJRPG作品です!

本作の特徴である「HD-2D」によるドット絵と3DCGの組み合わせによる演出がさらに強化され、ドット絵で描かれる街並みや風景がより美しく描かれているほか、迫力のある戦闘を楽しむことができます。

また、今作には主人公同士が繰り広げる「クロスストーリー」が追加されたことで、前作をプレイしている時に感じた仲間同士の関係の希薄さが感じにくくなりました。

一方で、時間帯の概念が追加されたことで前作から変化がなかったパーティメンバーの入れ替えがさらに面倒になったほか、前作と比べても革新的な要素の追加がない部分がマイナス点として挙げられます。

なお、本作のストーリーは前作とのつながりは一切ないため、前作を未プレイの人でも十分に楽しむことができます。

オススメポイントイマイチポイント
今までの集大成とも言えるHD-2Dによる演出の強化
遊びやすく、より戦略的になったコマンドバトル
仲間との「繋がり」を感じれるようになったストーリーや演出
前作の悪い部分をそのまま継承
前作から劇的に変わった要素はない

『オクトパストラベラーⅡ』の作品概要

タイトルオクトパストラベラーⅡ
ジャンルRPG
対応機種Switch / Steam / PS5 / PS4
発売日2023/2/24
クリア時間約79時間(サイドクエストは残り裏ボスのみ)

『オクトパストラベラーⅡ』は、ソリスティア大陸を舞台に前作とは異なる新しい8人の主人公が冒険を繰り広げるRPG作品です。

8人の主人公のストーリーはそれぞれ独立して展開されるオムニバス形式で描かれているほか、前作にはなかった各主人公同士が繰り広げるクロスストーリーや豊富な数のサイドクエストも存在。

戦闘システムは王道のターン制コマンドバトルを採用していますが、本作独自の「ブレイク」と「ブースト」システムや「底力」システムの追加によって歯ごたえのある戦略的なバトルを楽しめる作品です。

前作とのストーリー上のつながりは一切ないため、本作からシリーズを遊ぶ人でも十分に楽しむことができます。

カミナギタツキ

『ドラクエ』シリーズや『FF』シリーズのようなものだと考えてもらえば大丈夫です!

『オクトパストラベラーⅡ』のオススメポイント

今までの集大成とも言えるHD-2Dによる演出の強化

本作を語る上で声を大にしてオススメしたいポイントが前作以上に美しくなったHD-2Dによるグラフィックです。前作『オクトパストラベラー』が発売されてからHD-2Dの作品として『トライアングルストラテジー』やリメイク版の『ライブアライブ』が発売されてきました。本作はまさに今までのHD-2D作品の集大成と言っても過言ではないほどよく作られている作品となっています。 

特に美しいと思ったのが、光や水の表現がより細かく表現されている部分です。窓から差し込む光や脇道に流れている川などの表現は素晴らしく、それでいてドット絵との組み合わせに違和感をまったく感じさせない演出はかなり見事です。

また、今作から時間帯の概念が加わったことにより、同じ街やダンジョンであっても昼と夜ではまったく違う印象を与えてくれます。昼の時間帯には太陽の光と明るい曲調のBGMで街の賑わいを演出し、夜の時間帯には街灯の温かな明かりとムーディな曲調のBGMで落ち着いた雰囲気で世界観を演出してくれるので、1粒で2度おいしい印象を味わえます。

さらに今作ではカメラワークによる演出も強化されており、前作ではストーリー上でのキャラクターのやりとりや戦闘は横から映しているだけでしたが、今作ではストーリーシーンを斜めから映すことで建物や室内の奥行きや立体感を表現することが可能となり、戦闘時には一度キャラクターの後ろにカメラを回り込ませてから技を発動させるような演出が入ったことで、迫力のある戦闘を演出することが可能になりました。

カミナギタツキ

ここまでドット絵を魅力的にできるのは本作ならではだと思います!

遊びやすく、より戦略的になったコマンドバトル

前作と同様、今作でもシンプルながら戦略的なコマンドバトルを楽しむことが可能です。さらに今作では「底力」と呼ばれるキャラクターごとの固有能力のシステムが追加されたことで、戦闘時の駆け引きがより奥深くなりました。

本作の戦闘システムは、シンプルなターン制のコマンドバトルに独自の「ブレイク」、「ブースト」と呼ばれるシステムが加わった戦闘になっています。

「ブレイク」は敵ごとに設定されたゲージを弱点の武器種や属性で攻撃して1つずつ削っていき、0にすることで1ターンだけ敵を行動不能状態にできるシステムで、「ブースト」は1ターン毎に溜まっていくBP(ブーストポイント)を消費して、通常攻撃の回数や使用する技の威力を上げるシステムです。

このブレイクとブーストの駆け引きがとてもよくできており、戦況に応じて「どのタイミングで敵をブレイクするか」やブレイク前のステータス強化やBPの調整などがカギを握る要素にもなっています。

「底力」は対象のキャラクターが敵をブレイクした時や敵からダメージを受けた時にゲージが溜まり、最大まで溜まったときにキャラクターごとの固有能力を発動できるシステムです。

固有能力の中には、「そのターンのみ2回行動できるようになる」能力や「即時にBPを最大にする」といった能力もあるため、敵をブレイクするタイミングやブーストを使って攻撃をしかけるタイミングに加えて、底力を発動するタイミングが追加されたことでより戦略性の奥深さが増しました。

さらに今作ではプレイヤーの任意でゲームスピードを2倍にする設定が追加され、中盤以降になると戦闘が冗長になりがちだった前作と比べると、1回の戦闘をスピーディに進めることができるようになりました。

ゲームスピードは戦闘中であればいつでも変更できるため、レベル上げなどでザコ敵を繰り返し相手にする時は戦闘速度を2倍にしておき、ボス戦や強敵との戦いは等倍速に戻してじっくりと考えながら戦闘を進めるといった楽しみ方も可能です。

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2倍速の戦闘に慣れてしまうと元の速度には戻れなくなってしまいますね

仲間との「繋がり」を感じれるようになったストーリーや演出

前作では8人の主人公たちの繋がりや関係性を描くようなストーリーや演出がほとんどなく、キャラクター同士の関係性がどうしても希薄に感じられたのですが、今作では「クロスストーリー」と呼ばれる主人公2人が1組となって繰り広げる内容のショートストーリーが追加されたことで、前作に感じていた希薄さが少しだけ解消されました。

残念ながらこのクロスストーリーは、「剣士のヒカリと踊子のアグネアのストーリー」や「盗賊のソローネと神官のテメノスのストーリー」など、決められたキャラクター同士の組み合わせのストーリーしか用意されていないのが残念なところですが、パーティチャットでしかキャラクター同士の会話が見れなかった前作と比べると、やや改善されたように感じました。

また、戦闘中に敵をブレイクしたときや味方を回復させた際に「さすがね、ヒカリくん!」や「ブラボー!ソローネくん」といったパーティメンバーのキャラクターが別のキャラクターの名前を呼んで褒めてくれたり、お礼を言ってくれる演出が追加され、細かいところで仲間同士の繋がりを描いている部分が印象に残りました。

カミナギタツキ

前作同様にパーティチャットもあるので、キャラクター同士のやりとりが増えたのは良かったです!

『オクトパストラベラーⅡ』のイマイチポイント

前作の悪い部分をそのまま継承

筆者が前作をプレイした際にマイナス部分として、酒場でのパーティメンバーの入れ替えを挙げているのですが、残念ながらその要素は今作でも引き継がれていました。

前作・今作ともにキャラクターは8人いるのですが、パーティメンバーとして組み込めるのは最大で4人までとなるため、残りのメンバーは(なぜか)酒場で待機している状態になります。パーティメンバーの入れ替えのほか、待機中のキャラクターが装備しているアイテムの着脱なども酒場を経由しなくてはいけないため、酒場と元の場所への往復作業が前作に引き続き面倒に感じる部分として挙げられます。

特に今作では新たに時間帯の概念が追加されたことにより、昼と夜のどちらかの時間帯にしか現れないNPCも登場するようになりました。これにより、新たに訪れた街で片っ端からNPCにフィールドコマンドを使った後に時間帯を変更し、酒場に戻ってパーティメンバーを入れ替え、もう一度片っ端からNPCにフィールドコマンドを使うといった作業が発生するため、かなり面倒に感じました。

NPC全員に話しかけないとストーリーを進められないわけではありませんが、サイドクエストを攻略する上で必要な情報やアイテムを手に入れるためには、とにかくNPCに対してフィールドコマンドを使って情報やアイテムを集める必要があります。

また、本作では各NPCが持っているアイテムを買い取ったり、盗んだりして序盤から強力なアイテムを入手することもできるため、効率的にストーリーを進める上で、フィールドコマンドの使用は必須になってくる要素でもあります。

特に筆者のような街中にいるNPC全員に話しかけないと気がすまないようなタイプの人にとっては、酒場でパーティメンバーを入れ替えはかなり面倒に感じてしまうかもしれません。

カミナギタツキ

次回作があるのなら戦闘は4人のままでいいから8人で冒険ができるようにしてほしいですね

前作から劇的に変わった要素はない

前作と比べると、今作は時間帯の概念の追加や「底力」システム、ゲームスピードの変更など、戦闘面や遊びやすさの点から向上している部分もありますが、前作と比べて劇的に変化を遂げているような要素はあまりありません。良い言い方をすれば「変わらない面白さ」、悪い言い方をすれば「前作とほとんど一緒」というのが正直な感想です。

前作をプレイして「面白い」と感じた人は今作も問題なく楽しめると思いますが、前作をプレイして「なんだか微妙」と感じた人は今作をプレイしても同じ感想になると思います。

時間帯の概念は主にフィールドコマンドに影響する要素ですが、昼と夜で同じ効果コマンドを持つキャラクターが変わるだけで、やることはほとんど一緒のものが多いです。例えば、昼の時間帯にNPCからアイテムを盗めるソローネと夜の時間帯にNPCからアイテムをおねだりできるアグネアは過程が違うだけで、「アイテムを入手できる」という結果自体は変わりません。

また、前述したようにNPCの情報やアイテムを入手するために酒場を往復しなくてはいけない部分も同じなため、もう少し工夫があってもいいように感じました。

戦闘自体も「底力」のシステムやゲームスピードの変更を除けば、前作とまったく一緒のシステムのコマンドバトルになっています。敵の弱点武器や属性で攻撃しつつゲージを削り、ブレイクできたら総攻撃をしかけるといった流れは変わらないため、前作から続けて今作をプレイした場合、あまり新鮮さを感じられないのではないかと思います。

カミナギタツキ

特定のパーティメンバーの組み合わせやジョブの組み合わせで発動できる技や能力みたいなのがあったら面白かったかもしれません

『オクトパストラベラーⅡ』をオススメできる人

やりこみ要素のあるRPG作品で遊びたい人

本作をオススメできる人は、RPG作品が好きな人や豊富なやりこみ要素が用意されている作品で遊びたい人です。

本作は8人の主人公によるメインストーリーに加えて、主人公同士の組み合わせによるクロスストーリーや豊富な数のサイドクエストが用意されています。

メインストーリーだけでも十分に楽しめますが、サイドクエストではフィールドコマンドによってNPCから入手した情報やアイテムが意外な場所で役に立ったり、中にはメインストーリーにも登場する人物と意外な繋がりのあるNPCも存在し、「あの時のあれってそういうことだったのか!」という新たな驚きと発見に繋がるような作りになっています。

ストーリーの面白さだけではなく、NPC同士の意外な繋がりや豊富なやりこみ要素まで含めて遊び尽くしたい人にオススメしたい作品となっています。

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50〜60時間ぐらいは余裕で遊べちゃいます!

歯ごたえのあるコマンドバトルを楽しみたい人

また、本作は戦略的なコマンドバトルを楽しみたい人にもオススメできる作品です。

本作に登場するボスや一部の強敵は前作以上にいやらしい攻撃をしかけてくるようになり、「単純にレベルを上げて物理で殴るだけでは太刀打ちできないが、かと言って絶望的に難しいわけではない」という絶妙にバランスの取れた難易度設定になっています。

そのため、キャラクターごとのジョブや装備の組み合わせや敵をブレイクするタイミング、BPの管理などあらゆる要素を踏まえた上で様々な戦術を考えなければいけないため、一筋縄ではいかない歯ごたえのある難易度のコマンドバトルを遊びたい人には間違いなくオススメできる作品となっています。

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何度も負けた敵に勝てたときの達成感はハンパないです!

『オクトパストラベラーⅡ』をオススメできない人

前作を遊んでイマイチに感じた人

過去に前作を遊んでいてイマイチに感じた人は、おそらく今作をプレイしてもイマイチに感じてしまう可能性は高いと思います。

前述したように今作のプレイフィールは前作と比較しても大きな違いはありません。キャラクターごとに進行するオムニバス形式のストーリーや「ブレイク」と「ブースト」のシステムを取り入れたコマンドバトル、フィールドコマンドによるNPCへの干渉など各要素はパワーアップしていますが、劇的に変化している部分はあまりありません。

そのため、前作を遊んでみて「ちょっと違うな」と感じた人は今作をプレイしても同じ印象を感じてしまう可能性が高いかもしれません。

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前作と比べると、ストーリー以外はほぼ一緒に感じてしまうかもしれません

レベルを上げて物理で殴りたい人

また、本作の特徴である「ブレイク」と「ブースト」というシステムの性質上、しっかりと敵の弱点を突き、ブレイクしてからじゃないと大ダメージを与えることが難しい仕様のため、「RPGはレベルをガンガン上げて物理で殴りたいぜ!」という人にもあまりオススメできません。

道中に出てくるザコ敵であれば、レベルを上げることで全体攻撃や魔法攻撃で一撃で倒すことは可能です。しかし、各ストーリーの終盤に出てくるボスや一部のサイドクエストに登場する敵は単純にレベルを上げて戦うだけでは勝つことが難しく、各キャラクターの特性やジョブの組み合わせ、敵をブレイクするタイミング、BPの管理などを常に意識しながら戦う必要があります。

そのため、あまり細かいことは考えずに脳筋で殴りたい人にとって、本作のシステムは少しややこしく感じてしまう部分もあるかもしれないため、あまりオススメできない作品となっています。

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物理で殴るだけでは勝てないのが本作の難しさであり、面白さでもあります!

まとめ:『オクトパストラベラーⅡ』はすべてのRPG好きな人にオススメしたい作品!

「HD-2D」による懐かしくも美しい世界観と歯ごたえのある戦略的なバトルが楽しめるRPG作品『オクトパストラベラーⅡ』を紹介しました。

個人的な評価としては、本作はRPG好きなら文句なしでオススメできる作品だと思います。

8人の主人公による背景や旅の目的も異なるストーリーが楽しめ、王道のターン制コマンドバトルの中に組み込まれた「ブレイク」と「ブースト」のシステムによる戦闘は、試行錯誤しながらゲームを進めたい人にはたまらない作品となっています。

また、やりこみ要素も豊富に用意されているので、主人公ごとのメインストーリーだけでも長く楽しめるほか、クロスストーリーやサイドクエスト、強力な武器を求めて各地のダンジョンに潜っては強敵との戦闘を繰り返していくうちにあっという間に50〜60時間は余裕で遊べてしまいます。

本作は冒頭3時間まで遊べる体験版が配信中のため、気になる人はまず体験版を遊んでみてから製品版の購入を検討するのがオススメです。

今回の記事で前作『オクトパストラベラー』に興味を持たれた方は、コチラのレビュー記事もご覧ください!

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以上、カミナギタツキでした!

『オクトパストラベラーⅡ』の評価
総合評価 (4.0)
ストーリー (5.0)
グラフィック (4.5)
音楽 (5.0)
遊びやすさ (3.5)
やり込み要素 (3.5)
満足度 (4.0)
カミナギタツキ

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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