こんにちは!アサクラのほつりんです。
今回は、そもそもPLA不織布ってなに?と今さら聞けない皆様にこっそりお教えする”PLA不織布”超入門です。
今回は難しい用語や化学式などには触れずに、超ザックリと必要最低限の事だけをご説明します。商談や接客などで、これだけ知ってれば大丈夫!ってレベルの内容です。肩の力を抜いて気軽に読んで頂ければと・・・
今話題の環境素材PLA不織布とは?
結論からいうと、PLA不織布とは植物由来の素材でできた生分解性の不織布です。
植物由来?生分解性?ってなに、と言う方の為にザックリと説明して行きま~す。
超ザックリ概要
読み方はそのまんま”ぴーえるえーふしょくふ”です。
PLA不織布のPLAは、Polylactic acid(ポリ乳酸)の略で、トウモロコシなどのデンプンを原料に作られた植物由来の素材の事です。そのPLA(ポリ乳酸)を原料に作られた不織布がPLA不織布となります。
基本的には100%植物由来の不織布と謳っていますが、厳密には約1%程、他の樹脂などが含まれている場合もあります。その他にカラー不織布だと顔料なども含まれる様です。
PLA不織布の主な特徴
■生分解性
土に埋めると微生物により炭酸ガスと水に分解されます。とよく言われてますが、実際にはそんな簡単には分解してくれません・・・(実体験はこちら↓)
加水分解後に微生物に分解される流れなのですが、普通に土に埋めただけだと加水分解の条件を満たす事がなかなか難しいです。メーカーさんのホームページなどに載っている数週間、数か月で分解しましたという写真付きの記事は、工業用コンポストなどを使用しての検証結果がほとんどです。
以上の事から、コンポストなどで適切に処理をしないと、ただ土壌にプラゴミを埋めたのと同じになってしまうので注意が必要です。(自然環境なら分解条件を満たせる場合もあります)
以上の事からPLAを確実に分解させるには、工業コンポストなどの設備が必要です。
※年単位では通常の土壌でも徐々に分解するようです。マイクロプラスチック化しても最終的に分解するので、その辺は安心できます。(海中では分解が大幅に遅くなるので注意が必要です)
PLAを焼却した時のCO2(二酸化炭素)排出量は、トウモロコシなど原料育成時の光合成で、ほぼ同等のCO2を吸収するので実質ゼロという考え方です。
ホントに?と正直思いましたが、私には検証するすべがないので取り敢えずそのまま信じる事にしました。
では焼却しないで微生物で分解すればCO2は排出しないので、CO2実質マイナスでは?と考えましたが、不織布の生産時や輸送時などに沢山排出してるのでマイナスにはなりませんね。
■抗菌性
PLA不織布には、なんと抗菌性があります!
乳酸の働きにより素材そのものに抗菌効果がある為、添加物などを追加しなくても抗菌効果を発揮します。
植物由来の抗菌素材という素晴らしい特性をお持ちなので、色々と使い道が浮かんだ方も居るのではないでしょうか?
■加工性
PLA不織布は脱プラ対策として、PP不織布などの代替品として提案されることが多いですが、繊維としての性能は殆ど変わらない優れものです。
原料は植物性ですが従来の合成繊維とほぼ同等の性能と加工性を備えていますので、PP不織布などで作れた形状をほぼそのまま再現する事ができるので、環境対応の代替品にうってつけの素材といえます。※耐久度や印刷適正など全てが同等ではありません。
まとめ
SDGs、サステナブル(サスティナブルとも)、バイオマス、脱プラ、温室効果ガスなど環境に関係しそうなワードが飛び交う昨今ですが、その中の一つPLAに関してはザックリですが、お分かりいただけたでしょうか?
個人的な意見ですが、工業用コンポストなどの設備を使った処分の仕組みづくりなど、これからの部分も沢山ありますが、現時点の脱プラ素材とは一番オススメ出来る素材だと思います。
植物由来の生分解性素材でも、適切に処分しないと、ただのプラゴミとかわらないという事だけは注意が必要です。
最後にまとめますと
「PLA不織布とは、デンプンで作られた植物由来の不織布のことで、主に生分解性とカーボンニュートラルの二つの特徴をもった環境に配慮した不織布である。」
となります。
最後までお読みいただきありがとうございました。