マンション理事長を務めご近所コミュニティを守る アーリーリタイアの資産価値維持法

築22年のマンション理事会の課題

 

我がマンションに新築から移り住んで22年。

4回目の理事長を1年間勤め、本日、総会をもって、任務満了しました。

20年越えのマンション理事会には、新築とも、築浅物件とも違う課題があります。

それは、このブログがテーマにしている「経済的な自立」のための大事なパート、つまりに「住居の資産価値維持」になります。

そこで、今回は今年度実際に我がマンション理事会から討議してきた課題から見える「マンションの資産価値維持・住居コスト削減法」等をまとめてご報告します。

 

中古購入の入居者との温度差

今回の総会が明確だったのですが、新築時に購入した20年在住メンバーと、中古でここ2~3年の入居メンバーで、マンション理事会などへの参加意識の差が表れます。

よくいう「スナック人間関係」のように、コミュニティが出来上がっている場合、後から入っていくのは、ハードルが高いという感覚のようです。残念ながら総会出席者は、今回見事に新築当時からのお馴染みメンバーだけでした。

また、ここ3年、コロナ対策ということで、リアルの面通し機会がなくなり、拍車をかけてしまったようです。

この点は、中古マンション購入時には気づきにくいと思います。

賃貸マンション・アパートの人間関係とはまた別に、購入マンションなりのコミュニティ問題というのは、ある意味、大きな価値だと思います。

いったん危難が襲った場合、マンション居住者は避難所収容の枠外だということを知らない人が多すぎると思います。日頃からマンション理事会を主体にコミュニティに参加しておかないと、町内会にも入っていないマンションでは孤立することがあり得ます。中古購入で後から入らざる得ないとは言え、マンションコミュニティの積極的な参加が自分を危難から救うかもしれません。

 

空き駐車場問題を解決した「駐車場サブリース」

20年前の世相と違うのが、マイカー事情です。

当時は一家に一台のマイカーが当たり前の感覚でしたが、いまや自動車保有率が下がるばかり。

さらに当時はなかった駐車場無人レンタカーやシェアリングサービスが増えており、ますますマイカーの比重が下がっています。

この問題はマンション理事会としては「空き駐車場問題」という難問になります。

我がマンションは、元から新宿から急行で20分という交通至便性から自動車の必要性が少なく、私も入居と同時にマイカーを手放しました。

 

これをどうするか積年の課題でした。まさに難問で、我々は10年と近く解決策のないまま放置してきました。

今年度は、なんと!半分の駐車場区画が「空き駐車場」なってしまうという事態にまで追い込まれました。

 

ところが、この背景はどこのマンションでも同様だったようで、時間が難問を解決するという事態になりました。

最近は「駐車場サブリース業」という商売が立ち上がっているのです。

 

駐車場サブリースとは

・空き車室を用意すれば初期投資もなく、それ以外は業者が面倒を見てくれる

告知、募集、審査、契約、賃料催促、解約、鍵の管理 等

・業者が回収した駐車場代をサブリース賃料という形式で、安定的かつ長期的に収入化できる

・住民から再度使用要求が出た場合は3か月以内に要望に応える

これ、なかなか好条件だと思いませんか?

 

社会貢献事業とはまさにこうあるべき。

人々が困ると、その社会的な課題に対して、誰かが社会貢献のアイディアを立ち上げ、必要性に応じてアーリーアダプターが採用し、その評判でいつの間にか普及していく、という証左ですね。

本日、可決されたプランでは、年間33万円以上の収益改善を見込んでいます。

駐車場サブリース事業は目下成長産業とのことで、近隣でもすでに3つのマンションが契約済みでした。

 

インターネット費用削減と回線速度への要求

20年前は、ネット環境整備がマンションの販売の目玉のひとつでした。

私が、このマンションにしたもの1Gbpsの回線が当時では珍しく用意されていたことが要因のひとつでした。

 

時代を経てみると課題の認識や優先順位も変わり、今年度の検討の順番は、速度よりも月額費用の削減でした。

 

相見積を取ってみると新規の会社から魅力的な価格プランが出てきました。

ところがアンケートを取ると、20年前から使用しているアドレスを変更することに対して問題にする住民の方が多く、現行企業に再度価格ダウンの交渉をして、新提案をもらいました。

 

なんと、解決策は、IPv6からIPv4にするというものでした。

 

これ盲点です!

いまや実測ベースでは混み始めたIPv6よりもIPv4が勝るまたは同等という説明です。

念のために計測した実測ベースもほぼ同等性能でした。

 

これ以外(もちろんアドレスも)は、変えることなく、戸当たり△500円/月、年額6000円/戸の管理費引き下げに成功しました。

 

業者によると古いマンションで実測を上げるのは、IPv4問題や、回線速度よりも先に、各家庭のハブが当時の10Mbpsになっていたり、無線LANの引き回しが足りていないという部分が実際に影響している可能性が高いということでした。

そこで、IPv4化の当日に業者による家庭内高速化の課題説明会を開いていただき、その際にハブと無線ルーターの販売と一斉無料取付サービスを実施してもらうように交渉しました。

 

最も活用されていたと考えられる「学校のオンライン授業と働き手全員のリモートワークが集中していた2-3年前」にも、実用で耐えていた通信環境なので、年間コストが△500円/戸できたことで良しと、総合判断しました。

 

電子ブレーカーの導入

これは初期費用がかかるプランです。

現在、共有部分としてエレベーターと給水ポンプ用に使用しているアナログブレーカーを電子ブレーカーに入れ替え、契約電力を下げるという案です。

これを導入すると、電気の運用が自動測定されるため、契約容量を減らすことが可能になるとのことで、月々の電気代がかなり抑制されます。

 

費用対効果がプラスになるのは、2.8年後ですが、昨今のウクライナ侵攻後に問題となっている電気代の高騰に先駆けて動くことにしました。

 

 

総会・理事会のリモート開催の規約改正

我々は20年前には想像もしていなかった大地震と疫病を経験しました。

 

当時のマンション理事会の規約では認められていないことを想定しなければならなくなっています。

 

例えば、リモート会議システムを使っての理事会と総会の開催です。

 

実際にはコロナ禍の昨年度、理事会だけはリモートツールの使用を認める規約にしていました。

今年度は、国土交通省の方からも本件の規約改正プランと文案が示された事情もあり、総会もリモート開催できるように規約の改正をしました。

 

 

他にも、細々と1年かけて、支出の削減を練って、練って、業者と交渉しました。時には、市の無料弁護士相談会に出向き、法的な処理の相談をしたりと、多忙でした。

今期の理事長活動は、アーリーリタイアしておいてよかった!というくらいのボリュームが続きました。

でも、結構、満足しているのです。

 

マンション資産価値は自分たちで守るモノ

なぜなら、こんな事情です。

実は1年前は、マンション売却も検討していたのですが、見積もりを取ってみると、我々のマンションの資産価値は20年で落ちていないことに自信を持ちました。

 

更に自分の住戸はルーフバルコニー付き、東南開放の日当たり条件最高という特別価値もあり、いつでも売り抜けることができると自信がつきました。

 

いまでは、この1年間の理事長活動を経て、このマンションの資産価値を維持するために、もっと住民のコミュニティを大事にしていきたいと考えるようになりました。

 

マンションの資産価値は自分たちで守る。そのためには「主体的に行動する」

 

いま再読しているコヴィー博士の「7つの習慣」の教えそのままに、自分の影響の輪を少しづつ大きくして、自分にとって大事なマンションの資産維持に努めたいと思いました。

 

皆さんは、ご自宅の資産価値維持、近隣のコミュニティ活動について、どんな形で向き合っていますか?

 

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