オーウェン・ウィルソンの映画と性格

オーウェン・ウィルソン|知られざる性格をすべて公開!

『ナイト・ミュージアム』のカウボーイや『アルマゲドン』のオスカー、『カーズ』の主役の声を担当するなど、有名作品に数多く出演している、ハリウッドの人気俳優オーウェン・ウィルソン。そんな彼の真の姿について伝えるブログです。

アクションの危険度は80%くらい? |映画『シャンハイ・ナイト』のハラハラするシーン

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『シャンハイ・ナイト』の解説の続きです。今度は危険なアクションについて。

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Photo by ©︎Touchstone Pictures.Inc

作品情報

・公開:2003年

・ジャンル:アクション、コメディ

・時間:114分

・出演:ジャッキー・チェン、オーウェン・ウィルソン、エイダン・ギレン、ファン・ウォン、ドニー・イェン他

 

 前回は、この映画の見どころ・豆知識についてご紹介しましたね。

 ホームズ、チャップリン、切り裂きジャックなどについて書きながら映画の撮影エピソードも盛り込んだので、ちょっと長過ぎる記事になってしまったかもしれません。

 バランスを取るため、今日はテーマを絞って、短くまとめましょう。

この記事のテーマ

☑『シャンハイ・ナイト』でのオーウェンの危険度はどのくらいだったか?

 生き埋めや絞首刑未遂も耐えなければならなかった前作『シャンハイ・ヌーン』をMAXとして比較すると、

危険度:★★★★★★★★☆☆

 

 かなり危険度が高いのが分かると思います。『シャンハイ・ヌーン』がどれほど危険だったかについては↓こちらをどうぞ。

 

 この記事では、『シャンハイ・ナイト』でオーウェンが味わった過酷な撮影シーンについて紹介しましょう。

 

 

🌃『シャンハイ・ナイト』のアクションの危険度は?🌃

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Photo by ©︎Touchstone Pictures.Inc

 前作の『シャンハイ・ヌーン』では、生き埋めにされたり、本当に首を吊られたりしたオーウェン。では、続編の『ナイト』ではどうでしょうか?

 

 先に結論を言うと、「『ナイト』も負けず劣らず危険なシーンが多かった」。シーンによっては、生き埋めと同等にひどい目に遭っています。

逆さ吊りで水に漬けられる

シャンハイ・ナイト ジャッキーチェン オーウェンウィルソン

Photo by ©︎Touchstone Pictures.Inc

 ここは、おそらくこの映画で最もオーウェンの負担が大きいシーンでしょう。

 ラズボーン(エイダン・ギレン)とウー・チャウ(ドニー・イェン)の悪者コンビに捕まってしまったチョン(ジャッキー・チェン)とロイ(オーウェン・ウィルソン)。2人は逆さ吊りにされ、水に沈められそうになります。

 

 同じ吊るされるとはいえ、ジャッキーはすぐに脱出。後半は敵との戦いがメインになります。

 いっぽう、オーウェンはジャッキーが戦う間ずっと吊られたまま。それだけでなく、何度も

水に突っ込まれる➡引き上げられる➡突っ込まれる➡また引き上げられる

の動作を繰り返すのです。

 

 文字では伝わりにくいので、ちょっと動画をご覧ください。

 ジャッキーと敵が戦う間、しょっちゅうレバーが回って、かわいそうなロイ(=オーウェン)は何度も水に浸かっています。

ロイ:いっそ早く溺れさせてくれ! もうどうなってもいいよ!

 途中、チョンがレバーを小刻みに操作して敵を追いつめるショットがありますよね? あの時、奥でずっと上がったり下がったりしているのも本物のオーウェン

ドプキン監督:オーウェンはこのシーンをすべて自分でやった。頭から何度も水に突っ込まれるのに、文句ひとつ言わなかったんだよ。

 ふつう、俳優は濡れるのを嫌うし、こんなことをさせられたら監督を殺しかねないのもいるんだがね。オーウェンはほんとうにいいヤツだよ。

 オーウェンが黙って、この苦痛な撮影に耐えたことについては、映画の脚本家からも讃えられていました。

 確かにオーウェンは我慢強いですが、ここまでさせるって・・・。

 ただ、ドプキン自身は脚本を読んだ時、この水責めのシーンには否定的でした。コメンタリーではこのあたりの事情を濁した言い方をしていますが、脚本家たちに押し切られてしまったのかもしれません。

 オーウェンが逆さでいられる最大時間は2分そのたびに下ろしては20分ほど寝かせ、これを繰り返して撮影しました。でも、何度も吊るされたり下ろされたりするのも疲れたんじゃないでしょうか?

 オーウェン、こんなひどい撮影はキッパリ断らないとダメですよ!

ビッグベンの針にぶら下がる苦行

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Photo by ©︎Touchstone Pictures.Inc

 映画の終盤、時計を突き破って落下しそうになるチョンをロイが受け止めるシーン。この後、二人は分針から飛び降りて、ヴィクトリア女王の馬車に着地します。

 

 このシーンも、かなりリアルな状況で撮影されています。

 まさか本物の時計台ではありませんよ、もちろん。でも、オーウェンとジャッキーは地面から36mの高さに取り付けられた円盤に本当にしがみついているのです。

 

 ここでも、やっぱりオーウェンの方が大変な役回り。彼の方が長くぶら下がっていなければなりませんし、飛び出してくるジャッキーの手を取って、支えてやる必要もあります。

 ジャッキーを右手で支えながら、オーウェンがかなり痛そうに顔を歪めているのに気がつくでしょうか? じつは、この1年ほど前、オーウェンは『エネミー・ライン』のアクションで右の肩を脱臼しているのです*1

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 すでに一度痛めているのに、加速度がついて落ちてくるジャッキーを右腕で受け止めるんですよ! 「また関節が外れたら・・・」と考える人はいなかったんでしょうか?

時計台からの落下もリアルの落下!

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Photo by Touchstone Pictures

 続く落下シーンも、実際にジャッキーとオーウェンが落ちています。分針が揺れてぶら下がるところも編集なし!

 

 まあ、ジャッキーは慣れていますし、危険なスタントを好んでやっていますから、そこまで苦労はなかったでしょう。でも、オーウェンはかなり怖かったのではないでしょうか?

監督:落下シーンの後は鼻血が出たりするんだよね・・・大変だよ。

 俳優にここまでの負担を強いるのはやめてほしいですね・・・。ジャッキーみたいに、本人が楽しんでいる場合はいいですけどね。

 

 

🌃まとめ︰『シャンハイ・ナイト』もオーウェンの負担は大きかった🌃

 矢継ぎ早に過酷なシーンがつづく前作よりマシとはいえ、やはり『シャンハイ・ナイト』も危険!

オーウェンの負担まとめ

☑ 逆さ吊りにされて、何度も水に突っ込まれる。

☑ 怪我で弱っている右腕でジャッキーをぶら下げないといけない。

☑ 落下シーンも本物で、36m落ちる羽目になった。

 

 もちろん、ジャッキーは戦いシーンをいくつもこなし、危ないアクションだけで言えばジャッキーのほうが多いでしょう。

 しかし、ここで大切なのは、「ジャッキーは元々アクション好きであるのに対し、オーウェンは我慢しているだけ」という事実。

 オーウェンは基本的に、要求されればどんな過酷なシーンでも我慢します。

 でも、黙って耐えているからといって、不快に思っていないわけではありません。オーウェンは「文句を言ったら悪い」と、遠慮しているだけ。内心ではとても嫌な思いをしていることも多いんです。

 製作者はもっと彼の気持ちを配慮すべき。あんなに甘えていては、オーウェンがかわいそうです。

 それでも、ドプキン監督はちゃんとオーウェンをねぎらっていますから、他の製作者よりはずっと気遣っているとは思いますが・・・。

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Photo by Steve Granitz - © WireImage.com

『シャンハイ・ナイト』の話題、もう少し続けますね。次回はいろいろなシーンを取り上げて、撮影のエピソードやオーウェンとの性格の比較などをお話ししましょう。

 

つづく➡

 

 

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*1:脱臼というのは肩の関節が外れて、激痛を伴う怪我。一度脱臼すると、外れやすくなって、再発しやすい。