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第2章 海外出張編 第7話 手土産を忘れた僕が機内で購入したもの

 

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終わりの見えない検品作業

サンディエゴの朝。
初めての長距離フライトだった僕は時差ボケしていた。
ホテル近くにミッドウェイが見えるので散歩をしていた。
 
多くの現地人が、犬の散歩やジョギングをしている風景に、
日本との違いを感じていた。
どこか、のんびりとした時間の流れのようだった。
 
ホテルに戻り僕は朝食を取った。
日本でいうところのパサパサの食パン。
カリカリ過ぎるベーコン。
どっろどろのスクランブルエッグ。
 
・・・
 
得意先が車で迎えに来てくれた。
ホテルから約1時間走った頃、僕らは工場についた。
 
倉庫に着いた時、僕たちは目を疑った。
とてつもなく数が多い不良品の山に唖然とした。
 
『はやいとこ良品とってくださいね!』
 
プレッシャーをかけてきた。
僕は、飛行機の中で買った手土産をカバンから出す間もなく、
検品作業に入った。
 

殆どが不良品

検査しても、良品なんかとれっこない状況。
また、倉庫に乱雑に置かれていた為、いたるところに傷。
製品に使える部品は皆無に近い。
 
しかし、僕はこのことを想定していた。
 
常務や、部長からも事前に言われていた。
不良品を交渉して使ってもらう事を。
 
幸いにも、この部品は製品のお飾り的な部品の為、
目立つ傷さえ見えなくすればOKであった。
 
傷を消す方法は2つ
 ①加熱する
 ②周りにも傷をつけ目立たなくする
 
光沢のある部品は加熱して傷を消しにかかった
それ以外のものは、激落ちくんのスポンジでこすった
 
しかし、現地の責任者はそれをよく思っていなかった。
ものづくりのプロセスとしてどうなのか?
根本的な解決につながらいないことを懸念していた。
 
どんどん、関係性が悪化していく。
 
僕は次のミッションに移らなければならなかった。
 

ガス抜きという大事な仕事

お互いの信頼関係が構築できないまま、1日目の作業を終えた。
 
その日の夜、僕は得意先を食事に誘った。
サンディエゴにある和牛の焼肉店をこちらから指定した。
先方は表情が曇るも、もっとお互いの事を知るいいきっかけに出来ればと、
一言添えた。
 
すると、YESと答えを返してくれた。
 
焼肉は日本と変わらないくらい良質でおいしかった。
現地人は赤身を好んで食べるようだが、さしがはいったA5ランクのお肉も
すごく人気だった。
 
先方も食事とビール・ワインで気が良くなったのか、
気さくに話しかけてくれるようになっていた。
 
こうやって、現地で食事したり、騒いだりする日本人の友達もいなく、
寂しくしていることが分かった。
 
僕が、ストリップショーでも行きますか!
と言うと、更にノリノリでテンション上がっていた。
 
エロおやじめ・・・。
 
気に入った女の子を横にお酒を飲んでいる。
その横に、うちの品質責任者も・・・
 
そのころ僕は、トイレで吐いていた。
 

お開きにした。

 

女の子を持ち帰れるのか?
今日のところはそれはわからなかった。

 

焼肉と、ストリップで15万円を一晩に使った。

現金など持ち合わせていない。
先輩に言われた通り、クレジットカードで支払った。
 
領収書にはチップ代も含めるようにしてもらった。
なんとも適当なレシートを渡された。
会社名を入れてもらうのに苦労した。
 
みんなでタクシーに乗りホテルに戻った。
 
別れ際に、日本から買ってきたお土産を渡そうとした。
しかし、食事代を出してもらった事に遠慮してか、
お土産を受け取らなかった。
 
そして、そのままタクシーで自宅に帰っていった。
 
しぶしぶ僕は『響』を持って帰った。
 
こうして、僕たちの初日を終えた。
 

~第2章 9話へ続く~

  次回、いつでもどこでも接待漬け

 

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第2章 海外出張編 第8話 サラリーマンは作業よりもガス抜きが大事