最近肺MAC症が流行っている | 森の里草

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最近は、肺MAC症が流行っている、しかも女性に多いという話が多くなっています。

 

肺MAC症は、結核菌以外の抗酸菌MAC( マイコバクテリウム アビウム コンプレックス)という菌が原因による呼吸器感染症です。

咳(せき)と痰(たん)が最も頻度の高い症状で、血痰(けったん)、発熱、呼吸困難、倦怠感などの症状も報告されています。

肺MAC症の細菌に対する抗菌薬は、あまり機能しないそうです。
「大変にヤバいカビ菌で、強いカビ毒~マイコトキシンを出し、肺を壊し~腐らせてしまいます。」などと書いてある情報もあります。

42℃前後の温度で繁殖しやすいMAC菌にとって、
気密性の高い風呂場は、まさに最適な環境です。

MAC菌は、土や水の中のほか、浴槽のお湯の注ぎ口やシャワーヘッドのぬめりや湯あかにいます。

そうした場で、しぶきや霧状の水滴、土ぼこりなどが発生し、
その中のMAC菌を肺に吸い込むと感染すると考えられています。

 

結核菌は人間から人間へ感染しますが、非結核性抗酸菌では人間から人間への感染はまれに報告があるものの、非常に体の抵抗力が低くなっている人以外では通常は心配する必要はないとされています。

現在でも新しく発見される非結核性抗酸菌があるため年々増加しており、今までで200種類以上の菌種が報告されています。 その中で一般に人間に病気を起こすとされる菌は一部ですが、日本ではそのほとんどを
アビウム菌、イントラセルラー(レ)菌(北海道では多くがアビウム菌) (Mycobacterium avium、Mycobacterium intracellulare) →病像が似ているため合わせてMAC(マック): M. avium complexと呼ぶこともあります。


カンサシ菌 (M. kansasii)
アブセッサス菌(M. abscessus:現時点で3つの亜種)
が占めており、その他にも以下のような菌が病気を起こすことが知られています。
M. xenopi
M. scrofulaceum
M. gordonae
M. szulgai
M. fortuitum
M. chelonae
M. marinum
M. shinjukuense
M. lentiflavum     など

 

非結核性抗酸菌(nontuberculous mycobacteria:NTM)を原因菌として発症する呼吸器感染症は呼吸不全に至り、死亡するケースもあります。厚生労働省の人口動態調査(2022年)では、年間2,360人がNTM症により死亡し、このうち1,158人が肺NTM症による死亡であったことが報告されています。

つまりワクチン接種などで、免疫が弱まっていると当然肺MAC症などの呼吸器感染症にかかりやすくなることが想像できます。

 

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