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・・・・・

 

<<前書き・・・>>

 

いよいよ、零輪山のグランドに追い詰めた”イカクラゲ”・・・

さて、陰陽師姉妹と共に討伐できるだろうか?

 

それでは、よろしくお願いします

<<・・・・・・>>

 

第43話 何故か、増殖してるんやけど・・・(6)

 

 

零輪山の端にあるグランドにて

 

陰陽師姉妹と圭吾さん率いる機動隊が、イカクラゲ相手に、一進一退の攻防を繰り広げててん

 

そんで陰陽師姉妹に対しては、『バリア』を張られダメージを与えられてへんけど

 

圭吾さんの法撃で『バリア』を破り、再び『バリア』を張るまでの“隙”を突いて、イカクラゲの身体に傷を付けるダメージを与える事できたんよ

 

でも、何でか知らんねんけど、イカクラゲの奴、傷が直ぐに治るんだわ

 

「なんやの、この魍魎~~あたしらだけ、陰陽術が効かへんのや」

と、アリサが、焦りと絶望感に苛まれながら叫んでたよ

 

圭吾さんが、アリサとアオイを励ますように

 

「「アリサ君、アオイちゃんのお陰で“あの魍魎”を牽制出来てるで」」

と、大声で宥めてたんやけど

 

「でも、あの”魍魎”直ぐに回復するんやもん・・・・」

と、アリサは、もう疲労感満載で“圭吾さんの励ましの掛け声”も受け取れず嘆いてたよ

 

また、アオイも疲れが見えて”陰陽術”の掛けが鈍くなって来てたんよ

 

そしたら、イカクラゲ、アホそうな似姿の癖に、アオイの隙を見逃さず、触手を突き出して来よった~~

 

「「アオイ!!!!」」

アリサが叫びながら、アオイを助けようとするが、間に合わず

 

「ひっ!!!」

アオイが悲鳴を挙げ、身を屈もうとした時

 

「「おりゃ~~~~」」

あたいが、アオイの前に立ち憚り、”雷霆の波動を纏った鎚”で、イカクラゲの触手を叩き潰してやったわ~~

 

「「これ以上、好き勝手にさせへんで!!!」」

と、房江さんが”漆黒の波動の刃”をイカクラゲに撃ち込み、ダウンさせたよ

 

アリサが、イカクラゲがダウンしてる隙に、身を屈めたアオイに駆け付けると、すぐに抱き締め

 

「「アオイ~~御免やで、守りきらへんで」」

と、嗚咽を漏らしてたわ

 

「良かったやんアリサ・・・アオイ助かって~」

あたいが、陰陽師姉妹に励ますように声をかけると

 

アリサ、あたいの顔をみた後、少し安心した面持ちで

 

「真琴・・・ありが・・・」

と、途中で感謝の礼を停め、しかめっ面に変わって

 

「「このポンコツ娘~~あんたが早よ来えへんから、アオイが危険な目にあったやないの~~~このいけず~~~~」」

と、怒鳴った後、アオイの手を引っ張ってあたいから離れて行きよったわ

 

は~~何であたいが、アリサに怒られんとアカンねん~~

 

別に、お礼が欲しいてアオイを助けたんやない

 

ただ、危機が迫ってたから助けたんや

 

でもよ~~あんな邪見は無いやろ!!!

 

もう、あたいの怒りは頂点に達してもうて

 

「「アリサ!!!あんたは一体何様のつもりやねん!!!」」

と、アリサを”しばいたるねん”と思い、怒鳴りながら飛び掛かろうとした時

 

アオイが、引っ張るアリサの手を引き離し、お辞儀をしながら

 

「「真琴さん、あたちを助けてくれてありがとう、ホンにきます!!!」」

と、思いきった大声で、お礼を言ってくれたのよ

 

あたいは、つい“アオイの思いきったお礼”に立ち止まって仕舞い、尻込みしてもうたわ

 

ついで“アオイの突然の反意”に、アリサは唖然としてて、我に返ったんか急に焦りだし

 

「アオイ、はよ構え!!!魍魎倒さなアカンやろ・・・」

と、アオイに急かせて臨戦態勢とらせよう促してた

 

アオイの奴また、あたいにお辞儀をし、アリサと一緒に、イカクラゲと対峙しだしたんだわ

 

さっきまでダウンしてたイカクラゲが動きだし、触手を揺らしながら、あたいらの出方を伺ったわ

 

「アオイちゃんとは仲良くなれそうやね」

と、房江さんが、朗らかな笑みを浮かべ、あたいに優しく言ってくれて

 

あたい、少し笑みをこぼし

 

「うん、そうかも知んない」

と、返答した後、イカクラゲの方に向け、“雷撃の鎚”を構え

 

「「よっしゃ~~さっさとイカクラゲ倒して、帰って美味しい御飯食べるで~~」」

と、自分に発破をかけ”雷霆の波動”を纏った鎚を振るい、イカクラゲに立ち向かって行ったよ

 

イカクラゲの奴、あたいの法撃に『バリア』を張って躱そうしたが

 

「「あたいに、そんなもん効かんで~~~」」

 

と、思い切り『バリア』をぶち破り、イカクラゲの額にヒット!!!!

 

ついでに、グランドの端にある”支柱”までぶっ飛ばしてやったわ

 

「「やっり~~~~」」

と、あたいは、ガッツポーズをとった後、再び法撃をかけようとしたら

 

イカクラゲの奴、多数の触手をあらゆる方向に向け、あたい達目掛け、矢の如く突き刺してきよったわ

 

これは危ない!!!!

 

触手を撃ち据えて隙を伺おうとしたら

 

「「陰陽術・結界!!!!」」

と、アリサが、あたい達全員に”結界の『バリア』を張り、イカクラゲの触手攻撃を防いでくれたんだわ

 

アリサ、あたいに対し、気恥ずかしいのやら悔しいのやら、よう解らん仕草で

 

「ア、アオイを助けてくれて、ありがとうやで、ホンマに恩にきるよ」

と、小さい声で言ってくれ、耳を赤くしながらそっぽ向いた

 

あたい、一瞬“あっけ”に取られたんやけど・・・ついニタリ顔になってもうて

 

「アリサって“ツンデレ”なん?」

と、“突っ込んで”やったら、アリサの奴、顔を赤くしながら

 

「「そ、そんな訳ないやろ!!!このポンコツ娘!!!!」」

と、恥ずかしそうに怒鳴ってくれたんやけど

 

もう、アリサの態度が“ツンデレ”感丸出しなもんで、あたいはニヤニヤしながら

 

「アリサ~~~ちゃんと感謝出来るんやん~~~あんたの事嫌いやったけど、すこ~~~しだけ、好感持てたわ」

と、チャラけて言ってみたら

 

アリサ、顔を赤くなり少し怒った表情で

 

「あたしは、あんたなんかに好感持って欲しくあらへんで・・・」

と、言った後、ちょっとツンとしながら

 

「でも、真琴の事少しは見直したで・・・」

と、小さな声で口ずさんでたんだわ

 

アリサって、あんまり素直では無いんやけど、心底“良い奴”なんやと、少しは好感は持てたのは確かだったよ

 

房江さんが、あたいとアリサの間に入り

 

「真琴さんと、アリサさん・・・少し仲良くなってくれて嬉しいで」

と、微笑みながら言ってくれた

 

「「そ、そんなんじゃ無いで」」

 

あたいと、アリサ慌てて否定してもうたが

房江さん、あたいらの言葉を聞かずに

 

「はいはい・・・さっさと魍魎討伐終わらせようね」

と、変わらぬ微笑みで返され

 

あたいと、アリサ“房江さんの微笑み”に何も言えんかったわ

 

「ほんじゃ、さっさと“イカクラゲ”倒すで~~~」

と、あたいは、そそくさと言い放ち

 

「結界解くから、アオイ!!!用意してや~、皆さんもよろしいですね」

アリサも、そそくさと“結界”を解く準備をしだした

アオイ、ニコッとしながら

 

「姉さま、大丈夫やで~」

と、大声で返事をし

 

「何時でもかめへんよ」

 

「こちらもオッケーやで」

 

房江さんも圭吾さんも、快く返事をすると

 

「ほんなら行くで~~」

と、アリサが結界を解くと、アオイが直ぐに

 

「陰陽術・捕縛の蔓!!!」

 

陰陽術を掛けると、イカクラゲ、危機を察知し『バリア』を張るが、それを撃ち破り、拘束に成功!!!!

 

アリサが、拘束したイカクラゲに

 

「「陰陽術・岩鉄球!!!」」

と、大きな岩の球が出現し、イカクラゲに向かって直球し、見事に胴体の部分に穴を開けよったで

 

それでも、素早く”穴”を塞ごうとする“イカクラゲ”やが

 

「「おりゃ~~」」

と、あたいは素早く”雷霆の波動の鎚“を振りながら、イカクラゲに突進しだすと

 

イカクラゲの奴、多数の触手を突き出してきたんで

 

あたいは、突き出す触手を全てなぎ払い、見事にイカクラゲの口辺りを狙い叩きつけてやったよ

 

そしたら、口辺りから、黒い影・・・”邪魂”が現れて

 

「「グギャーーーー」」

と、断末魔を挙げながら、崩れ消えていったよ

 

その後、気を失った男性に戻り、その場で倒れた

 

「「やった~、やっとイカクラゲやっつけたで~~」」

と、つい・・・あたいは、飛びはねながら、アリサに抱きついてもうたら

 

「「や、やめて~や!!!気悪い事しなや~~」」

と、あっさりと突き返されてもうたわ

 

こんな時は一緒に喜び合おうや・・・

と、あたいちょっと拗ねてしまったわ

 

そんな時に、突然!!!

 

「「「バ~ン」」」

と、木の茂った処から爆発音らしき音が聞こえたんで

 

「何なん?さっきの爆発音は???」

と、みんなで“その場所”へ駆けつけると

 

小さな機械がバラバラな状態の破片が、煙を吐きながら散らかってたんだわ

 

圭吾さんが、その破片を見渡しながら

 

「どうやら、此所に”邪魂道”を作る”発生器”があったみたいやな・・・魍魎の傷が早く治ってたのも、“こいつ”のせいやな・・・」

と、呟きながら、あたいと房江さん、陰陽術姉妹の方を向き

 

「とにかく・・・零輪山の魍魎討伐、みんな無事で良かったよ・・・房江ちゃんに、真琴君、アリサ君とアオイちゃんもよく頑張ってくれて助かったよ」

と、笑みを浮かべ、労いの言葉を言ってくれはったんで

 

房江さんも、笑みを浮かべ

 

「圭吾さん、機動隊の皆さんもお疲れさまです」

と、労いの言葉を返し、あたい達に向くと

 

「兎に角、真琴さんと、アリサさん、アオイちゃんと仲良くなって良かったやん~」

と、優しい笑みで言われてもうたわ・・・

 

あたいとアリサ、二人して

 

「「そんな訳ないで~」」

と、思わず叫んでもうたんやけど

 

あたいには、すでにアリサとアオイに“拒絶感”は持って無い事は確かやわ

 

何せ、あたいの”特異体質”の影響が、陰陽術姉妹にも現れたもんな~~

 

・・・そう、感傷に浸ってると・・・

 

『2人の”特異体質者”を見逃す訳にはいかないのだよ・・・』

と、何処からか聴こえたので、周りを見渡すと

 

いつの間にか、上空に複数の”殺人ドロン”がホバリングしながら、あたい達を囲んでいたんだわ

 

「「いつの間に、ドロンが・・・」」

と、圭吾さんが驚愕しながら叫んでると

 

『これだけで驚くのはまだ早いぜ』

と、上空から、なんか『ごっつい奴』が”噴射”しながら、ゆっくりと、あたい達の前に、降りて来よったのよ

 

そして、『そいつの姿』を見たら、ビックリしてもうたよ・・・

 

“魍魎”でない“未知なるもん”が現れたんやから・・・

 

 

第44話へと続く・・・・・

 

 

<<・・後書き・・>>

 

何とか、真琴と陰陽師姉妹たちがお互いに”認めあい”、協力して”イカクラゲ”を討伐が出来た

そして案の定、グランドの近くに”邪魂道・発生器”が設置されていたのだ

 

だが、そんな時、殺人ドローンと共に”未知なるモノ”が現れたのだ・・・

 

さて、どうなって行くのでしょう?

次回もよろしくお願いしますね

<<・・・・・・・>>

 

 

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