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【多様性の尊重】やりすぎ禁物!いい人ほど大切にしたいもっと重要なこと

今回のご質問はこちらです。

多様な価値観が大切だということはわかりますが、最近、「何でもあり」「言ったもん勝ち」になってませんか? なんだか納得がいかない。

多様な価値観を認めることは大切。

でも、あれもこれも大切にしなくてはならないと思うと、逆にモヤモヤすることもありますよね。

そんな時、どう考えたらよいのかが、今回のテーマです。

目次はクリックで開きます。

【多様性の尊重】やりすぎるとモヤモヤする心理

「みんな違って、みんないい」という考えは、調和を生む大切な価値観です。

でも、自分の気持ちや信念を押し殺してしまうと、「これでいいのかな?」と戸惑う瞬間もあるのではないでしょうか。

 

これは、心理学でいう【認知バイアス(Cognitive Bias)】や【権威への服従(Obedience to Authority)】が関係しているかもしれません。

認知バイアス

認知バイアスとは、私たちの思考に無意識に影響を与える偏りのこと。

たとえば、「多様性を認めることは良いこと」という意識が強すぎると、

 

自分が違和感を持つ価値観でも、受け入れないといけないのでは?
相手の意見を尊重しないと、自分が悪い人になってしまうのでは?

 

こんな風に考えてしまうことです。

対処法:「自分はどう思う?」と自問してみる

モヤっとしたときは、「認知バイアス」が働いていないか、点検してみるのがおすすめです。

 

私は本当にこの考えを受け入れたいのか?
単に“多様性を大事にしなきゃ”という思い込みで流されていないか?

 

こうした問いを自分に投げかけることで、自分の価値観と、自分が受けているバイアス(偏り)を切り分けて考えられます。

 

権威への服従

また、「権威への服従」も、無意識のうちに私たちの判断に影響を与えます。

 

有名な専門家が『これが正しい』と言っているから、自分の感覚よりもそちらを信じるべき?
大勢の人が「この価値観が正しい」と言っているなら、そうしておこうかな?

 

こうした心理が働くと、「本当は違和感があるのに、多様性を尊重しすぎてしまう」という状態になって、モヤモヤしてしまうのです。

対処法:「誰が言っているか」より大切なこと

「権威への服従」に流されないためには、「有名な人が言っているから」ではなく、「自分にとって納得できるか」を基準にすることが重要です。

 

この意見、本当に私の価値観と合っている?
誰かが言っているからではなく、私自身が納得できる?

 

こうした問いかけをすることで、無意識の服従を防ぎ、自分の軸を持つことができます。

いい人ほど注意したい「多様性の尊重しすぎ」

たとえば、

 

会社でグレーゾーンの「ズル」をしている同僚がいる。でも「みんなやってるし…」と見過ごしてしまう。
「著名な人がみんな言ってる」ので、自分が感じている違和感を無視してしまう。

 

このとき、「まあ、人それぞれの価値観だし…」と流してしまうのか。

それとも、「私は本当にこの状況を受け入れていいの?」と立ち止まるのか。

 

どちらが、自分にとって納得できる選択なのか、一度考えてみることは大切ですね。

 

特に、善悪の価値判断をおろそかにしないことが重要です。

 

善悪の価値判断のしかた

相手の考えを尊重しすぎて、「まあ、それもアリか」と流してしまうことってあるかもしれません。

 

でも、「善」と「悪」の価値判断は、曖昧にすればするほど、いずれ自分の首を絞めることになるでしょう。

 

例えばいじめ。

小さないじめに目をつぶっているうちに、いじめる側が我が物顔になっていくと言うのは珍しい話ではありません。

 

ただ、善悪の判断って意外と難しいんものです。

 

そんなときにおすすめの判断方法がこちらです。

その考え方や行動が、世界中に広まったら——幸せな人は増えるのか、不幸な人が増えるのか。
そう考えると、「広まると多くの人が迷惑する」ことがはっきりわかってきます。

例えば、性別を「心の性」で決めることが世界中に広まると、どうなるでしょうか?

体は男性でも「心は女性」と言えば、女湯や女性用トイレを使えるようになるでしょう。

これが広まれば、「心の性」と「体の性」が一致しない人にとってはメリットがあるかもしれません。

しかし一方で、性被害を受けやすい女性にとっては不安が拡大し、大きな社会混乱を招くことになるでしょう。

 


 

誰もが安心できるルールを作るためには、少数派の意見を尊重しつつも、社会全体の安全や公平性も考えることが大切ですね。

 

いい人ほど「多様性」より「善悪」を

いい人ほど、相手を尊重しすぎてしまうもの。

 

でも、「善」とは言えないことに対しては、しっかり考え、時には「それは違う」と伝える勇気も持ちたいものです。

自分がちょっと我慢すればいい。
自分が事を荒立てることはない。

 

そう思ってやり過ごしているうちに、学校や職場全体の問題になっていく…。

つまり、「悪」はグレーゾーンのうちに芽を摘んでおく、あるいはあくまで限定的なことにとどめておくことがとても重要なのです。

 

自分の信念を大切にしながら、「本当に大切な価値観」を見極めていきたいものですね。

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