ミドル&シニアさん 介護にチャンスあり!NHK-訪問介護員の4人に1人が65歳以上 深刻な人手不足 -

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NHKが、みだしのようなニュースをテレビ放映&WEB記事で取り上げていました。
いろいろな課題を感じる内容でしたが・・
角度を変えると、ミドル&シニアさんの介護職場としての働きやすさを表しているようにも見えます。長く働ける仕事をお考えなら「介護」おすすめです!

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①臨機応変さが求められる医師や看護師 ②コミュニケーション力が求められる介護士 ③子どもの人格形成にも影響する教師や保育士 だそうですよ。介護の仕事、自信をもっておすすめします!

訪問介護員4人1人65歳以上を どう考えるか?

訪問介護員の4人に1人が65歳以上 深刻な人手不足

NHKのニュース&記事では、訪問介護員の高齢化、介護職員の高齢化の実態を、69歳の訪問介護員さんへのインタビューつきで、まとめていました。
ニュース・記事の元は、「令和3年度 介護労働実態調査結果(介護労働安定センター)」からのものです。

訪問介護員の高齢化の実態として、4人に1人という数字は、わたしの勤め先やその周辺では、正直、もう少し高い印象があります。つまりもっとベテランさんが多いという印象です。

記事にコメントした、専門家(大学教員)は、「介護報酬をあげて、若い人たちの働きやすい環境を整備しなければならない」と言われています。まさにそのとおりです。
介護職員の全体が不足している現状は深刻です。
処遇改善とか加算によるものでなく、基本報酬の見直しは本当に必要だと思います。

ただ、今回はわたしが思ったのは、このお話ではなくて・・
訪問介護には、高齢の職員が多いということは、視点を変えると、訪問介護は高齢になっても働ける職種であることを示すデータともとれませんか?と言うことです。

 

結論から先にお伝えします。

介護には幅広い分野がありますが・・

サービス種別をきちんと選べば70歳まで、やりがいを持って仕事ができます!

選ぶなら訪問介護居宅介護支援(ケアマネジャー)、自立度の高い方を対象とした特定施設(入居施設)認知症グループホームなどを選べば、長く務めることのできるます。

 

職種別の平均年齢 他の職種との比較

上の記事では、訪問介護員(ホームヘルパー)だけだったのですが、他の職種についてもデータやサービス種別ごとの調査結果ありました。

当然ですが、職種とサービス種別は、同じような結果が出ていて、訪問介護事業所と居宅介護支援事業所(ケアマネジャーが相談、ケアプラン作成)の平均年齢が上位となります。

 

令和3年度 介護労働実態調査結果より 介護労働安定センター(資料編 P126)

職 種 平均年齢(歳)
介護支援専門員(ケアマネジャー) 53.3
訪問介護員(ホームヘルパー) 50.7
サービス提供責任者(訪問介護計画担当) 49.2
看護職員 47.5
介護職員 45.8
生活相談員 45.5
PT・OT・ST等 37.2
その他 47.6

表を見ると、訪問介護員さん以上に平均年齢が高いのは介護支援専門員(ケアマネジャー)です。

この調査結果を見る限り、年齢を重ねても働き続けられる職種は、訪問介護員と介護支援専門員ということになります。

 

サービス種別による60歳以上の職員比率ランキング

下の表は、事業所サービス内容別に集計された調査結果を、60歳以上の比率で並べ替えをしています。
居宅介護支援、訪問介護では高齢の職員の比率が高く、70歳を超えて仕事をする方もおられます。
頼もしい限りです。

余談ですが、ランクで最下位にある訪問入浴は、若い方の中心の職場と言えるでしょうね。
調査結果は、わたしの勤める法人や周辺の状況から見ても納得できるような数字が出ています。

種 別 60~
64歳

(%)
65~
69歳

(%)
70歳
以上

(%)
60歳以上の
合計(%)
平均年齢
(歳)
1 居宅介護支援 13.3 7.1 4.7 25.1 53.4
2 訪問介護 10.5 6.9 3.8 21.2 50.0
3 地域密着型特定施設 7.3 7.3 6.4 21.0 49.1
4 認知症対応型共同生活介護 11.1 6.3 2.4 19.8 48.1
5 地域密着型通所介護 9.2 4.4 3.6 17.2 47.8
6 認知症対応型通所介護 6.9 6.2 3.8 16.9 48.7
7 小規模多機能型居宅介護 7.4 6.1 2.7 16.2 47.9
8 短期入所生活介護 6.3 4.3 2.6 13.2 45.3
9 特定施設入居者生活介護 7.1 3.6 2.5 13.2 46.1
10 看護小規模多機能型居宅介護 10.8 1.5 0.0 12.3 47.5
11 通所介護 7.2 3.3 1.7 12.2 45.9
12 特別養護老人ホーム 5.3 3.3 1.2 9.8 43.8
13 通所リハ 5.9 1.0 0.8 7.7 43.4
14 地域密着型特養 5.0 1.5 1.0 7.5 44.6
15 老人保健施設 4.4 1.7 1.0 7.1 44.7
16 訪問看護 4.4 1.7 0.6 6.7 44.9
17 訪問リハ 4.5 2.2 0.0 6.7 40.5
18 定期巡回・随時対応型訪問介護看護 0.0 2.7 2.7 5.4 45.8
19 介護医療院 3.7 0.0 0.0 3.7 46.4
20 訪問入浴介護 1.8 0.9 0.0 2.7 39.1

令和3年度 介護労働実態調査結果より 介護労働安定センター(資料編 P126)
短期入所療養介護、居宅療養管理指導、夜間対応型訪問介護・福祉用具貸与・購入はデータ数が極端に少ないため除外しました。

 

訪問介護・居宅介護支援以外 高齢職員率の高いサービスについて

第3位に入っている、地域密着型特定施設入居者生活介護とは、29名以下の有料老人ホーム等です。
高齢の職員の比率が高い結果が出ています。

比較的、軽度な入居者の受入れが多いためなのか?パート等の非正規職員が多いために高齢の職員の比率が高いのか??理由は、はっきりとわかりません。

ただし、確実に得るのは、日常生活の見守りや声掛け、趣味活動の支援等のサポートが主であれば、シニアの職員さんの経験は十分に生かされる職場です。

認知症対応型共同生活介護(認知症の方のグループホーム)は、特養と比較すると高齢の職員が多いです。実態は、私の勤め先でも、まったく同じです。

グループホームも特養と同じ、夜勤や不規則勤務があります。
認知症の方が入居される施設ですから、要介護度はそれなりに高くはなりますが、介護者の「体力と筋力」を必要とするよ介護というより、行動障害等へ対応が、それなりのウエイトを占めるということでしょうか。特養での勤務より(体への)負担は、少ないように感じます。

また、グループホームでは、ご利用者と一緒に調理をしたり、園芸をする等、これまでの社会経験、家庭での経験が十分に生かされる職場です。

 

それではそれぞれの職種を60歳を越えて仕事ができるのか?考えてみましょう。

60歳以上の方に、訪問介護員(ホームヘルパー)は向いた仕事か?

訪問介護は、シニアさん、ベテランさんに、向いたお仕事です。
NHKで取材を受けておられたホームヘルパーさんは69歳の女性でした。苦労をしながらも、常勤で仕事されているようでした。やりがいを感じて仕事をしておられました。
仕事には長所も短所もありますので、60歳を超えてホームヘルパーとして仕事をすることの、その長所と短所をまとめてみましょう。

長 所

  • (利用者のお宅でのサービスは)利用者の暮らしを支えている実感が持てる。
  • ご利用者から必要とされる「やりがい」をダイレクトに感じることができる。
  • 調理、家事、コミュニケーション等、これまでの(人生)経験が生かすことができる。その他、ご利用者は重度の方、看取り期の方もられますが、軽度の一人暮らしの方等が圧倒的に多いです。ホームヘルパーさんへの(身体的)負担は少ないと言えます。

短 所

  • 基本1人で利用者のご家庭で仕事する形態です。判断力や状況に対応する能力が必要です。
  • ご利用者との人間関係を築くことは、それなりの苦労があります。
  • ホームヘルパーさんは、決めれた時間内に決めれたサービスを提供するため、ゆっくりと時間に余裕のある仕事ではありません。
  • 実質的に介護職員初任者研修を取得しないと訪問介護員としては仕事はできません。

間違いなく、やりがいも長所も多い職種です。
これまで経験がある人は長く仕事ができると思いますが、介護の経験がまったくない人は、苦労されると思います。

訪問介護の仕事をするためには、まず、「介護職員初任者研修」を修了する必要があります。
この資格がないと訪問介護員の仕事に就けないです。通信&通学で仕事しながらでも取得できます。

どんな研修なのか、比較してご確認ください。無料の資料請求があります。

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【結論】訪問介護員(ホームヘルパー)のおすすめ度

介護や福祉の仕事に興味のある方、長く働ける仕事を探している方にはおすすめします。これまでの社会経験、家庭での経験も活かすことができます。

ただし、介護職員初任者研修を修了しないと仕事には就けません。訪問介護やそれ以外の介護の仕事を知るためにも研修の受講からスタートしましょう!

 

60歳以上の方に、介護支援専門員は向いた仕事か?

60歳以上で、介護支援専門員(ケアマネジャー)の業務を続けることの長所と短所を整理します。

介護支援専門員(ケアマネジャー)は、資格取得そのものの難易度が高いです。
介護や相談の実務経験と試験合格、研修受講の必要があります。実務経験の期間とそれなりの努力が必要な資格と言えます。

一番、多い取得ルートは介護福祉士を取得後、介護の仕事を5年間経験して、試験を受けるというものです。2021年の合格率が23.3%ですから、それなりの難関です。

60歳以上で、介護支援専門員を続けることの長所&短所は次のようなものです。

長 所

  • 介護、福祉職としての経験の集大成にふさわしい仕事です。ケアチームの要としてのやりがいは大きいです。
  • 直接な介護は本来業務ではないので、体力的な負担は一般の介護職と比較して少ないです。
  • これまでの介護分野での仕事の経験やつながりを生かすことができます。
  • 夜勤等、不規則な勤務はありません。
    時間の使い方は、ケママネジャー個人の裁量の度合いが大きく、上手にすれば時間は有効活用できます。(病気の治療をしながら仕事を続ける等)
  • 一般的には、訪問介護員、介護職員より給与は良いです。
    ただし、介護職員処遇改善では、その他の職員扱いなので手当などが減額されることもあります。

 

短 所

  • 資格が取得が難しく、仕事に就きたくても資格取得までの期間と努力が必要です。
  • 介護報酬の改定が3年に1度あり、さまざまな制度の変更が入ります。ケアマネジャーは学び続ける必要があります。
  • 資格は更新制になっていて、5年間すると更新研修を受ける必要があります。
    研修内容・ガイドラインも、質を高めるために変化します。法定研修はオンライン化が進んでいますが、課題の作成等、結構、大変な研修です。
  • ICT化が進み、コンピュータやインターネットへの基礎的な理解が必要です。

 

介護福祉士の資格を持っていて、介護経験5年以上ある方は、将来のために介護支援専門員を早めに受験することをおすすめします。
昔と違って、1回で合格する方も限られます。私、10年以上、受験対策講座の講師も担当させていただいていますので、合格者の状況が大きく変わってきたことは肌で感じます。

みなさん努力して合格をつかんでおられます。

頑張れば市販の参考書等を購入して、独学でも合格できる試験だと思いますが、確実に合格するためには、通学の受験対策か通信講座を利用することをおすすめします。

特に居宅系のサービスの経験の少ない方は、介護保険制度全体のイメージがつきにくいと思います。そのため、受験対策講座で基本的な勉強をすることも大切です。
介護の仕事しながら、こっそり勉強しておられる方も多いです・・

興味のある方 無料 資料請求はこちら
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資格の勉強は少しでも早く取り組むことをおすすめします。

60歳を超えた人に、介護支援専門員(ケアマネジャー)はおすすめか?

【結論】介護支援専門員のおすすめ度

すでに介護福祉士を持っている人や、介護のお仕事の経験の長い方、相談の仕事に興味を持つ方には、ぜひおすすめします。間違いなく、やりがいの大きい仕事です。

ただし、資格取得のハードルも高いので、経験者向きです。
訪問介護員(ホームヘルパー)の方が、多くの方に取組みやすいお仕事だと感じます。

 

まとめ

高齢の職員さんの多い職種は訪問介護員(ホームヘルパー)、介護支援専門員(ケアマネジャー)です。それぞれ、決して簡単にできる仕事ではありませんが、長く仕事を続けることができる職種です。

施設・居住系のサービスでいうと、特定施設入居者生活介護、認知症グループホームです。
これらの施設での仕事に資格ではありませんが、よい条件での仕事を探すため、職場に早くなれるために介護職員初任者研修は受講しておくことをおすすめします。

今は、介護と関係ない仕事をしていても、何とかなりますよ。介護の職場は中途で入る方も多いので、違和感はありません。
私のまわりには、一般企業で販売や営業だった方、事務の方運送関係の方、元消防の方、建築関係の方、左官さん、農業関係、たくさんの方がこの仕事でがんばっておられます。

介護に興味があれば、早めに動いてみることをおすすめします。はじめての方は、まず介護職員初任者研修ですね。勉強することで、お仕事選びそのものにも役立ちます。

介護・福祉・医療の資格を取るなら『シカトル』

介護の仕事は、やりがいを持って長く仕事ができるミドル&シニアさんに向いた仕事だと思っています。みなさんが自分に合ったお仕事が見つけられことを願っています。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

はじめて介護の仕事を考えておられる方はこちらの記事をご覧ください。

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