【家アラカルト】自転車のタイヤ交換で、タイヤの規格をマスター!

家アラカルト

 我が家の自転車は、最大3台までありましたが、2台は処分して1台は実家に持っていきました。新しく購入した1台もすでに3年が経ちました。我が家は高台にあるのでほとんどが坂道です。最近、タイヤが滑るというので、冬の坂道対策も兼ねて交換することにしました。

 素人目には、まだ溝がありそうですが、側面もひび割れてきているので言われるまま交換することにしました。この自転車になってからはタイヤ交換は初めてです。

 今、着けているタイヤには、27 x 1-3/8 37-630と表示されていました。サイズを確認すると、どうしても気になってくるのが規格です。調べたところ自転車のタイヤ規格はJIS K 6302:2011にありました。また、ETRTO規格という規格もありました。

自転車タイヤの規格

規格によると、タイヤの呼びは、

“(タイヤ外径の呼び)×(タイヤ幅の呼び)”又は“(タイヤ幅の呼び)−(リム径の呼び)”

とする、とあります。

 このような表記になった理由をもう少し見てみましょう。

 この図では、タイヤ外径が同じであってもタイヤ幅が異なると、リム直径が変わってしまうことを表しています。タイヤの外径が同じだからと言ってタイヤを買ってきても、自転車につけられませんね。

 だから、規格ではタイヤ外径とタイヤ幅を決める必要がありました。これと等価の言い方をすると、タイヤ幅とリム直径を決めることになります。

 この規格は、タイヤありきの目線で決めたようにも見えますね。タイヤの規格を決めたからこれにあった自転車を作れってね。(笑)

 やっぱり、これだけではうまくいかなかったんですね。その例を図を使って紹介します。

 この図は、タイヤ外径が同じでタイヤ幅も同じですが、リム幅が異なるとリム直径に影響してしまいます。リム幅が大きいとリム直径も大きくなり、リム幅が小さいとリム直径も小さくなります。

タイヤのサイズ表示

 ということで、タイヤのサイズは、以下のように表示することになりました。

 タイヤサイズ表示:JIS規格表示(タイヤサイズとETRTO規格表示の両方で表示する

 タイヤサイズとETRTO規格の2つを表示することで、タイヤサイズが同じでもリム幅が異なるものがあり、取り付けられないというトラブルがなくなりました。

 27 x 1-3/8 37-630の表記から、「27 x 1-3/8」はインチ(分数表記)のタイヤサイズを表し、「37-630」はETRTO(エトルト)規格の値を表しています。ETRTO規格は「リム幅(㎜)-ビート径(㎜)」として表示します。

 自転車のタイヤを自分で交換する場合は、必ずタイヤサイズの表示とETRTOの表示を確認して購入する必要があります。

 タイヤ交換は、タイヤを購入するところから始まっています。

タイヤ購入時は、タイヤサイズとETRTO表示を確認しましょう

WO規格とHE規格

 もう一つ、WO(W/O)規格とHE(H/E)規格というものがあります。どちらもタイヤとリムの組み合わせの規格です。WO規格のタイヤをHE規格のリムには取り付けられません。逆も同じです。取り付けたつもりになってもタイヤとリムに隙間ができたりして正常な状態にはなりません。

 「WO」というのはWired On(ワイヤードオン)の略です。また、「HE」というのはHooked Edge(フックドエッジ)の略です。

WO規格とは

 タイヤとリムの形状において、リムに嵌る部分にワイヤーが入っているタイヤで、内圧によってリムのビート座と嵌合させるタイプのものです。一般車(いわゆるママチャリと呼ばれる自転車)やロードバイクに使用され、自転車の7割強がWO規格であるといわれています。

 表記は、以下が使われます。
 インチ(分数表記):26 x 1-3/8(タイヤ外径×タイヤ幅)(inch)
 フランスミリ表示:650×35A(タイヤ外径×タイヤ幅 リム記号)(㎜)

リム記号って

 「リム記号」という新しい言葉が出てきました。「リム記号」って、何でしょう。
リム記号は、フランスミリ表示の時に付与される記号で、A、B、C、Dがあり、リム直径の大小を表します。つまり、Aはリム直径が小さく、Dに行くほど直径が広くなります。

HE規格とは

 タイヤとリムの形状において、リムに嵌る部分にワイヤーが入っているタイヤで、内圧によってビート部をリムフランジ部に引っ掛けて嵌合させるタイプのものです。MTB、ミニサイクル、子供用自転車に使用され、自転車の3割弱がHE規格であるといわれています。

表記は、以下が使われます。
インチ(小数表記):26×2.125(タイヤ外径×タイヤ幅)(㎜)

自転車のタイヤチューブ

 さて、タイヤはタイヤサイズとETRTO表示をメモしてネット通販、あるいは自転車屋さんや自転車コーナーに行って、同じ表記のタイヤを購入することで解決します。次に、タイヤのチューブも一緒に交換しようと思ったら、買いに行く前に確認しておくことを紹介します。

タイヤチューブの選び方

 タイヤサイズに合ったチューブが必要ですね。以下の商品はよくお店で見かける自転車チューブですね。

 この自転車チューブの一部を拡大したものです。ここには、以下のことが書いてあります。
 リム形式:W/O
 27×1 3/8~1 1/2(630)
 700×35~40C(35~40-622)
■上記サイズ範囲のタイヤに使用できます。

 いままで紹介してきた内容からこの記載内容が理解できるようになったと思います。
リム形状:W/Oは、WO規格のリムに使用してくださいということ。また、サイズは27×1-3/8から1-1/2の範囲であれば使用できます。(630)はタイヤ外径630㎜を表しています。同様にフランスミリ表示で700×35~40でリム記号Cに使用できます。(35~40-622)はタイヤ幅が35~40㎜でタイヤ外径が622㎜のタイヤに使用できますということですね。

チューブバルブの種類

 あと、以下の記載があります。

自転車用米式バルブチューブ

これは何でしょう?

 タイヤに空気を入れるときの空気注入口のことを「バルブ」といいます。

バルブには、英式バルブ、仏式バルブ、米式バルブの3種類があります。つまり、この商品は米式バルブのチューブということになります。

英式バルブ、仏式バルブ、米式バルブというのはどういうものか見てみましょう。

英式バルブ

 最も日本で使用されているバルブです。一般車(ママチャリ)やシティサイクルなどに使われています。
長所:安価、入手性が良い。空気入れポンプが普及している。
短所:高圧の使用に向かいない。空気圧調整ができない。

仏式バルブ

 ロードバイクやMTBなどスポーツ車やレース用バイクなどに使われています。高圧での使用に適しています。
長所:高圧で使用可能。軽量。空気圧の測定や微調整が可能。
短所:専用空気入れポンプ(*)が必要。細く軽量のため壊れやすい。*口金のアダプターで対応可能。
   

米式バルブ

 米国製MTBに使われています。自動車やモーターバイクのバルブと同種のバルブです。
長所:耐久性がある。自動車と同じバルブなのでガソリンスタンドでも空気を入れられる。
短所:大きく重い。専用空気入れポンプが必要。

 3種類とも太さが異なるため、自転車のリムに合ったチューブバルブを選ぶ必要があります。元々付いているチューブと同じものを選びましょう。

自転車のリムに合ったチューブバルブを選びましょう

タイヤの購入

 前置きが長くなりましたが、購入するタイヤの種類が明確になりました。

  • リム形状:WOタイプ
  • タイヤサイズ:27×1-3/8
  • ETRTO:37-630
  • チューブバルブ:英式バルブ

 購入したのは、ブリヂストン LONGREAD(ロングレッド)27×1-3/8 チューブセットを2本購入しました。

 あと、タイヤレンチも購入しました。

タイヤ交換

 後輪から交換します。

 ナットを緩めて、後輪を外したところです。
後で組み付けるときに気づいたのですが、ギヤ変速装置は外さなくてもよかったかもです。

 ギヤやチェーンが錆々ですね。

 部品の組み立て順がわかるように部品にマスキングテープを貼って番号を付けていきました。くみ上げるときは番号の大きい順から組み込んでいけば間違わないです。

 以前、別の自転車のタイヤ交換したときに記憶に任せてくみ上げたあと、パンク修理を自転車屋のおっちゃんに修理に出したら、組付けが滅茶苦茶やったなーと言われてしまいました。(笑)
失敗から学ぶです。

 左右両方とも番号付けしました。部品が混ざらないように丸番号と番号で区別しました。

 チューブを外すため、バルブのナットを外します。チューブはパンクしていないので予備品として丁寧に外します。

 原付バイクのタイヤと違って、自転車のタイヤ交換は簡単にできました。タイヤレンチがあるとチューブを傷つけずに作業ができるので買ってよかったです。

 ギヤが錆々だったので、ワイヤブラシとスプレーオイルで磨きました。

 完全とは言えませんが、ざっと錆を落とせました。

 タイヤ交換完了です。
交換時間は1.5時間かかりました。錆落とし、写真撮影込みです。そして、多くの時間をギヤ変速機の取り付けに要してしまいました。外すときによく見ずに外してしまったので、取り付け方がわからず試行錯誤を繰り返して、ようやくもとに戻せました。

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