旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

JY10 山手線立ち呑み事情 立呑ひろし@駒込

2022-08-10 | 大人のたしなみ

 

 冷たい生ビールを喉が鳴るほどに呷る。美味い。大袈裟でなく生きているなぁと感じる瞬間だね。
ところがだ、山手線を立ち呑みで巡る10駅目、呑み人は大きな失敗をしてしまう。お作法を違えてしまうのだ。

旧岩崎邸庭園で最後のバラを鑑賞して16:00、満を持して開店時間、駅から1分のその店に飛び込む。
詰めれば20人ほどが立てそうなカウンター、ところどころ破れて年季が入った大きな提灯が迎えてくれる。
入り口付近にご同輩、奥のテレビの下を陣取るのは2人の若衆、どちらも勝手を知ったご常連然としている。

スターティングメンバーの4人に一杯目が行き渡る。すると「今日はいい枝豆があるよ」っとマスター。
湯気が立つ大皿をカウンターの上段に載せる。「じゃ私いただこうかな」とご同輩、「こちらも」と若い衆。
昨晩 “黒崎茶豆” を贅沢した呑み人にヒットしない。「私は冷や奴を」マスターの表情は少し曇った気がした。

二杯目の “梅しそバイス” を呑みながら、短冊で気になった “お袋の玉子焼き” を注文、これダメ押し。
「皆さんに飲み物出せなくなっちゃうんだよね」とマスター、今度は声に出た。やっやってしまった。

開店から30〜40分、ママ?がお出ましになる。
お作法はきっとこうだ。開店から1時間はマスターのワンオペだ。だから調理場に入らなくていいように、
日替わりのお奨めの一品を用意する。客は予定調和的にこの一品で繋ぎながら、一杯目二杯目を楽しむ。
ママがカウンターに入ったら、晴れて焼き物揚げ物のオーダーが解禁になるって感じだ。

一見の余所者が人気のスタンドのリズムを崩してしまったか、酒呑道を求道する者としては悔いの残る呑みだ。
“牛タンつくね” を齧りながら、お代わりの “中” を飲み干したら、せめてキレイに席を辞そう。
ごちそうさまでした。通勤ルートにあったら通いたい好感のお店です。それでは次回巣鴨でお会いしましょう。

<40年前に街で流れたJ-POP>
ねじれたハートで / 桃井かおり&来生たかお 1982
     



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お作法 (Unknown)
2022-08-11 09:13:02
居酒屋に限らず、ラーメン屋などでも“独自のルール”みたいなものがある所は苦手です

頼み方、頼むタイミング...良い気分になりたいのに必要以上の気を使うなんて...

さて小生はこちらの店には出来た当初に何度か行きましたね。若僧が言ってはいけませんが、最近はもう座って飲みたいのです

さぁて巣鴨は何処ですかね~
Unknown (呑み人)
2022-08-12 23:12:57
ZUYAさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
そうですね、客が必要以上に気を遣かうって本来ナンセンスかもしれませんね。
それでも地域に潜り込む旅をしたい私です。
時には手痛い仕打ちを受けますけどね。
巣鴨ですか?ZUYAさんのホームでやり難い私です。

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