Ryzen 5 7600Xを性能レビュー!ゲームのベンチマーク比較 | こまたろPC
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Ryzen 5 7600Xを性能レビュー!ゲームのベンチマーク比較

こんにちは!こまたろです( ゚Д゚)!

第5世代のRyzen 7000シリーズからRyzen 5 7600Xについてレビューしていきます!

執筆者:荒谷克幸(こまたろ)
自作歴20年越え。BTOパソコンも購入しつつ、最新のCPUやグラフィックボードを性能計測するのが趣味。
詳しいプロフィールはこちらから

Ryzen 5 7600Xの特徴とは?

現在日本で新品購入しやすいミドル~ハイスペック帯のCPU一覧です。

※横スクロールできます

CPU/APU Ryzen 9 7950X Ryzen 9 5950X Ryzen 9 7900X Ryzen 9 5900X Ryzen 7 5800X3D Ryzen 7 5800X Ryzen 7 7700X Ryzen 7 5700X Ryzen 5 7600X Ryzen 5 5600X
世代 最新世代 旧世代 最新世代 旧世代 旧世代 旧世代 最新世代 旧世代 最新世代 旧世代
コア数 16 16 12 12 8 8 8 8 6 6
スレッド数 32 32 24 24 16 16 16 16 12 12
ベース周波数 4.5GHz 3.4 GHz 4.7GHz 3.7 GHz 3.4 GHz 3.8 GHz 4.5GHz 3.4 GHz 4.7GHz 3.7 GHz
ターボ・ブースト 5.7GHz 4.9 GHz 5.6GHz 4.8 GHz 4.5 GHz 4.7 GHz 5.4GHz 4.6 GHz 5.3GHz 4.6 GHz
(L3)キャッシュ 64MB 64MB 64MB 64MB 96MB 32MB 32MB 32MB 32MB 32MB
最大メモリー速度対応 DDR5-5200 DDR4-3200 DDR5-5200 DDR4-3200 DDR4-3200 DDR4-3200 DDR5-5200 DDR4-3200 DDR5-5200 DDR4-3200
内蔵グラフィック Radeon Graphics 2CU Radeon Graphics 2CU Radeon Graphics 2CU Radeon Graphics 2CU
TDP/PBP 170W 105W 170W 105W 105W 105W 105W 105W 105W 65W
小売り価格 82,403円 74,980円 68,297円 47,980円 48,510円 32,980円 50,766円 28,000円 35,448円 24,480円

 

Ryzen 5 7600XはRyzen 7000シリーズではミドル上位の立ち位置で、IntelではCore i5 13600K(F)がライバルとなります。

第4世代Ryzenからの変更点は

  • Zen4アーキテクチャへ。7nm → 5nmプロセスルールへ
  • ソケットはAM5へ変更
  • メモリはDDR5のみ対応。5200MHz
  • ベース/ブーストクロックが大幅向上

といったものがあげられます。

最もユーザーに影響が高いのはAM4→AM5へのソケットの変更です。

AM5ソケットの写真
AM5ソケットのCPU側の写真

当然AM4とはまったく違う形状になっているため互換性は無く、Ryzen 5000シリーズからのアップグレードを考えている場合、

新しいマザーボードの準備が必要になります。現在X670E、X670、B650E、B650のマザーボードがあります。

CPUクーラーも別途部品が必要な場合も
AM5とAM4はねじ位置が一緒のため、AM4対応CPUクーラーを利用することが可能です。
ただしクーラー固定のためのブランケットがAM4と違いAM5ではマザーボードから取り外せなくなっています。
そのため新規でCPUクーラーを購入する場合を除き、別途AM5取付用の部品が必要になる場合があります。
詳しくはお使いのCPUクーラー取り扱い日本代理店に確認しましょう。

もう一つアップグレードユーザーに影響を与えるのがDDR5のみメモリ対応であること。

Intelの第13世代はDDR4にも対応はしていますから、この点はやや使いづらくなりました。

とはいえDDR5の価格も下がってきており、今後主流になるので交換も仕方ないことかもしれません。

 

L3キャッシュやコアスレッド数はRyzen 5 5600Xから変更が無く、ベース/ブーストクロックが大幅に向上しています。

雑に言えばRyzen 5 5600Xのオーバークロック版みたいな変更です。

Ryzen-5-7600Xの外装

CPUの外装パッケージも一新され、モダンなデザインになっています。

Ryzen-5-7600Xの外装2

あと個人的に好きなのは、パッケージの厚さがかなり少なくなったこと。

純正クーラーが無いなら、このくらい小さい方が置き場所に困らなくていいです。

Ryzen 5 7600 CPU本体

Ryzen 5 7600 CPUダイ

外装も変わりましたが、CPU本体はもっと変化をしています。

ヒートスプレッダ部分は通常四角が多いですが、今回はかなりいびつな形。

一部のユニットは外にむき出しになっています。

気持ち的にCPUグリスの量に細心の注意が必要なプレッシャーがかかる形状だ。。。(いつも注意しろよ)

ベンチマークソフトで性能を見る

それではRyzen 5 7600Xの性能をチェックしていみましょう!

グラフィックボードは最新世代の最上位RTX 4090、メモリはDDR5の5200MHzを利用しています。

ベンチマーク比較ポイント
  • Ryzen 5 5600Xとの性能差
  • 第13、12世代Intelとの差は?

前世代のRyzen 5 5600Xとの性能差はもちろんですが、第13世代、第12世代のIntelとの差が気になります。

第12世代には負けていた第4世代Ryzenですので、どこまで超えているか。

また最新世代同士どちらがベストなのか注目です。

 

FireStrike

DirectX 11ベースの定番ベンチマークソフトから。

Ryzen 5 7600XのフルHD、FireStrikeベンチマーク結果
※横スクロールできます

Core i5 12400 Core i5 13400F Core i5 12600K Core i5 13600KF Ryzen 5 5600X Ryzen 5 7600X
Graphics 75289 74528 79146 84861 86547 80300
Physics 21813 26500 30884 38626 24240 26963
Combined 8742 10286 11143 15839 13874 14922
TOTAL 35364 39299 42905 52535 45327 46286

まずはフルHD。

Ryzen 5 5600Xを上回っていますが、わずか2%ほどですし、Core i5 13600KFには大差で下回っています。

新世代CPUとしては見劣りする結果に。

ただ最近は価格が下がったことでCore i5 13400Fと同等の価格になっていますので、

Core i5 13400Fよりは性能が高くコスパも上の結果です。

※横スクロールできます

Core i5 12400F Core i5 13400F Core i5 12600K Core i5 13600K Ryzen 5 5600X Ryzen 5 7600X
Graphics 25437 46321 24772 25069 25609 24807
Physics 22818 27210 31046 38552 24430 27024
Combined 9274 11201 11261 14570 12908 13613
TOTAL 21348 32645 22733 24587 23162 23185

4KもフルHDと傾向は変わらず、Core i5 13600KFに劣後しています。

加えてなぜかCore i5 13400Fがとんでもない数値をたたき出しているので、

DirectX 11の4KではRyzen 5 7600XのコスパはCore i5 13400Fにかなり負けています。

TimeSpy

DirectX 11では微妙でしたが、DirectX 12ではどうでしょうか。

Ryzen 5 7600XのフルHD、TimeSpyベンチマーク結果

※横スクロールできます

Core i5 12400 Core i5 13400F Core i5 12600K Core i5 13600K Ryzen 5 5600X Ryzen 5 7600X
Graphics 31964 32767 34217 37064 35941 35680
CPU 9253 12567 13493 18388 7981 8929
TOTAL 23362 26401 27809 32163 23560 24617

FireStrikeよりもひどい結果に。。。

Ryzen 5 5600Xよりは向上していますが、Core i5 13600KFに対しては約23.5%も下という。

第13世代Intelが凄すぎるのかわかりませんが、この差はかなりです。

加えて価格も近いCore i5 13400Fにも7%ほど劣る結果ですので、

コスパ的にも見劣りしています。

Ryzen 5 7600Xの4K、TimeSpyベンチマーク結果
※横スクロールできます

Core i5 12400 Core i5 13400F Core i5 12600K Core i5 13600K Ryzen 5 5600X Ryzen 5 7600X
Graphics 19491 19642 19425 19583 19594 19544
CPU 4253 5452 6026 7998 3841 4866
TOTAL 12677 14126 14566 16087 12131 13455

4Kでもその傾向は変わらず、Core i5 13600KFに対して約19.3%と差は縮まっていますが、

それでもパフォーマンスが劣っていることに変わりはありません。

Core i5 13400Fにも5%ほど劣る結果に。

最近はDirectX 12を利用したゲームのほうが増えていますので、ここでIntelに負けてしまうのは残念。

実際のゲームでどの程度フレームレート差がでてしまうのか気になるところです。

 

PC Mark10

ゲーム性能以外のパフォーマンスも見ていきましょう。PC Mark 10です。

Ryzen 5 7600XのPC Mark10計測
※横スクロールできます

Core i5 12400 Core i5 13400 Core i5 12600K Core i5 13600KF Ryzen 5 5600X Ryzen 5 7600X
Essentials 9775 10165 10267 11298 10293 10723
Productivity 9891 9842 10256 11397 9748 11786
Digital CC 13466 14978 14993 17344 14421 15379
TOTAL 7828 8204 8348 9371 8109 8947

基本的な傾向はFireStrike/TimeSpyと同様で、ここでもCore i5 13600KFにはおよばず。

基本動作、クリエイティブ作業においてかなりの差で負けています。

唯一コアクロックが物を言うオフィスソフト系ではCore i5 13600KFを上回っていますが、そこまで大差はありません。

たあ同価格帯であるCore i5 13400Fよりは概ね上回っているので、コスパは高め

作業用PCとしても十分活躍はしてくれそうです。

 

Apex Legends

ここからは実際のゲームにてベンチマークしていきます。

ますは大人気のバトロワゲームです。

このゲームはグラフィックボード性能の影響がかなり強いため、CPU性能差は出にくいですがはたして。

Ryzen 5 7600XのApex Legends計測
※横スクロールできます

Core i5 12400 Core i5 13400F Core i5 12600K Core i5 13600KF Ryzen 5 5600X Ryzen 5 7600X
4K 最低 298 298 297 298 298 298
4K 極 279 281 289 282 276 266

Apex LegendsはフルHDではMAX300 fps張り付きで計測にならないため、4Kのみの結果。

あまり性能差がでないと予測していましたが、4K極み設定できっちりと違いがでています。

結果的にはRyzen 5 7600Xが最低のフレームレートに。。。

Ryzen 5 5600Xにも下回ると思っていなかったので、厳しい結果になりました。

Core i5 13600KFにもCore i5 13400Fにも20fps弱下回っているため、あまり良い結果ではありません。

他のゲームも見ていきましょう。

モンスターハンターサンブレイク

モンスターハンターサンブレイク

続いては人気のモンハンシリーズのサンブレイクです。

DLSSを利用して計測します。

モンスターハンターサンブレイクにおけるRyzen 5 7600Xのパフォーマンス

※横スクロールできます

Core i5 12400 Core i5 13400F Core i5 12600K Core i5 13600K Ryzen 5 5600X Ryzen 5 7600X
フルHD低画質 149 149 212 281 156 207
フルHD高画質 150 151 205 278 151 208
WQHD低画質 147 149 206 281 156 216
WQHD高画質 149 150 210 274 148 216
4K低画質 147 149 216 277 155 217
4K高画質 144 145 208 272 146 216

モンハンはIntel CPUに有利な傾向にあるゲームなので、

Ryzen 5 7600XがCore i5 13600KFに対して60fpsくらいは下ですので、圧倒的性能差と言ってよいでしょう。

ただ今回はCore i5 13400Fに対しては60fps以上上回っていますので、

同価格程度を踏まえればこのゲームではRyzen 5 7600XのほうがCore i5 13400Fより圧倒的に良いです。

おそらくクロック数の高いCPUのほうが相性が良いためでしょう。

サイバーパンク2077

続いてはロングランヒットになっているサイバーパンク2077です。

DLSSやFSRなど色々な機能に対応しており、負荷も高いことからCPUおよびグラフィックボードの影響を受けやすいゲームです。

サイバーパンク2077におけるRyzen 5 7600Xのパフォーマンス(DLSS利用)
※横スクロールできます

Core i5 12400 Core i5 13400F Core i5 12600K Core i5 13600KF Ryzen 5 5600X Ryzen 5 7600X
フルHD 低 153 162 173 223 154 164
フルHD ウルトラ 144 154 166 212 145 158
フルHD レイトレウルトラ 102 109 114 150 87 100
WQHD 低 154 160 174 224 154 165
WQHD ウルトラ 144 153 165 211 144 156
WQHD レイトレウルトラ 101 108 114 149 88 102
4K 低 154 162 172 226 155 165
4K ウルトラ 123 123 131 133 123 129
4K レイトレウルトラ 97 98 105 106 86 100

まずはDLSSを利用した場合の結果です。

4K高負荷になるとあまり違いはありませんが、4K低画質以下になってくるとCPU差がかなり出ています。

ここでもRyzen 5 7600XはCore i5 13600KFより下です。

Ryzen 5 5600Xには上回っていますが、10fpsほどとあまり大きい差でもありませんし、

Core i5 13600KFには最大60fps程度と大差で負けており、Core i5 12600Kの旧世代にも劣後しています。

ただ辛うじてCore i5 13400Fには上回っている傾向が強いので、

やはりコスパ面でRyzen 5 7600Xが買っていますね。

サイバーパンク2077におけるRyzen 5 7600Xのパフォーマンス(FSR利用)
※横スクロールできます

Core i5 12400 Core i5 13400F Core i5 12600K Core i5 13600K Ryzen 5 5600X Ryzen 5 7600X
フルHD 低 153 164 174 220 155 165
フルHD ウルトラ 143 156 164 211 143 155
フルHD レイトレウルトラ 101 110 113 149 87 99
WQHD 低 153 164 175 219 154 165
WQHD ウルトラ 143 155 165 210 144 155
WQHD レイトレウルトラ 101 110 113 148 87 99
4K 低 152 163 173 220 154 164
4K ウルトラ 122 124 132 133 124 132
4K レイトレウルトラ 96 99 105 107 86 97

続いてはFSR利用時もみていきます。

こちらもDLSSと同様の傾向で、Core i5 13600KFはおろかCore i5 12600Kにも下回る結果に。

加えてCore i5 13400Fにも下回る傾向になってしまい、

総合的に見るとCore i5 13400Fとは互角のゲーム性能といえそう。

Overwatch2

続いては人気PvPゲームオーバーウォッチの続編、オーバーウォッチ2です。

FSRに対応しており、利用して計測します。

オーバーウォッチ2におけるRyzen 5 7600Xのパフォーマンス(FSR利用)

※横スクロールできます

Core i5 13400F Core i5 12600K Core i5 13600K Ryzen 5 5600X Ryzen 5 7600X
フルHD低画質 599 599 599 599 599
フルHDエピック 553 597 599 593 591
WQHD最低 599 597 599 599 599
WQHDエピック 528 524 537 517 468
4K低画質 599 595 599 599 596
4Kエピック 305 302 307 300 286

このゲームはCPU性能の使用率が低く、ほとんどグラフィックボードの性能依存という感じですが、

それでも高負荷時では若干のフレームレート差が出ています。

Ryzen 5 7600Xはかなり悪い結果に。

Core i5 13600KF/12600K、Ryzen 5 5600Xすべてに下回る結果になってしまい、

同価格であるCore i5 13400Fにもかなり劣っています。

CoD:MW2

最新ゲームの人気シリーズ、コールオブデューティーからモダンフォーウェア2です。

このゲームはDLSSやFSR、XEAAなどほとんどの画像処理機能に対応しています。

また高負荷なゲームなのでCPUとグラフィックボード性能はかなり重要です。

CoD:MW2におけるRyzen 5 7600Xのパフォーマンス(DLSS利用)

※横スクロールできます

Core i5 12400 Core i5 13400F Core i5 12600K Core i5 13600K Ryzen 5 5600X Ryzen 5 7600X
フルHD最低 145 199 208 298 228 227
フルHD極限 137 170 202 275 213 214
WQHD最低 143 202 207 288 226 225
WQHD極限 137 195 205 249 219 212
4K最低 143 202 202 231 217 221
4K極限 136 181 180 185 180 181

まずはDLSSを利用したときです。

基本的にはコアスレッド数が多い方が高いフレームレートを出しているように見えますが、

いずれにせよRyzen 5 7600XはCore i5 13600KFに対しては最大50fps程度負けていることもあり、圧倒的差で劣後しています。

ただCore i5 13400Fには20fps以上は上回るケースも多く、

同価格ということを踏まえればコスパはCore i5 13400Fより上の結果になっています。

CoD:MW2におけるRyzen 5 7600Xのパフォーマンス(FSR利用)

※横スクロールできます

Core i5 12400 Core i5 13400F Core i5 12600K Core i5 13600K Ryzen 5 5600X Ryzen 5 7600X
フルHD低画質 144 204 209 285 232 227
フルHD高画質 140 196 200 276 214 217
WQHD最低 144 204 205 283 220 226
WQHD最高 137 193 186 262 212 215
4K低画質 144 202 206 260 225 225
4K最高 129 187 186 201 195 195

続いてFSRを利用したときです。

こちらもDLSSと傾向は変わらずCore i5 13600KFには圧倒的差で負けているものの、

Core i5 13400Fには上回ることが多くなっています。

Marvel’s Spider-Man Remastered

最後はスパイダーマンリマスターです。

このゲームはいち早くRTX 4000シリーズのメリットであるDLSS3.0に対応しており、

そのパフォーマンスの違いも計測していきます。

スパイダーマンリマスターにおけるRyzen 5 7600Xのパフォーマンス(DLSS2.0利用)

※横スクロールできます

Core i5 12400 Core i5 13400F Core i5 12600K Core i5 13600K Ryzen 5 5600X Ryzen 5 7600X
フルHD非常に低い 161 171 156 212 141 172
フルHD非常に高い 131 135 127 175 110 137
WQHD非常に低い 164 174 156 214 141 173
WQHD非常に高い 131 133 130 176 113 135
4K非常に低い 167 171 156 214 138 173
4K非常に高い 131 136 129 179 112 134

こちらも今までとまったく傾向は変わらず。

Core i5 13600KFに圧倒的な差で負けてしまっています。

確かにRyzen 5 5600Xには20~40fps差で上回っているため進化はしていますが、Core i5 13600KFが凄すぎます。

Core i5 13400Fとはほぼほぼ互角という結果。

スパイダーマンリマスターにおけるRyzen 5 7600Xのパフォーマンス(DLSS3.0利用)

※横スクロールできます

Core i5 12400 Core i5 13400F Core i5 12600K Core i5 13600K Ryzen 5 5600X Ryzen 5 7600X
フルHD非常に低い 320 332 316 365 277 323
フルHD非常に高い 262 260 270 323 217 259
WQHD非常に低い 319 320 315 350 275 311
WQHD非常に高い 265 263 274 311 212 261
4K非常に低い 282 287 299 300 225 267
4K非常に高い 244 243 248 262 191 232

では続いてはRTX 4000シリーズの新機能DLSS3.0を利用してい見ます。

機能の性質上、CPUの負荷を上げずにフレームレートを上昇させることができる技術ですが、

それでもCPUによる違いははっきりと出ています。

DLSS3もDLSS2と傾向は変わりません。やはりCore i5 13600KFには圧倒的差で下回っており、

Core i5 12600Kとも互角以下というところでしょう。

また先ほどと違いCore i5 13400Fにも10fpsほど下回る結果となっており、

少しコスパが見劣りする結果となりました。

動画編集・ゲーム配信性能はどうか?

ゲーム性能はかなり残念な結果になりましたが、動画編集性能はどうでしょうか?

編集速度について
使うソフト、動画素材、動画時間、加工方法、エンコード方法などによって、編集時間というのはかなり違ってくるため、
あくまで参考の参考ぐらいの気持ちでみてください。

Adobe Premiere Pro

有名な編集ソフト「Adobe Premiere Pro」で計測します。

動画の長さは15分60fps、フルHD・4K動画でH.264/365の4パターンを計測。

まずはCPU性能を使うソフトウェアエンコードから。

Adobe Premiere ProにおけるRyzen 5 7600Xのソフトウェアエンコード結果

※横スクロールできます

H.264 フルHD高画質 H.264 4K高画質 H.265 フルHD H.265 4K
Core i5 12400 (6コア12スレッド) 9:35 36:52 9:53 29:43
Core i5 13400F (10コア16スレッド) 11:27 28:13 13:47 28:01
Core i5 12600K (10コア16スレッド) 6:35 23:37 6:50 20:43
Core i5 13600KF (14コア20スレッド) 9:59 20:49 11:29 18:29
Ryzen5 5600X (6コア12スレッド) 12:16 35:43 12:12 35:46
Ryzen 5 7600X (6コア12スレッド) 8:51 23:57 8:42 24:39

基本的にはコアスレッド数が多い方が有利・・・かと思いきや、Ryzen 5 7600Xがかなり健闘しています。

まず価格帯が近いCore i5 13400Fに対してはフルHDも4K、エンコード方法関わらず早い時間で終了しています。

またフルHDで言えばCore i5 13600KFよりも早い時間で終わっており、かなり良い結果です。

個人的所感としてはソフトウェアの最適化不足という感じもしますが。。。

 

続いてはRTX 4090の性能も利用するハードウェアエンコード結果です。

Adobe Premiere ProにおけるRyzen 5 7600Xのハードウェアエンコード結果

※横スクロールできます

H.264 フルHD高画質 H.264 4K高画質 H.265 フルHD H.265 4K
“Core i5 12400
(6コア12スレッド)”
7:54 9:46 8:19 10:58
“Core i5 13400F
(10コア16スレッド)”
8:32 11:35 9:04 12:34
Core i5 12600K
(10コア16スレッド)
5:09 7:15 5:49 7:03
Core i5 13600KF
(14コア20スレッド)
7:58 8:20 8:17 9:56
Ryzen 5 5600X
(6コア12スレッド)
6:46 10:15 6:40 10:32
Ryzen 5 7600X
(6コア12スレッド)
4:44 7:48 4:40 8:53

こちらでもRyzen 5 7600Xが大健闘

Core i5 13400Fに対してはフルHDで約半分、4Kでも4分も時間が早い。

そしてCore i5 13600KFにもフルHDでは約半分、4Kも早く終わっており、

これは正直かなり大きな差と言ってよいでしょう。

Aviutl

もう一つ、無料ではかなり有名な「Aviutl」でも計測しました。

H.264/265のフルHDを計測しています。

まずはソフトウェアエンコードから。

AviUtlにおけるRyzen 5 7600Xのソフトウェアエンコード結果

※横スクロールできます

H.264 フルHD H.265 フルHD
Core i3 13100 18:26 28:03
Core i5 12400 12:14 20:44
Core i5 13400 10:18 18:05
Core i5 12600K 10:37 17:04
Core i5 13600KF 7:20 13:27
Ryzen 5 7600X 10:40 17:43

Adobeとはうってかわって、

Ryzen 5 5600Xよりは確実に早くなっていますが、全体的にはIntel CPUのほうが良い結果になっています。

ただCore i5 13400Fとは互角といってよい結果になっており、全然悪くありません。

AviUtlにおけるRyzen 5 7600Xのハードウェアエンコード結果

※横スクロールできます

H.264 フルHD H.265 フルHD
Core i5 12400 6:24 6:16
Core i5 13400 5:57 6:02
Core i5 12600K 6:20 5:59
Core i5 13600KF 4:54 4:51
Ryzen 5 5600X 6:24 6:29
Ryzen 5 7600X 5:11 5:09

こちらでもCore i5 13600KFよりは遅い結果となっているものの、Core i5 13400Fよりも良い結果に。

二つのソフトウェアの結果をみると、ハードウェアエンコードに関してはCore i5 13400FよりRyzen 5 7600Xのほうが上かもしれません。

消費電力は?

第5世代Ryzenは全体的に消費電力が増加しており、Ryzen 5 7600XもTDP 65W→105Wに増えているため、

かなり高くなっている可能性があります。

ゲームでは

ゲーム利用を模擬してFFベンチマーク時の電力測定です。

※横スクロールできます

CPU/APU Core i5 12400 Core i5 13400F Core i5 12600K Core i5 13600KF Ryzen 5 5600X Ryzen 5 7600X
最小電力(W) 13.086 2.019 3.025 2.681 24.95 27.958
最大電力(W) 56.202 58.006 50.508 64.014 77.733 77.903
平均電力(W) 34.529 24.651 39.069 49.628 53.176 60.117

Ryzen 5 5600Xに比べると平均で6Wほど増えているので、確かに消費電力があがっています。

ただ最大消費電力は同等くらいですし、思ったほどは上がっていない印象

とはいえCore i5 13600KFに比べると消費電力は高めで、パフォーマンスを下回るということ。

またCore i5 13400Fに対しては平均で約40Wほど消費電力が高いわけですから、

ワットパフォーマンスは大きく見劣りしていることになります。

動画編集では

Adobe PremiereにてH.264 フルHD ソフトウェアエンコードで消費電力測定です。

※横スクロールできます

CPU/APU Core i5 12400 Core i5 13400F Core i5 12600K Core i5 13600KF Ryzen 5 5600X Ryzen 5 7600X
最小電力(W) 2.928 5.035 3.148 3.211 27.521 21.758
最大電力(W) 53.046 70.458 113.966 151.56 77.608 104.734
平均電力(W) 47.086 61.473 91.47 133.746 75.045 92.115

CPUにかなりの負荷をかけるソフトウェアエンコード。ここにきてRyzen 5 7600Xの消費電力の多さが目立ってきました。

Ryzen 5 5600Xに対して最大消費電力が30Wほど、平均で18Wも高くなっています。

ただしCore i5 13600KFと比べると消費電力は低いです。

当然と言えば当然で、Core i5 13600KFとはコアスレッド数で差がありますから、消費電力は低くなるでしょう。

いずれにせよ第13世代Intelほど苦労はしませんが、しっかりと冷却できるCPUクーラーが必要そうです。

CPUクーラーの冷却性能はどの程度必要?

消費電力は相当あがっていますので、今までのような中型空冷クーラーでは冷却不足となるでしょう。

今回Antecの360mm簡易水冷クーラーを利用しましたが、

  • ソフトウェアエンコード・・・最大87℃
  • ハードウェアエンコード・・・最大78.8℃
  • ゲーム・・・最大68.3℃

360mm(3連ファン)の簡易水冷クーラーでさえ、かなり温度が高くなっています。

ゲームだけでいえば240mm簡易水冷や大型空冷でも可ですが、編集作業をするなら360mm簡易空冷がベストかと思います。

Ryzen 5 7600Xはどういった人におすすめ?

ここがメリット
  • 価格が下がったことでゲーム性能コスパはCore i5 13400Fより上
  • 何気にクリエイティブ性能も高くCore i5 13400Fよりハードウェアエンコードが良い
  • ゲームであれば前世代Ryzenに対して思ったほど消費電力は上がっていない
  • 第13世代Intelと違い、次世代も同じマザーボードを利用できる可能性が高い
デメリット
  • Core i5 13600Kにゲーム・クリエイティブ性能も負けている
  • Intelに対してワットパフォーマンスは悪い
  • 消費電力が高いからこそCore i5 13400Fに優っている感じ
こんな人におすすめ!
  • Zen6も見据えた長期プランでPC利用を考えている人

以前は新値価格もあり全然おすすめできないCPUでしたが、価格が下がったことでゲーム・クリエイティブともに魅力あるCPUになってきた印象です。

特にAMDの今までの傾向からみれば次世代もマザーボード流用できるはずなので、CPUのアップグレード余地を残せる点はメリット。

おそらく第13世代と第14世代Intelは互換性が無い可能性が高いです。

まあ今まで勝負にならかったから同じようなゲーム性能のCore i5 13400Fにあわせて価格を下げてきたという感じでしょうか。

ワットパフォーマンスは決して良いわけではないですが、単純なフレームレートだけみれば、

Core i5 13400Fよりは良いゲームが多いでしょう。

Core i5 13600KFの存在でミドルクラス最強とはいきませんでしたが、価格は安い分悪くないCPUになりました。

 

Ryzen 5 7600X搭載ゲーミングPCの一覧はこちらから
Ryzen 5 7600X搭載ゲーミングPCの一覧

Ryzen 5 7600X搭載おすすめゲーミングPC

(アーク)AG-AR6B65MGL6I-TS1

AG-AR6B65MGL6I-TS1の製品画像
CPU Ryzen 5 7600X
グラフィックボード RTX 4060 Ti
メモリ DDR5 16GB
容量 【NVMe・PCIe4.0】500GB
大きさ 220(W) ×411(D)×441(H)mm
PCの評価
コスパ 4.8
同価格帯の平均:4.0
(5.0)
ゲーム性能 3.3
同価格帯の平均:2.5
(3.5)
動画編集性能 3.5
同価格帯の平均:3.1
(3.5)
記憶容量
同価格帯の平均:2.0
(2.0)
読み書き速度
同価格帯の平均:4.4
(5.0)
ゲーム安定性
同価格帯の平均:3.0
(3.0)
構成パーツ高級度
同価格帯の平均:2.6
(2.5)
ゲームタイトル フルHD 画質/FPS目安 4K 画質/FPS目安
ApexLegends 最高画質、290fps 最高画質、115fps
フォートナイト 高画質、201fps 高画質、117fps
VALORANT 高画質、400fps以上 高画質、400fps以上
モンハンライズ 高画質、208fps 高画質、135fps
タルコフ 最高画質、147fps 最低画質、147fps
オーバーウォッチ2 最高画質、281fps 最高画質、109fps

※参考値であり保証するものではありません。

最新世代のRTX 4060 Tiグラフィックボードと組み合わせたゲーミングPCです。

フルHD~WQHDメインで遊べるミドルクラスのグラフィックボードで、

同じくミドルクラスであるRyzen 5 7600Xとのバランスはとてもよく、

特にフルHDではどのようなゲームでも高画質高フレームレートで遊ぶことができます。

価格もゲーミングPCとしては比較的検討しやすく、コスパもトップクラスです。

(パソコン工房)LEVEL-R6X7-LCR76X-RLX[RGBBuild]

LEVEL-R6X7-LCR76X-RLX[RGBBuild]の製品画像
CPU Ryzen 5 7600X
グラフィックボード RTX 4060
メモリ DDR5 16GB
容量 1TB NVMeSSD [PCIe 4.0×4]
大きさ 約幅213mm×奥行474mm×高さ495mm ※最大突起物除く
PCの評価
コスパ 4.5
同価格帯の平均:3.9
(4.5)
ゲーム性能 2.8
同価格帯の平均:3.0
(3.0)
動画編集性能 3.5
同価格帯の平均:3.8
(3.5)
記憶容量
同価格帯の平均:2.0
(2.0)
読み書き速度
同価格帯の平均:4.5
(5.0)
ゲーム安定性
同価格帯の平均:3.2
(3.0)
構成パーツ高級度
同価格帯の平均:3.0
(3.5)
ゲームタイトル フルHD 画質/FPS目安 WQHD 画質/FPS目安
ApexLegends 最高画質、236fps 最高画質、170fps
フォートナイト 高画質、182fps 高画質、152fps
VALORANT 高画質、400fps以上 高画質、400fps以上
モンハンライズ 高画質、201fps 高画質、192fps
タルコフ 最高画質、121fps 最低画質、220fps
オーバーウォッチ2 最高画質、237fps 最高画質、163fps

※参考値であり保証するものではありません。

最新世代のRTX 4060グラフィックボードを搭載したゲーミングPCです。

Ryzen 5 7600Xの高いゲーム性能であれば、性能を十分堪能することができる組み合わせです。

フルHD高画質高フレームレートを安定してらえ、価格も抑えられておりコスパもトップクラスの良さ。