【前向きになれる映画12】インビクタス‐負けざる者たち‐( Invictus)

やる気の源

【前向きになれる映画11】で紹介した映画「マンデラ」では、マンデラが大統領に就任するまででした。このインビクタスは、分断している黒人と白人の関係を、マンデラ大統領が、ワールドカップラグビーを通じて国を一つにしていく様子を描いた感動の作品です。

スポンサーリンク

白人と黒人とが分断した社会を一つの国に

1990年の南アフリカ共和国、ネルソン・マンデラが釈放されます。そして4年後の総選挙でマンデラが大統領に選ばれます。

国内は、黒人と白人の分断が続いており、大統領のお膝下である政府内であっても新政権の黒人と前政権から働いている白人の関係がギスギスしています。

数年前まで人種隔離政策をとっていたのですから、急に仲良くしろと言われても、仲良くなるはずないですいよね。(銀行が合併したときなんかも仲が悪いらしいです)

マンデラ大統領は、1年後に迫っているラグビーワールドカップの自国開催に目をつけます。

南アフリカでラグビーといえば、白人のスポーツ、黒人はサッカー。
白人が自国の南アフリカチームスプリングボクス)を応援しても、黒人は相手のチームつまり相手の国を応援するような状態でした。

そんな状態だから、国家スポーツ評議会は、アパルトヘイトの象徴であるジャージのカラー(緑と金)、エンブレム、チーム名を変えることを提案し採決しますが、

マンデラ大統領は、スポーツ評議会に乗り込んで撤回を求め、白人からスプリングボクスを奪うのをやめさせます。

また、ワールドカップを盛り上げて国を一つにするために、

主将のピナールを大統領府に招いたり、ワールドカップPRのために黒人地区に住む子供にスプリングボクスの選手がコーチすることをラグビー協会の会長に依頼します。

また、選手を鼓舞するために、選手の名前を暗記して合宿地を激励。(人の名前を覚えることの重要性は、人に好かれる六原則で書きました)

さらに、TV番組でアナウンサーに、以前は、相手チームを応援していたことを指摘されると、
「変わるべき時に、私自身が変われないなら、人々に変化を求められません。」と回答。
(社員を変えたがって、自分を変えようとしない経営者に聞かせてやりたい言葉ですね)

1995年ラグビーワールドカップ南アフリカ大会

ワールドカップが始まり1回戦、専門家の多くが勝てないだろうと予想していた、オーストラリアに勝利します。白人も黒人も喜び、だんだんと関係に変化がみられるようになってきます。

オーストラリアに勝利した翌日、ラグビーチームは、気分転換に大統領が投獄されていた刑務所を見学します。

そこでピナールは、マンデラ大統領から渡された詩を思い出します。

私を多く漆黒の夜

鉄格子にひそむ奈落の闇

どんな神であれ感謝する

我が負けざる魂(インビクタス)

無残な状況においてさえ 私はひるみも叫びもしなかった

運命に打ちのめされ 血を流そうと決して頭は垂れまい

激しい怒りと涙の行方には恐ろしい死だけが迫る

だが長きにわたる脅しを受けてなお 私は何一つ恐れはしない

門がいかに狭かろうと いかなる罰に苦しめられようと

私は我が運命の支配者 我が魂の指揮官なのだ

何でもかんでも環境のせいにする人はこの詩を胸に刻むべきですね。(私もですが・・)

フランスを破り決勝へ進出が決まると、さらに黒人と白人の関係に改善が見られ、国が一つになってくるのです。

決勝は、世界最強チームであるニュージーランド(オールブラックス)。

スタジアムには6万3千人の大観衆があつまり、黒人の歌である国家を以前は拒否していた白人選手が歌うまでになっていました。

決勝は、どちらのチームが勝つのでしょうか?

組織には共通の目標が不可欠

共通の目標があると、人間は一つになることができるのですね。

南アフリカの場合は、ワールドカップでの優勝が目標でしたが、会社では社訓とかフィロソフィが目標に当たります。だからこそ大切なのだと思います。

JALが倒産したとき、再建を任された稲盛和夫さんは、JALフィロソフィを作らせたと本で読みました。当時のJALは労働組合がいくつもあって、対立していた社員を一つにすることが再建への第一歩だったからでしょうね。

逆に、目標が共有されていない組織は弱いですね。経営者がその重要性に気が付いていない会社は、従業員の目的意識も希薄だと思います。(ただ儲ければいいなんていうバカ社長も多いですが・・)

あなたの会社はどうですか?

強い組織を作るために、この映画はとても参考になるのではないでしょうか?

ラストシーンは感動です。

企業という集団において、従業員の幸福を実現するために、高い目標を掲げその達成を目指していくときには、「こういう哲学で経営をしていきます」という、企業のなかで基準となるような考え方がどうしても必要になるのです。
そして、その基準となる考え方に、全社員がベクトルを合わせていかなければならないのです。

稲盛和夫 OFFCIAL SITE

コメント

タイトルとURLをコピーしました