アメリカで看護師として働くために必要な試験

日本の看護師がアメリカで看護師として働くためには、いくつかの試験に合格する必要があります。ここでは、必要な試験について詳しく説明します。

Contents

1. CGFNS
2. NCLEX-RN
- NCLEX-RNの試験対策
3. 州ごとのライセンス取得
4．情報収集
5．まとめ
6．参考情報

1. CGFNS

CGFNS (Commission on Graduates of Foreign Nursing Schools) は、海外の看護師資格を評価する機関です。アメリカで看護師として働くためには、まずCGFNSの審査に合格する必要があります。

CGFNS審査には、以下の3つのステップがあります。

書類審査：日本の看護師免許証、卒業証明書、成績証明書などの書類を提出します。
英語試験：TOEFL iBT、IELTSなどの英語試験で一定以上のスコアを取得する必要があります。
NCLEX-RN受験資格審査：NCLEX-RN受験に必要な資格を満たしているかどうか審査されます。

2. NCLEX-RN

NCLEX-RN (National Council Licensure Examination for Registered Nurses) は、アメリカの看護師国家試験です。この試験に合格することで、アメリカの各州で看護師として働くためのライセンスを取得することができます。

NCLEX-RNは、コンピューターベースの試験で、約6時間かけて265問前後の問題に解答する必要があります。問題内容は、安全確保、健康アセスメント、基礎看護、薬理学、成人看護、小児看護、産婦人科看護、精神看護など、幅広い範囲にわたります。

NCLEX-RNの合格率は約60％です。試験対策には、専用の教材や問題集を使って学習することが重要です。

NCLEX-RNの試験対策

NCLEX-RN試験に向けて、日本の看護師ができる対策は、以下の通りです。

NCLEX-RN試験計画を見直す

NCSBNは、試験でカバーされる内容領域と特定の看護業務の概要を示すテストプランを公表しています。日本の看護師は、このテストプランを確認することで、試験でどのようなトピックが取り上げられるかを理解し、勉強を集中的に行う必要がある分野を特定することができます。

NCLEXの復習教材を使って勉強する

日本の看護師がNCLEX-RNの準備をするのに役立つ書籍、学習ガイド、模擬試験など、多くの復習用教材が販売されています。これらの教材は、試験内容の包括的な概要を提供し、練習問題や試験対策も含まれている場合があります。

看護教育プログラムに指導を仰ぐ

看護教育プログラムを卒業したばかりの日本人看護師は、NCLEX-RNへの準備方法について、そのプログラムから指導を受けることができます。教育機関では、試験準備のための復習コースやその他のリソースを提供している場合があります。

復習コースを受講する

日本の看護師は、NCLEX-RNの準備に役立つレビューコースの受講を検討することもできます。復習コースは通常、経験豊富な看護師や教育者が講師を務め、講義、練習問題、受験対策などを組み合わせた内容になっています。

NCLEX-RN の過去問の例

A client with a history of alcohol abuse is admitted to the hospital with liver cirrhosis. The nurse should anticipate the prescription of which medication to decrease the amount of toxic substances in the liver?

A) Disulfiram (Antabuse)
B) Naltrexone (ReVia)
C) Acetaminophen (Tylenol)
D) Aspirin (Bayer)

正解は、A) ジスルフィラム (アンタビュース) です。ジスルフィラムは、アルコール依存症の治療に用いられる薬で、アルコールを分解する酵素を阻害することにより、肝臓内の有害物質の量を減少させる効果があります。Naltrexoneはオピオイド依存症の治療に使われる薬、アセトアミノフェンは鎮痛剤、アスピリンは抗炎症剤です。