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テヘランだよ!全員集合!?

2008年6月

 

タブリーズを出て翌日、イランの首都テヘランに入ってきた。

 

しかしホントこの国の交通事情はよくわからん。

 

イランには一応高速道路があるのであるが、なんとバイクは通行禁止なのである。

 

じゃあ一般道路で行けばいいのかといえば特に他の道はなく、やっぱり高速道路を使うしかない。

 

が、高速道路でスピード違反を取り締まっている警察官に聞いてみたらやっぱりバイクはダメだと言い、ダメだけどどうしてもと降りたいのなら道路の脇の側道を走れだとか、意味わからん。

 

なんだそりゃ。

 

そんなわけで結局高速道路を使った私である。

 

 

テヘランの危険な交通事情

 

 

それにしても、テヘランの渋滞は半端なく、また恐ろしいと某HPで情報を得ていたのでかなり警戒していたのであるが、過剰な警戒をしていたためか思った程ではなく、東京のそれと比べたら渋滞とは言わない。

 

テヘランの渋滞は東京の渋滞とは種類が違い車が多すぎて道が混むのでは無く、交通ルールなるものがない事により渋滞が発生するのである。

 

 

事実テヘランでは、車がまったく進まないという事は無く、少しずつ動いてはいるが、車が先に進まない原因は主に交差点。

 

常に車が我先に!と、言うならば『早いもの勝ち』的な発想で行き来しているので慢性的に渋滞が起きているのである。

 

交通ルールなるものがしっかりすれば、イランの渋滞は緩和する、という単純な理屈であるが、イラン人は事乗り物の運転に関しては、とにかく自己中心的!


 

違反したヤツは全員死刑くらいの本気度で国が厳しく取り締まらない限り実現は難しいだろう。

 

しかしよく考えてみたら、そんな事したらおそらく国民いなくなるぞ。

 

ちなみに補足であるが、イランでは交通事故だけで年間4万人死亡しているらしい。

 

凄まじい人数である。

 

 

イランでダントツで人気の日本人は志村けんだった

 

と、なんとか渋滞の中テヘラン中心部までやってきた。

 

クソ暑い中マシュハドホテルというテヘランではよく知られているホテルを探し、バイクは止められる宿が見つからなかったので近くの有料駐車場へ。

 

場所が地下でちょっと分かりにくく、ウロウロしていたらたまたま止まった場所の目の前にあった電気屋の人がこっちに来いと手招きしていたので、あの人に教えてもらおうと彼らの方へ行ってみると、突然

 

「コンニチハ」

 

と話しかけられた。

 

 

いきなり日本語で話しかけられてなにかと思ったが、とても流暢な日本語でびっくりである。

 

この電気屋のおっさん、アリさんは10年前くらいに日本に出稼ぎに行った事があるらしく、その時日本語を覚えたらしい。

 

『暑いから、まあ冷たい水でも』

 

というところから始まりチャイ、お菓子、しまいにはイラン式ビールをご馳走になった。

 

ちなみにイランはイスラーム社会なのでアルコールは禁止!

 

つまりノンコールビールである。

 

味もビールというよりも少しほろ苦いジュースといった感じで子供もよく飲んでたりする。

 

日本にいたときの事やこの街の説明など色々聞けて楽しかったのであるが、話をしていてアリさん誰かに似てる気がしてならなかった。

 

志村けんである。

 

顔もどことなく似ているし、何より笑った時の顔がホントにそっくり。

 

そのうち『だっふんだ』とか言われやしないかドキドキしていたが、
そんなアホなことを考えていたら、なんと彼の方から突然

 

『志村けん元気?』

 

と私に聞いてきた。

 

 

これにはかなりビビッた。。。というより噴き出しそうになってしまったが(笑)

 

話を聞けば、日本にいた際によくテレビで志村けんを見ていて彼のファンだという。

 

しかも志村けんはまだテレビに出ているかとか、体は壊していないかとか、結婚はまだしていないのかとか、あんたは彼の知り合いなのか?というような過剰な心配ぶりである。

 

でも、さすがに結婚まで心配しなくてもいいと思う。

 

 

 

テヘランのバイク街でタイヤを探していたら

 

 

この時、アリさんにこの近くにあるというバイク屋のパーツ屋を教えてもらい、次の日さっそく行ってみる事にした。

 

ホテルから5km以上あり行き方も少々わかりづらいものがあったが、そこの地域一体が全部バイク屋といった感じでバイクのパーツはここには一通り置いてある。

 

 

言わば『バイク屋街』で 文字通りこの一帯はほぼバイク屋で埋まっている。

 

ただイランには125ccのバイクしか走っていないためそれ用のパーツしか無い店が殆どで、オレが探している様なオフロード用タイヤなんつーものはあんまり置いていない。

 

そんな中、それがある店を何ヶ所か見つけたが、サイズ的に前輪に使えそうなタイヤがタイ製、日本のブリジストン、そしてイラン製の 『YAZDヤズド』と『YASAヤサ』である。

 

まずタイ製だが、質は日本のタイヤに比べれば落ちるのは間違い無い。

 

店の人も大体10000km位もてば良いほうと言っていてこれで50ドルする。

 

ちょっと内容の割に高いなと思ったのであるが、それは輸入品だからだろう。

 

次に日本のブリジストン。品質は言うまでも無いが、なんと 200ドルもする!

 

前輪のタイヤで200ドルなんて今迄聞いた事が無い。

 

しかも売れない為か古くなってゴム固くなってるし。

 

ちなみにこのタイヤは砂利道,ドロ道、砂漠地帯を走ったりするのに適したモノなので長距離走行には不向き。減りが早いのでツーリング用には使えませんわ。

 

で、残ったのがイラン製であるが、どちらも国内製だからか今迄購入したタイヤの中で壊滅的に安い18ドル!!

 

 

イラン人に

 

『イランのタイヤは良くないぞ』

 

等と言われたが、見ている限りそこまで悪くは見えない。

 

 

 

何しろ値段が値段なので仮に5000km以上 走ってくれさえすれば十分元は取れる計算。こっちにした。

 

後はYAZDとYASAのどちらを選ぶかだが、両方触りながら比較したら、YASAの方がゴムが厚かったのでYASAに決定。

 

タイヤ持ってバイク屋街歩いてたら、くそ暑さの為やたらと乾く。

 

水を一杯もらおうと思ってその辺のバイク屋に入った。

 

 

タダでさえ旅行客が来なくなってしまったイランで、さらにバイクのパーツを探しにくる外国人は珍しいみたいで彼らは嵐のような歓迎してくれた。

 

この店の店長はイラン人では珍しく英語が話せる人ではじめは英語で話していたのであるが、オレが日本人だと分かるといきなり

 

『オー、アナタ日本人ですか!』

 

と日本語で話された。

 

昨日も日本語話せるイラン人に会ったという話を彼にしたら、社長曰くイラン人は今から8年位前までよく日本に出稼ぎに来ていたらしい。

 

そのほとんどが長期...言わば不法滞在なのであるが、その為皆日本語が喋れるようである。

 

が、数年前から日本でも外国人の不法滞在取締りが厳しくなって彼らは帰ってこざるを得なくなって今はイランに皆戻ってきているようである。

 

 

ここの店でも菓子やらチャイやらご馳走になってしまい長居してしまったがふとした時に社長はオレに

 

『志村けんは元気?』

 

と聞いてきた。

 

また昨日と同じ質問である。

 

 

まるで共通の知人、友人の話をしているみたいだが、オレはさすがに志村けんが元気かどうかまでは知らん。

 

テレビには出ているので多分元気だろう。

 

すると社長は続けて

 

『彼は結婚したか?』

 

と聞いてきた。

 

『いや、確かしてないと思います。』

 

と答えると

 

『ナンデしてない?』

 

と聞かれた。

 

そんなことはオレが知るわけが無いのであるが仕方無く『彼は結婚が好きじゃないのかも知れません』

 

と言うと社長は更に

 

『彼は大丈夫?』

 

と聞いてくる。

 

変なおじさんである。

 

繰り返して言うとオレはそんなこと知る訳ないし社長がこんなクソ暑い所で心配してもどうしようも無い。

 

しかし彼はまだ気にしていたので、仕方無く

 

『だいじょぶだぁ』

 

と答えておいたらなんと 爆笑していた!

 

 

ちなみにこのバイク屋街はパーツ交換などももちろんやっているので、
この旅中ずっと持ち歩いていたチェーン,スプロケットなどをメカニックに渡し交換してもらった。

 

なんと 工賃全込みで450円!!

 

日本じゃ絶対考えられない金額である。

 

すべてが終わると空が暗くなり出したのでタイヤを自分の体にくぐらせ、そのままバイク乗って帰った。

 

次の日ネットカフェに行こうとドイツ大使館やトルコ大使館のある通りのkh foldwsiを歩いていると、ぬあんとアウトドアショップを発見。

 

しかもこの通り一帯はアウトドア用品店ばかりで釣り具屋もある。

 

つり具屋があるという事は魚が釣れる場所があるという事。

 

どんな魚が釣れてるのであろうか...そう思ったらもう入らずにはいられない。店内に入って尋ねてみる。

 

と言っても店員は英語がわからないのであるが


、『トラウト(マス)は釣れるか?』


と聞いてみたら、トラウトと言う単語は知っていたみたいで


『イエス』


という答え。

 

それが わかると彼は自分が釣った時の写真とかビデオを見せてくれたが、驚いた事に型がでかい。

 

しかも種類が意外に多く、ニジマス、ブラウントラウト、あとこれは始めて見るマスだが赤い斑点がはいってて背びれが長いレッドトラウト、

 

湖にはパイクもいるらしい。


こりゃすげーわ。

 

ちなみに彼のレコードサイズはなんと105cmのニジマスである。

 

 

写真見せてもらったけど、もはやマスではなく鮭だろこれは!

 

どこにこんなのいるんだ?と聞いてみたらテヘランから北に65kmほど離れたpolorプルールという場所らしい。

 

 

 

でかいマスが釣れるというテヘランから遠い湖に行ったら、またあの質問が・・・

 

 

次の日早速そこに向かったのは言うまでも無いが、このときの釣りの話はいずれ釣りコーナーに書くことにする。

 

で、無事魚がいぱいいるというラーと呼ばれる湖の近くに到着したのであるが、なんとここは国立公園みたいで入り口がちゃんとある。

 

で、早速中に入ろうと入り口にある切符売り場みたいな所に訪ねてみた。

 

が、そこにいた係員がこれまたペルシャ語しかしゃべれないんで困った。

 

彼らも一生懸命説明してくれてるのだが、言葉が理解できないのだから何回言われたところで同じである。

 

どうも、今日は入ってはいけないらしいのであるがそうかと思えば後ろから来た車はどんどん中に入っていったりしている。意味が分からん。

 

しかし係員は相変わらず駄目だっ言ってるし、これってもしや嫌がらせ??

 

目の前に湖は見えてんのに行けないっつーのはツラい。

 

どうにかしたいところだが、2時間くらい経過したところで一台の車が向こうからやって来た。

 

またかよって感じだが,その車は入り口のところで車を止めなにやら係員と話をした後、車を降りてこちらの方へやって来たので何かと思ったが、

 

彼は

 

『日本人ですか?』

 

と英語で聞いてくるので

 

『はい』

 

と答えると、

 

『コンニチハー』

 

といきなり言われる。

 

テヘランならともかくこんな山奥で日本語話せる現地人に会えるとは驚きだが、今日彼の母が誕生日で、ピクニックがてら今日はテヘランからドライブしに来たらしい。

 

なるほどなるほど、親孝行な息子さんだ。。

 

彼が日本語話せるのはホント助かるので、ここの係員がいったい何を言っているのかを全て通訳してもらった。

 

どうもここの国立公園は釣りという目的では週に2回しか入る事ができないらしく、明日なら可能との事。

 

 

なあんだ、そー言う事か!!

 

ホントその人には感謝だったチャイやらお菓子やらをご馳走になっていい人たちだった。

 

話の中でその人はオレに

 

『志村けん元気?』

 

 

と聞いてきた。

 

またこの質問かい!!

 

どんだけイラン人に愛されてるんだ!!

 

今んとこ日本語話せるイラン人のファン率100%っす。

 

 

志村はイランでアツい...

 

すぐそこに見える5000m 級の美しいの山を眺めながらその事を悟った私であった。

 

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