月の裏側〜reprise〜

月の裏側〜reprise〜

捻くれ者が音楽を語ったらどうにも収拾がつかなくなった件。マニアックな作品紹介と自分自身の音楽関係の思い出話を中心に。

NO.306 BS松竹東急放送終了

2025-04-02 08:33:48 | アラカルト

BS松竹東急が、親会社のBS事業からの撤退に伴い、2025年6月30日を持って放送を終了する事が発表されました。

「BS松竹東急」放送終了のお知らせ

 

開局して僅か3年程度での撤退には驚きました。広告収入の伸び悩みがあったようですが、

昔の良質な映画等も放送していたのに残念です。まぁその分、新作のコンテンツが少ない事も要因にあったかもしれません。

最近では、沢田研二さん関連の映画もまとめて放送されたり、音楽関連も数は多くないですが、良質のものもあったりと、

最近では自分でも、見たいものがあるかチェックしていたので、まさかの放送終了に動揺しています。

なお、7月以降に関しては未定という事で、その後どうなるのかは注目したいです。

 

そういえば、昔の海外ドラマの「超音速攻撃ヘリ・エアーウルフ」が放送されていて、再放送されて嬉しいと、

何人かから聞いていますね。なかなか見る事の出来ない映画やドラマ等を見る事の出来るコンテンツは、

是非、残してもらいたいなとは思っていますが、やはり難しいのでしょうね。


NO.305 映画「ヒプノシス レコードジャケットの美学」

2025-04-01 08:44:54 | 映画

古のロックが好きなものにとって、レコードジャケットは重要なもので、その中でも最重要と言えるアーチスト集団がヒプノシスです。

ヒプノシスの名前は知らなくても、例えば、ピンクフロイドの「原子心母」、「狂気」、「炎」といったジャケット、

或いは、レッドツェッペリンの「聖なる館」や「プレゼンス」、またはウィングスの「バンド・オン・ザ・ラン」、

Tレックスの「電気の武者」といった有名なジャケットは見た事があるはずです。それらは全て、ヒプノシスの仕事です。

この映画は、各アルバムの製作エピソードを交えたりしながら、アーチストのインタビューを通じてヒプノシスの歴史を振り返っています。

 

ヒプノシス結成のきっかけにピンクフロイドがある為に、話の中心はピンクフロイドとなっています。ピンクフロイドのジャケットは、

意味がわからないけれどインパクトが抜群だというものが多いので、その辺りの話は興味深いです。

特に「原子心母」の牛のジャケットは、何だかわからないけれど、人を引き付けるものがありますね。

深い意味があるのだと長年思っていましたが、単に牧場で牛の写真を撮って使っただけとの発言には、軽く眩暈を感じたほどです。

当時は、タイトルもグループ名も書かれていないジャケットに、レコード会社は流石に反発したようでした。

「狂気」に関しても、何故にピラミッドと光のプリズムなのか?わからないけれど、確実に印象に残ります。

そして「炎」は、実際に人に火をつけて撮影したとのエピソードには驚愕したりと。

また「アニマルズ」の撮影は、実際に豚の巨大な風船を飛ばしたけど、失敗して合成で済ますことになったとか。

 

レッドツェッペリンに関しては、やはり「聖なる館」に苦心したのだと。最初は、裸の女の子に色を塗って撮影していたのが上手くいかず、

結局、コラージュみたいな作品となりましたが、ジミー・ペイジには完全には満足してもらえなかったとか。

それでも以後の作品のデザインを頼んでいるので、それだけ評価しているんでしょうね。

余談ですが、ジャケのモデルとなった女の子の一人のサマンサ・ゲイツは、沢渡朔さんによる写真集「少女アリス」のモデルになっていたと

後から知りました。

 

他にも色々なジャケットの制作秘話が聞けるので、70年代のロックが好きな人には見てもらいたいなとは思っています。

ただ、往年のアーチストの現在のインタビューですので、こんなに年を取ってしまったのかと、別の意味でショックを受けるかもしれませんが。

 

ヒプノシスのジャケットを紹介しているものがあったので、載せておきます。本当に名盤が多いですね。

 

 

 


NO.304 ちょうど10年

2025-03-28 23:02:10 | アラカルト

あまり意識はしていなくて、スマホの通知で知ったのですが、このブログで使用している画像、

ちょうど10年前の今日に撮影していたみたいです。撮影して、もうこんなに経ったんだなと。

 

 

たまたま出かけていた所で演奏していた人を撮影したものです。アマチュアなのかプロなのかはわかりません。

何となくいい感じだったので、思わず撮影したのですが、写真に関しては自分にはセンスがあると思えないので、

褒められるような出来ではないかもしれません。でも何となく気に入っているんですよね。他に適当な写真はないので、

これからも使い続けると思います。

 

本題はこれくらいで、後は横道に逸れていきますね。

10年と言う言葉を聞くと、いの一番に思い出すのが、ヤードバーズの「幻の10年」。

こんなシングルのみの曲を思い出すのは、捻くれ者かマニアぐらいでしょうね。

「幻の10年」は、ジェフ・ベックとジミー・ペイジがツインリードをとった唯一の曲と言われています。

当時はシングルのみの発売で、後にアメリカのベスト盤に収録されたぐらいでした。

リフがカッコいい、個人的には好きな曲です。ツインリードは半年にも満たなかったので、ベックとペイジが

一緒に演奏している映像は珍しいと思います。

 

 

有名なのは、映画「Blowup 」にヤードバーズが出演したシーンですね。ジェフがギターを壊すシーンが印象に残っています。

 

 

因みに「幻の10年」は、日本ではクリエーションがカバーしています。これもまた、いい演奏ですね。

 

 

「Ten Years Ago」というタイトルの曲だと、バディ・ガイが思い浮かびます。映画「ブルースの魂」でも少し姿を見れましたが、

やはりブルースの第一人者の一人だけありますね。

 

 

10年の名を持つグループと言えば、テンイヤーズアフター。とはいっても、真面に知っている曲は、

「アイム・ゴーイング・ホーム」ぐらいですが。アルビン・リーの速弾きはインパクトありましたね。

 

 

何となく思い付きで書いてみましたが、流石に10年をタイトルやグループ名に持つものは少ないですね。

とりあえずこのくらいにしておきましょう。


NO.303 嘉門タツオさん、28年ぶりにメジャーに復帰

2025-03-26 08:50:49 | アラカルト

関西に住んでいるわけではありませんので、4月からの万博、どうも盛り上がっている様には見えないんですね。

大阪在住の人でしたら、盛り上がっているのかもしれませんが、1970年の大阪万博の様な異様な盛り上がりはないですね。

チケットとか、売れているのかなぁと思ってしまいます。

 

そんな中、嘗て「替え歌メドレー」で一世を風靡した嘉門タツオさんが、大阪万博宣伝の替え歌を披露していました。

 

 

NO.268で少々紹介していますが、地道に活動はしていたみたいですね。失礼ながら、全然把握していませんでした。

そんな中、28年ぶりにメジャーからアルバムが発売されています。(『至福の楽園~歌と笑いのパラダイス~』)

新曲ももちろんありますが、旧曲の新バージョンも多数あったりしています。

例えば、「鼻から牛乳」は、今時のネタを使った令和バージョンに。思わずクスっと笑ってしまいました。

 

 

個人的に秀逸だと思ったのが、「なごり寿司」。色々な意味で泣けてきます。昔からのネタですが、

今回のMVが、無駄に力を入れているのがいいですね。

 

 

最近は、メイキング映像も公開されていますね。

 

 

歌でもネタにしていますが、コンプライアンスとかどうのこうので、昔の様には出来ない部分もあったりしますが、

そんな事にも負けずにいてほしいですね。しばらく注目したいです。

 

 

さん、


NO.302 映画「名もなき者」

2025-03-20 23:35:58 | 映画

先月から今月にかけて、音楽関係の映画を何本も見る事になっていますが、これもその中の1本です。

いつ公開されるかなと思っていたら、いつの間にか公開されていて、慌てて都合をつけて見に行きました。

自分にとっては、意外とボブ・ディランを聴いてはいなかったので、勉強のつもりで見に行きましたが、

思っていた以上に、見応えがある映画でした。

 

ボブ・ディランが登場する頃のフォークは、プロテストソングとしての形で広まっていました。

映画に登場するウディ・ガスリーも「我が祖国」ぐらいしか知りませんが、時事問題を扱った歌を歌ってきたのだとか。

初期のボブ・ディランを支えてきたピート・シーガーも、当局にマークされたりもしたようですね。

そしてジョーン・バエズとの出会いとシルヴィ・ルッソ(映画での役名。モデルとなったのは、『フリーホイーリン』のジャケットで有名なスージー・ロトロ)

との複雑な関係の事も描きつつ、ロックへの転換期となる「ライク・ア・ローリングストーン」の辺りまでの物語となります。

 

注目すべきは、主演のティモシー・シャラメ以下、吹替なしで演奏されている事ですね。パンフレットによると、シャラメは、

5年程かけて特訓してきたのだとか。バエズ役のモニカ・バルバロも、未経験からよくぞここまでのレベルに達したのだと思います。

役者というものは、ここまで役に没頭しなければならないのかと。尊敬に値しますね。映画では、かなりの時間の演奏シーンがありますが、

それだけ自信を持って勧められるレベルになっているんでしょうね。ボブ・ディランに興味があるのでしたら、見る価値があるかなと。