心身社会研究所 自然堂のブログ

からだ・こころ・社会をめぐる日々の雑感・随想

猫と人の社会的関わり

2022-12-01 19:59:56 | 生命・生物と進化

人の声を介した、猫と人の社会的関わり、社会的な絆がたしかに存在することを

初めて科学的に確認する研究が、フランスのナンテール大学のシャルロット・ド・ムーゾン(Charlotte de Mouzon)氏らにより発表されました。

 

そこで明らかにされたのは、

猫は飼い主の声を認識しており、飼い主の声とそうでない知らない人の声を識別していること。

つまり飼い主の声には反応し、そうでない知らない人の声には反応しないこと。

また、飼い主が自分に話しかけているかどうかを理解しており、

自分に話しかけているときには反応し、他の人に話しかけている時は反応しないこと。

そして、飼い主でない人の声を聞くときには、その人が自分に話しかけているときも、他の人に話しかけている時も、反応しないこと。

 

ここで「反応」というのは、声の方向への耳の動き、尻尾の動き、瞳孔の開き具合、室内を動き回る動作、休憩の姿勢の維持などです。

猫好きの人には、どれもよくよく知り尽くしていることですね。

こんなふうに、科学の方が後ろから着いてくることも少なくありません。

 

<原著論文>

De Mouzon,Ch.,Gonthier,M. & Leboucher, G., 2022  Discrimination of cat-directed speech from human-directed speech in a population of indoor companion cats

    (Felis catus), in Animal cognition ; doi: 10.1007/s10071-022-01674-w.

 


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