魂と出会いし者

瞑想に動機は必要だろうか。動機は欲望であり、その主は自我である。自我が行う瞑想は途切れることなく外へ向かっており、せわしなく錯覚の谷間を縫う。内なる輝きは、自我つまり思考と情緒の騒々しさの中に秘められる。霊的な野心から瞑想へ向かう自身の傾向を捉えた人は、それが瞑想を邪魔している事実をありのままに見る必要がある。思考が思考する「自分」という思考者は思考である。思考内のこのループをわれわれは苦痛と呼ぶ。

だから、ただ在る。人はこれができないと言う。「人として」しようとするのだろう。思考でしようと考えるのだろう。人つまりマインドとは関係がない、そう感じさせる境地が先である。これは主従の逆転であり、自我ではなく真我として存在するようになることの結果である。だから、最初に魂が強調されなければならない。魂の波動を知り、魂の波長に合わせられるようになり、諸体を整列させる。魂のパワーがマインドを静めたならば、魂と面と向かって見つめ合うことができる。主体による主体の認識。妨げるものがない場合は溶け込むだろう。それは至福つまり感覚を遥かに超えたものである。

しかし、融合には時間がかかる。準備を整えていない諸体に高位の電流を流すならば、人間は焼け死ぬ。われわれの神は「焼き尽くす火」であると教えられている。瞑想の積み重ねしかない。最初は自我が動機をもって瞑想しようとするかもしれないが、やがて、魂が定期的に「呼び出す」ようになる。一定の波動から落ちた場合、瞑想するよう魂が指示を出してくる。魂の監督下に低位人間が入るのである。この場合、瞑想するまで苦痛を与えられる。それは、正しいエネルギーと間違ったフォースを統一させ、ふたたび高位の意識に引き上げさせるためである。こうして魂から直接教えを受けるのである。

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数日前

「瞑想後に頭痛がする」と連絡があった。友人。話を聞いたが問題はない。長時間の瞑想をしたわけでも、苦痛の警告を無視して集中し続けたわけでもない。他にも危険なことはしていない。夜中だったから寝てもらった。起きたら治ったと連絡がきた。その翌日、瞑想に関係なく突然頭痛が襲ってきたと言う。会って確認したが問題ない。ただ、すぐ瞑想するようお願いした。「瞑想がきっかけで頭痛が起きたのに大丈夫なのか」と彼女は抵抗した。しかし瞑想後に彼女は言った。瞑想したら治ったと。今、非常にすっきりして心地が良いと、驚きながら語ったのである。

高位メンタル・レベルから発している魂の推進するエネルギーに敏感にならなければならない。ある進化段階が達成されたとき、このようなエネルギーは、三体からなる人間のフォースを統御するよう努めるようになる。

アリス・ベイリー「新しい時代の教育」 p.106

彼女には、それが魂の波動であることを教える必要があった。エーテル体の知識がないため、頭痛と表現していたが、物理的な痛みとは違うことを彼女は認めた。いわば頭蓋の内側であり、締め付けるような何かであり、不快だと。自我が強く、高位のエネルギーと彼女であるフォースが対立状態にあるため、不快なのである。彼女が、自身をこの波長に合わせる術を徐々に瞑想で習得し、統一への解消を学ぶとき、それは穏やかで心地の良いものとなる。最初は魂が人間の主である。彼が真我の教えを伝える者である。自我が、彼に服従すべき時が来たにすぎない。これは誰しも経験し、通る道である。

これを踏まえ、経緯を書いてもらった

一回目2022/11瞑想中。額(熱さまシートの範囲)に一定リズムの振動をはっきりと感じて怖くなる。
二回目2022/11前頭部から後頭部にかけて半分ほどを締め付けられるような感覚に変わる。
2022/12何も感じなくなり瞑想をやめる。
三回目2023/1瞑想への義務感が突然生じる。しかしその日はやっていない。
3日後瞑想したら頭痛が起きた。完全な頭痛とは少し違って、額をはじめ、頭の上部全体に感じる。

これまでの経験した内容を記録するよう言われたが、その時の「感覚」であり、見た「景色」ではないため、これ以上詳細を描写することが難しく、また、私のように普通に生きてきた人間に【波動】と言うものを感じることができるのかという懐疑的な気持ちから、いまだに素直に受け入れることができない。

最後に

戸惑って瞑想をやめる人もいる。調べ尽くし、真なるものを確かめてみようと決意を新たにする人もいる。いずれにせよ、戻ってくる。われわれが出来ることは、危険から守り、医者が答えられないことを丁寧に話し、瞑想という実践が頭痛を消し、むしろ美しくしてくれた事実の意味をじっくり考えさせることだけである。いずれ、当惑はなくなる。真我への確信が低位人間を独占する。なぜなら美しいから。愛と喜び、そして至福が何ものにも代えがたいことを知るから。その段階を超えると、何にも反応しなくなる。つまり、真我なのである。

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