米国株投資家必見!米国10年債利回りUS10Yの動きによる景気予測と社債スプレッドBAA10Yの注目点 | 米国株投資について語る
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米国株投資家必見!米国10年債利回りUS10Yの動きによる景気予測と社債スプレッドBAA10Yの注目点

作成日: 2023年03月12日

更新日: 2023年04月25日

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はじめに

今週は米国10年債利回り(US10Y)が激しく動きました。

US10Y

テック系のスタートアップに資金を提供していたシリコンバレーバンク(SVB)が破綻した3/10, 10年債利回りが5.27%も下落したのです。

債券の含み損が拡大したことが破綻の要因だったようですが、歴史的に高い水準にある10年債利回りの影響がわかりやすい形で現れた初めての例と言えるでしょう。

米シリコンバレー銀行破綻、FRBの利上げに影 | 日経新聞

さて、米国株投資家としてはこれをどう見るべきなのでしょうか?

米国景気のソフトランディング期待を吹き飛ばした出来事だったと思いますが、不景気入りが近いと見るべきなのでしょうか?

そのためには、景気の動向を反映するパラメータの1つである「社債スプレッド(BAA10Y)」の動きを見ておくべきでしょう。

2023年、注目するべき「社債スプレッド」とは?不景気を予測できるのか?

直近の社債スプレッド(BAA10Y)の動き

直近の社債スプレッド(BAA10Y)について、2月末にピークをつけたあとは下落し落ち着いた動きだったのですが、3/10にSBVが破綻したタイミングで急上昇しています。

社債スプレッド

この動きは不吉です。

社債スプレッド(BAA10Y)の定義は「Moody's社のBAA格付け10年社債利回り - 米10年国債利回り」ですから、BAA10Yが大きくなると、社債のリスクが米国債と比べて大きくなっていることを意味します。

そうすると投資マネーが社債から米国債へ流出することも考えられます。

であればこれから資金繰りに苦しむ企業も多くなるでしょう。

とくにキャッシュの保有量が少ないスタートアップにとっては苦しい時期になると思います。

スタートアップへの投資は莫大なキャピタルゲインが得られる可能性もあるかもしれませんが、いまはリスクが高すぎると思います。

いま何をするべきなのか

米国債がよい投資先になると考えています。

先月、私は米国債を買い足さなかったのですが、今月はいくらか書い足そうと考えています。

いがらしのおすすめ米国債ETF

  • BLV
    • バンガードの長期米国債ETF。ニューヨーク証券取引所上場。ドル建て。経費率が0.04%と低く、長期保有に向く。配当利回りも3.77%と比較的高く、安定したドルのキャッシュフローを得られる。配当は毎月払い。
  • 1487 上場インデックスファンド米国債券(為替ヘッジあり)
    • 日興アセットマネジメントの米国債ETF。東証上場。円建て。経費率が0.16%と高め。いがらしは、資産を多様化に寄与すると考え、円建ての米国債を保有するため少量買っている。

ただし、FRBの動向には注意しなくてはなりません。

3/10に発表された雇用統計が予想に反して悪かったことを鑑みても、米国の雇用はまだまだ強い状態ですから、FRBはもう少し利上げしたいはずです。

しかし、高すぎる長期金利の弊害が出始めているいま、不用意に利上げすると経済を痛めつけすぎる恐れがあります。

FRBは難しい舵取りを強いられているのかもしれません。

よって、FRBが利上げしすぎて再び長期金利が向上し、国債が下落する恐れもあるということには注意したほうがよいと思います。

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