洋上風力発電と漁業 海外と日本の経験

Offshore wind farms and fisheries
”洋上風力発電と民主主義”

洋上風力発電と漁業 海外の経験#17 ヨーロッパ漁業界団結 洋上風力発電に警告

2023-03-17 15:38:08 | 日記

2023年03月17日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[洋上風力発電と漁業 海外の経験#17 ヨーロッパ漁業界団結 洋上風力発電に警告]

日本での先行する欧米の洋上風力発電の漁業分野との共栄、相乗効果等の成功体験は、ほとんどが開発事業者による切り抜き発信で、実際に漁業分野の情報にアクセスしていくと様々な問題が報告されている。

ヨーロッパ各地の漁業団体は、各国政府に対し、大規模な洋上風力発電所の開発を急ぐことによる持続可能な食糧生産供給へのリスクの認識等を要求している。

スコットランド、イングランド、アイルランド、ノルウェー、デンマーク、スウェーデン、フランス、そしてオランダをメンバーとする北部漁業同盟 (Northern Fishing Alliance)は、天然資源をどのように利用するのが最善なのか等、風力発電所開発事業者らと真剣に対話する機会がなく、漁業者が議論のテーブルにつくことを排除していると指摘している。

ヨーロッパ同盟各国の漁業団体の代表者が、今般、ロンドンに集まり、風力発電について、強い懸念と警告を発信することに合意した。

漁業が何百年にもわたり生計を立て、コミュニティを維持し、食料自給に貢献してきたにもかかわらず、新しい規制と大規模な産業開発が前例のないペースで進んでおり、加えて、その結果についてはほとんど考えられていないとしている。

また、政府は政治的利益、第3者団体が寄付金を求め、それぞれ行動し、エネルギー会社は、寿命は短いが大規模な洋上風力発電で巨額の利益を得ようとしていると批判した。

北部漁業者同盟は、各国政府に対し、食料安全保障を考慮し、海洋環境の健全性、そして、一般市民の生活を守るよう求めることで一致した。

さらに、天然資源をどのように最大限に利用できるかについて、真の対話が必要であり、それは、伝統的な海の利用者の声を平等に尊重するためのものだと加えている。

 

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