図書室の海

本好きの感想ブログ

SPY×FAMILYのアニメをみて思い出したジョーカーゲーム

SPY×FAMILY

秋に放送されて録り溜めていた『SPY×FAMILY』の2ndシーズンをお正月に一気見しようとした。なぜか14話が7分しかなく「??」状態。
どういうことか調べたら、サッカーW杯の影響で放送がズレたんだとか。それでか… 再放送されたらしいけど、今頃一気見しようとしてる私には時すでに遅し。動画配信で補完する。内容的にいろいろ一番メインの回じゃないか…赤と青の配線問題はお約束笑。

SPY×FAMILY

『SPY×FAMILY』はシリアス&ハードなのかと思ったらファミリーコメディだった。最初『ジョーカー・ゲーム』みたいなのを想像していて。でもシリアスでアクションとコメディでアットホームのバランスがちょうどいいのかもしれない。海外ドラマもそんな感じだしね。エピソードごとに緊張感の緩急がある。

夜帷(とばり)みたいなキャラクター好き。テニスの回は展開がだいたいわかっちゃっても好き。最後に上司(ハンドラー)がちゃんと優勝商品の指輪してたね。


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ジョーカー・ゲーム(JOKER GAME)

『SPY×FAMILY』の影響もあって読みたくなった、柳広司さんの『ジョーカー・ゲーム』。過去に読んだけどあらためて電子版を購入。シリーズ4作あり。

ジョーカー・ゲーム

”魔王”――結城中佐の発案で陸軍内に極秘裏に設立されたスパイ養成学校”D機関”。その異能の精鋭達が緊迫の諜報戦を繰り広げる! 吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞に輝く究極のスパイミステリ。

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“スパイ”を主としたミステリー小説。謎解きに駆け引き騙し合いが絡んでくるのが面白い!
アニメを放送していた時、すごく完成度高くて面白かった記憶が残ってる。また見たくなり、動画配信で探して見つけた。やっぱりカッコいいんだよ!(おまけに声優さんが結構豪華…)
時代が戦争突入時期の日本というのもあって、頑なでありながら退廃的な雰囲気が漂って。その中を精鋭のスパイたちが鮮やかに密やかに駆け抜ける。


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スパイ映画と衣装

スパイといえば英国(MI6とジェームズボンドのせい)。英国スパイといえばトレンチコート!カッコいいんだが、トレンチコートは日本人には難しい。
あれは頭身が小さく、手足の長さ、肩幅と体の厚みがないと着こなせない。欧米人の体格ありきの服。

『ジョーカー・ゲーム』実写版の映画(2015年)も見たんだけど…その当時の自分の感想メモから↓

亀梨さん演じる主人公のスパイはものすごく優秀なはずのに、情にもろい新人といった感じでかなりスパイ失格。
探し場所は間違う、女に気を取られる、せっかく危険を冒して潜入者が逃してくれたのに戻る、そして動きが派手で大乱闘に大爆発。

深田恭子さんの役所…なんのためにいるのか。映画に女っけがないからか。ボンデージ風ファッションとムチ。なんだか急に俗っぽい。英国諜報機関の拷問部屋になんでハイヒールとピタピタの服が置いてあるんだ。そしていつ着替えたんだ。
伊勢谷さんの結城はかっこ良かった。原作より若い。
もっと水面下での騙し合い、結城中佐の凄みみたいなものもみたかった。

あの衣装、なんだったんだろうな…


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スパイ作品の魅力

スパイファミリーとジョーカーゲーム、どちらの作品にも言えることは偽りの顔で偽りの生活を送ってること。ベクトルは180度違ってるけど。

一方は戦争突入の不安定な時勢に外交や軍内部の駆け引きでピリピリ。時に足の引っ張り合いや出し抜きにかかる。
一方は戦争を2度と起こさないために火種を潰しているスパイで、それ以上にホームドラマが描かれている。それぞれ隠し事をしてる状況がバレないかハラハラドキドキするはずなのに、そんな気配もない。有能なら気づいてなきゃおかしいだろ!ってツッコミをいれてはいけない笑。

偽りの生活はいつか破綻するのでは…と読者側は思いながら読む。このままがずっと続けばいいのにと思ったりもする。

『SPY×FAMILY』はコメディタッチのホームドラマだけど、シリアスな大人展開も見てみたい。それぐらいこの設定・シチュエーションは魅力的。頭脳戦とアクションも楽しめるスパイもの。もっと作品増えて欲しい!

〜今日のひとこと。
「キレと衣装」