あなたが 動画編集で稼 げない理由と稼ぐための知恵

フルタニ

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 動画編集で稼 ぐを書きます。

SNSなどでよく「動画編集は稼げる! 」という記事をよく見かけます。

はっきり言って私は甘い言葉を信じません。

動画編集は簡単に稼げるものではありません

「1本数万・数十万という単価の案件もある」「中には月収100万円以上を稼いでいる編集者が存在する」などという記述もよく見ますが、時間単価と比べられなければ意味ありません。ブラックではなく高収入が得られる案件が実際にあるのなら、バラエティ番組の編集者などはとっくの昔に転職しています。

とはいえ、動画編集を志す人は減る気配を見せませんね。

プログラミングやウェブデザインはそれなりのスキルが求められますが、動画編集はそれほど高いスキルがなくても始められます。

クラウドソーシングで見かける案件はほとんどが単発案件です。

時給に換算すると200円〜400円

これが動画編集を始めたばかりの人が得られるであろう相場です。

動画編集で稼ぎ続けたいのなら、自分の時間を売る仕事ではなく、自分の腕を評価してくれる関係先をつくることしかありません。

その方法を解説します。

レッドオーシャン化するYouTube投稿動画

ネットでよく見かける動画編集案件。

そのほとんどはユーチューバーから委託を受けた投稿動画です。

仕事の多くは尺を詰め、音声を文字に起こす単純作業が中心です。

こうした仕事は手間がかかります。

ユーチューバー自身が編集すると割が合わないので委託に出されます。

しかし難しい技術は必要ないので、だれでも三ヶ月程度練習すれば基本的な技術は身につきます。

結果、つぎのようなことが起きます。

  • 報酬が低い
  • 競争が激しい
  • 技術的な進歩が早い

低い賃金にもかかわらず仕事が取り合いになり、勝ち残るにはセールスポイントを作らざるを得ないという実情です。

「動画編集ソフトが使えるから」というだけで始めてはいけない理由を説明します。

報酬が低い

動画編集界隈では供給過多といった状態が発生しています。

クラウドソーシングを見るとその実態がわかります。

クラウドソーシングの報酬相場

フリーランスが仕事探しに使うのがマッチングサービスです。

ランサーズやクラウドワークスといった大手サービスや、ココナラなどのスキルマーケットが代表的です。

ココナラのクリエイターに依頼する

「動画編集」で検索すると募集案件が探せます。

仕事の内容は様々ですが、注目してほしいのは報酬単価です。

クラウドソーシングによる動画編集の相場
◆募集で一番多い報酬のレンジ
報酬:1,000円〜2,000円
時給換算:200円〜400円
稀に報酬が良い案件
報酬:6,000円〜7,000円
時給換算:1,200円〜1,400円
◆倍率20〜76倍

平均して時給換算で千円を切っている案件が目立ちます。

これではバイトで働いた方が確実に稼げます。

依頼者の懐事情

動画編集依頼者の事情を見ていきます。

募集案件で目立つのがYouTube関連の動画編集業務です。

めだつのは個人からの編集委託、いわゆる個人案件です。

企業案件はほとんど見つかりません。

信頼できる企業案件は、業務内容や拘束時間、報酬の内訳や免責条件などの条件がきっちり示されます。

個人からの案件は金額だけのものが多く、業務の中身がよくわかりません。

よく考えるとわかりますが、動画で稼げるユーチューバーは一握りです

一本の動画で一万円の収入を得るため必要な再生回数は4〜5万回ともいわれます。

依頼者の懐事情を正確に知ることはできませんが、収益を確保するためには制作費を抑えなくてはならないことだけはわかります。

そのしわ寄せが編集単価に寄せられるのです。

編集単価以外にも、納期や責任の範囲など明記されていない点も心配です。

  • 修正依頼が繰り返しされて作業時間が大幅に増えた
  • 素材収集やBGMのライセンス処理も編集側の仕事に含まれた
  • 他人の著作物の無断コピーを求められた

指示通りのカット、ノーミスのテロップなど編集側からは修正の余地なしに見えても、依頼者によっては見た目の気分で修正を求めてくる場合があります。

この場合はあらかじめ「修正は二回まで」という文言を委託時点で交わしておくこともポイントです。

編集者の業務範囲は編集に限定しましょう。

「素材も集めて」「BGM料金も含む」「承諾もおねがい」ととぼけたことを言ってくる依頼者はゼロではありません。編集以外の責任を負うことだけは避けましょう。

さすがに企業案件でこのような条件になることはありません。

発注者の中には仕事の進め方や、作業規模がわからずに依頼するケースもあります。

悪意というより、相手も素人で仕事のルールがわからないことも考えられます。

無知のケースに当たると交渉するだけで疲弊します。

なので、クラウドソーシングの仕事を受けるのであれば相手の事情を理解した上で受けるようにしましょう。

受注する際の注意点

納期が極端に短いものは避ける
・・発注者の都合により急な納期が設定されることが多いため、時間を振り回されやすい
責任が大きいものは避ける
・・個人間の取引なので、契約の詰めが甘くなりがち。引用した著作物の使用料など問題が発生するとその責任を負う可能性がある

競争が激しい

YouTube動画編集の仕事がきつくなったのにも理由があります。

動画投稿というビジネスが生まれたのはつい最近です。

市場は成熟したわけではなく拡大しつづけています。

ただしYouTubeというジャンルに絞ってみると競争ははげしくなっています。

  • 新規参入者の増加
  • コンテンツの競合
  • プロの参入と環境の変化

新規参入者の増加の実態は、検索ワードで調べるとわかります。

人気の検索ワードには開設したばかりのチャンネルが目立ちます。

参入者が増えることで自分の動画の表示回数も相対的に少なくなります。

動画の内容をみると、扱うテーマや内容が競合するものも増えてきます。

ライバルに勝ち抜くためには内容の良し悪しだけでなく、見せ方やPRの仕方など別の努力も必要になります。

YouTubeの変化をまざまざと感じるのはプロの参入です。

吉本などのエンタメコンテンツがテレビからネットに移ってきたのが象徴的です。

プロのクリエイターが提供する内容だけでなく、動画にかかわるプロのスタッフの存在も無視できません。

たとえば、バラエティ番組などで働く編集は、徹夜も当たり前でテロップやエフェクト作業にあたるプロです。

鬼のように働くプロフェッショナルが動画投稿に本気で向かったら、副業クリエイターなどひとたまりもありません。

技術的な進歩

YouTube動画編集をレッドオーシャン化する原因に、最近新しい問題が追加されました。

それは急速に進む技術の進歩です。

一例を挙げると編集ソフトが使いやすくなったこと。

  • 音声をテキストに変換してテロップにする
  • 人間の代わりにソフトが読み上げる

テロップやナレーションは、編集を委託される側の仕事でした。

これがあっという間に誰でもできるようになったのです。

たかしくん
たかしくん

わざわざお金を払って他人に任せることもなく、機械(AI)に任せられるじゃん

手間のかかる作業を無料で機械がやってくれるのであれば、編集者はお払い箱です。

困ったことに、機械のできることはさらに増加しています。

自分のイメージを画像にしてくれるAIや、質問に答えてくれるAIの登場は、人間の仕事をどんどん置き換えています。

YouTube動画編集の受託だけで食べていくのは難しい時代の到来を感じます。

実際、動画編集ソフトFilmoraには、取り込んだ素材をもとに、編集ソフトが勝手にカットやエフェクトを使って編集してくれる機能があります。

予告編の編集などに使えそうなできばえなので驚きました。

動画編集で稼ぐ方法

YouTubeの編集だけでは手詰まりとなっている現状が見えてきました。

では、動画編集を仕事として稼いでいくためにはどうしたらいいのでしょうか。

私は、YouTubeの編集案件だけに頼らないことをおすすめします。

個人事業主として活動する

まがおすすめするのは自分のチャンネルを持つことです。

他人からの請負仕事だけではなく、自分のスキルを発信しましょう。

めざすのは自分という商品を売り出すこと。

私の場合は地域の話題を動画として発信し続けることで地域情報動画の製作者という専門性を身につけることができました。

テーマが限定されているため視聴者数は伸びません。

つまりYouTubeからの収入は望めませんが、自分の名刺に載せる無料の広告塔にはなります。

初対面の人と商談する時はネタの一つになるので相手に覚えてもらいやすくなります。

トークが得意な人は顔出しで動画を発信しましょう。

動画は宣伝材料として割り切ることで、次に述べる「人とのつながり」が作りやすくなります。

編集スキルだけでなく企画や撮影などのスキルを持っている人、ほかの特技を持っている人は自分のチャンネルを持つことを強く推します。

依頼者・インフルエンサーとつながりを持つ

お金は責任のある仕事に集まります。

難易度は高いかもしれませんが、優良な案件に近づきたいのであれば責任者との距離を可能な限り短くすることです。

その第一歩は、顔の広い有力者とのつながりを持つことです。

有力者とのつながりを持つと聞くと、権力者に媚び諂うようなイメージを抱くかもしれません。

金品と引き換えに公共事業などを受注したら手が後ろに回ります。

ここでいう有力者とは情報源を広く持ち、顔が広い存在のことをいいます。

集団の中では、その集団だけで消費される情報があります。

その中には公募には向かないちょっとした困りごとなどが含まれます。

インフルエンサーになればなるほど、こうした商品として市場には出せない困りごとを耳にする機会が増えてきます。

これと同じことがおきるのがテレビの大型番組の編集です。

プロデューサーは、企画が通ると編集マンを探し始めますが、その時使うのが口コミ。

いわゆる指名入札のようなものです。

編集というのはある種の特殊スキルです。

「あの人に頼めばまちがいない」という存在を目指しましょう。

動画制作会社やクリエイターチームに参加する

腕に自信がまだない人におすすめなのが、複数のプロジェクトに携わることです。

仕事によっては一度に複数の動画を編集しなくてはならない仕事もあります。

そうした仕事は、ある程度パワーを持った集団に降りてくる場合があります。

そうした集団の一つが編集スクールなどが運用する会員組織です。

編集スクールの中には、動画編集を教えるだけではなく卒業後の職探しを支援するサービスを行なっているものがあります。

スクールを卒業したものの、仕事が見つからない人は少なくありません。

そうした卒業生を放りっぱなしにしてしまうとスクール自体の評価が下がります。

動画制作のスキルを必要とする依頼者に卒業生というパワーを提供することで期待に応えることができれば一石二鳥です。

マッチングサイトほど依頼者数は多くありませんが、受託する側から見てもお互いの素性が丸見えなので安心できます。

企業案件を獲得する

フリーランスとして仕事を受注することの一つYouTube以外の動画制作のニーズを探すことです。

YouTubeの視聴者数が増えるに従って需要が高まっているのが広告媒体としての機能です。

テレビほどの広告費は出せないけれどYouTubeの広告費は出せるという企業は数多く、そうした需要を狙って大手プロダクションや芸能人などがYouTubeに参入しています。

彼らが狙うのは企業からの動画制作の委託業務です。

企業からの委託業務は俗にBtoB「Business to Business」と呼ばれています。

商品を売るためのCM動画ではなく、企業側の伝えたいことだけを伝える広報動画でもありません。

情報を正確に捉えストーリー立てて伝えることで視聴者の知りたい情報を伝える

第三者の視点から撮影・編集されている点が特徴的な一種のドキュメンタリーです。

TV番組のディレクターたちが独立して作った(株)Document Not Found。「一般人のドキュメンタリー撮ります活動」は、若手ディレクターたちが市井で働く人々の日常に密着して作ったプロモーションドキュメンタリー動画です。

BtoBの仕事を受けるメリットは、大きく以下の3つです。

  1. 大規模な案件が多い

企業からの委託案件は、内容的にも規模的にもしっかりした案件が多いのが特徴です。予算的な裏付けや品質の高い内容が多く、契約面でも不安がありません。受注することで、多額の報酬や信頼を得ることができます。

  1. 委託先との長期的な関係を築ける

納期や品質面のハードルの高さがある反面、クオリティの高い成果物を納品することで、発注者との間で長期的な関係を築くことができ、将来に向け安定した収入を得ることができます。信頼関係がきっかけとなって新しい案件の受注の機会も増えます。

  1. 企業のノウハウを学べる

企業の要望に応えることで自分自身のスキルアップにも繋げることができます。また、案件を通じてその業界のノウハウを学ぶことができます。

経験者の声

BtoBの仕事の受注は信用第一。発注元の悩みに寄り添う安心感と、希望をかなえる責任感。動画の仕上がりもさることながら、人間力が試される仕事なので、うまくいけば高い満足度が得られるも魅力の一つです。

デジタル社会とはいっても、小さな企業の中にはデジタルに不安を抱えている企業もまだまだあります。そうした企業を支えていく姿勢が評価されます。

動画編集に必要なスキルを身につけよう

いかがでしたでしょうか。

動画編集案件の獲得競争は激化しています。

それでもなお動画編集で食べていきたいのであれば報酬アップの対策が必要です。

  • 高度な編集スキル(After Effectsや3DCG制作)を身につける
  • 最先端の知識を身につける(メタバース、ドローン操縦)
  • 企業経営にコミットする(映像制作コンサル)

私が学んでよかったと思ったのは、編集スキル以外の知識や人脈が作れるスクールで学べたことでした。

私が通ったのは、デジタルハリウッドの動画クリエイターコースです。

(動画をスクールで学ぶなら、STUDIO新宿がおすすめの5つの理由!|STUDIO新宿|デジタルハリウッドの専門スクール(学校))

編集ソフトの使い方がわからなかったので、編集スクールで学び直しました。

正直、三ヶ月の受講でかかる学費は負担を感じました。

しかし、受講してみると幅広い知識を学ぶことができました。

研修動画の中には、話題になり始めたばかりのメタバース関連の動画や、ライセンスなどの危機管理、マーケティングの知識など知らなかったものばかり。

卒業後もビジネス用のメッセージングアプリのIDが与えられ様々なアフターフォローを得ることができます。

イベントやコミュニティにも参加できたことで旬の話題を共有できました。

案件受注につながるクローズドな「LANCER UNIT COMMUNITY」に加入できたのも安心につながりました。

動画編集も含めたスキルを学ぶなら「デジタルハリウッド」をおすすめします。