【任意整理の基礎知識】 注意点やデメリットも解説!任意整理とは?

【個人再生の基礎知識】借金返済を継続しながら債務整理ができる?手続きの流れや注意点、デメリットを解説!
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ファイナンシャルプランナー
ぴろ君

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【経歴】
AFP/日本FP協会認定のファイナンシャルプランナーとして活動中。
2022年から経営・経済を学ぶために大学へ進学。(在学中)

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こんにちは。ぴろ君です。

今回のテーマは「任意整理」です。

「借金で悩んでいるけど、どうしたらいいかわからない」という人は多いことでしょう。借金問題は、人生を大きく変えてしまうほど重大な問題であり、放置すると負債はどんどん膨らみ、生活が立ち行かなくなることもあります。

ですが、安心してください。借金問題を解決する方法があります。

その一つが「任意整理」という手続きです

この記事では、任意整理の手続きの流れやメリット・デメリット、考える前に知っておくべきことなどを分かりやすく解説します。借金問題に悩んでいる人や、将来的に借金を抱える可能性のある人にとっては誰にも相談できなくてお困りの方もいらっしゃると思います。そうした方の助けになれば幸いです。

この記事のポイント
☑任意整理について理解できる!!
☑借金問題の解決の糸口が見つかる!!
☑精神的不安が取り除ける!!
☑心のつかえが減る!!

※2023年5月2日時点の情報で掲載しております。今後の法改正などに伴う変更において異なる点が生じる場合が御座います。また、任意整理を行う際は専門家(弁護士・法テラス等)の指示を受けて行うことを推奨します。

任意整理を考える前に知っておくべきこと

任意整理を考える前に知っておくべきこと

任意整理を考える前には、まず自分の借金状況を正確に把握することが大切です。相談する際、借金がどれくらいあって、どこから借り入れていて、現状どの程度の返済できる能力があるのか。そうしたことは包み隠さず、弁護士や司法書士の先生方にお話しする必要があります。

弁護士や司法書士を探す際は、法テラスの活用や日本弁護士連合会などを通じて探すのも手です。

また、任意整理が成立した場合の返済計画や、生活費をどうやって確保するかといったこともご自身の意見として持っておくのが良いでしょう。

任意整理とは借金の返済条件を再調整する手続き

任意整理の手続きは、弁護士や司法書士を通じて債権者との交渉を行い、返済計画を立てることで借金を減額したり、返済条件を改善したりする手続きです。

手続きの流れとしては、まず弁護士や司法書士に相談し、借金状況を調査してもらいます。その後、債権者に対して返済計画を提案し、合意が取れれば任意整理が成立します。

手続きの期間や費用はケースバイケースで異なります。また、相談する弁護士法人によって、必ずしも下記の費用や時間で済むとは限りません。

任意整理
裁判所での手続き不要
費用1社につき5〜15万円程度
減額の内容おもに将来利息をカットする
元金の減額原則ない
所要期間3ヵ月~6ヵ月程度
返済期間3~5年
財産への影響避けられる
保証人への影響避けられる
官報への掲載載らない
弁護士法人響
https://hibiki-law.or.jp/debt/hasan/13802/

弁護士と司法書士の違い

弁護士と司法書士の違い

任意整理における弁護士と司法書士の違いとしては、扱える金額に差があります。下記の表をご覧ください。

弁護士司法書士
任意整理金額による制限なし債務者1件につき140万円以下の借金のみ対応可能
個人再生代理人として業務を対応可能手続きの一部のみ対応可能(書類作成等)
自己破産代理人として業務を対応可能手続きの一部のみ対応可能(書類作成等)

以上のように、弁護士と司法書士では債務者1件につき扱える金額に差があります。つまり、1件でも140万円を超える債務者がある場合は、弁護士に頼むしか任意整理を行う方法はありません。

逆に140万円以下であれば、司法書士に依頼を行えます。ただし、注意点があります。過払い金等により、140万円を超えるようなケースでは、司法書士では取り扱いができなくなります。

加えて司法書士に依頼し、着手金を支払った後で過払い金が発覚し、取り扱いできないとなった場合でも着手金は戻りません。したがって、お心当たりがある場合は、予め弁護士に依頼をしておく方が無難といえるでしょう。

任意整理の依頼料

法人によって、依頼料はバラバラです。また、弁護士と司法書士の依頼料にはそこまで差はありません。どちらが安いかというよりは、依頼先の料金設定によって金額に差がある程度と覚えておきましょう。もし、近所に弁護士法人がある場合は、そちらの料金と比較するのも良いでしょう。

また、依頼先はできればあまり遠くない(通える範囲)場所を選択するのが良いです。書類の関係や相談毎の度に通う必要があるため、あまりにも遠い場所だと面倒だからです。

近所だと家族にバレるリスクがあるとお思いになる方もいらっしゃると思いますので、その場合は、わざと少し遠い場所にある事務所を選択するのも一つの手段です。

シン・イストワール法律事務所弁護士法人・響サンク総合法律事務所
着手金35,000円(1社につき)55,000円から55,000円から
成功報酬18,000円 ※訴訟対応の場合は、25,000円11,000円から11,000円から
減額報酬減額分の10%減額分の11%(税込)減額分の11%(税込)
全国対応可能可能可能

任意整理のメリットとデメリット

任意整理のメリットとデメリット

任意整理は、するメリットもありますが、デメリットもあります。ここでは、それらの違いについて簡単に見ていきましょう。

任意整理のメリット

  • 借金を減額できる
  • 返済条件が改善される
  • 信用情報の記録はされない
  • 周りの人に任意整理したことは知られない

任意整理のデメリット

  • 手続きには時間や費用がかかる
  • 債権者が合意しなければ成立しない
  • 返済は引き続き発生する
  • クレジットカードなどの審査に影響する
  • 借金額によっては任意整理はできない

さいごに

任意整理は借金問題を解決するための一つの手段であり、手続きを行うことで借金の減額や返済条件の改善が期待できます。

しかし、手続きには時間や費用がかかることや、債権者が合意しなければ成立しないこともあるため、現時点で返済が自力で可能な迷っている場合は、まず弁護士や司法書士に相談をすることから始めてみましょう。その上でどうするべきか慎重に考えても遅くはありません。

以上、ぴろ君でした。

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