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安萬宮山古墳2024年03月24日 01:22

安萬宮山古墳(あまみややまこふん)は大阪府高槻市にある一辺約20mの長方形墳である。

概要

安満山の中腹にあり、安満宮山古墳は三島で最古の古墳である。3世紀後半の邪馬台国時代に築造されたと考えられている。三島平野の安満山山塊には、40基にのぼる古墳が群在し、安満山古墳群と言われる。標高は約125mである。尾根先端の地形を利用して作られた。埴輪、葺石はなかった。長方形で南北方向21m、東西方向20m以下と見られる。

調査

墓抗は東西7.5m、南北3.5m、底に排水口を巡らせ、中央に深さ1.2mの木棺埋納抗を造り、割竹型木棺を直葬する。棺はほぼ朽廃していたが、直径0.8m、長さ5mのコウヤマキ製とみられる。遺体は東枕に葬られ、頭のすぐ近くから、銅鏡5面と、ガラス小玉1000個以上がみつかった。足下には刀、斧、ヤリガンナ、鑿、刀子、鎌など鉄製の武器や農具が置かれる。古墳祭祀の定型化以前の手法と見られ、3世紀後半の築造とみられる。

銅鏡

銅鏡は白銅色に輝き、鏡を包んだ麻布も残る。5面の銅鏡の内、二神三獣鏡は後漢末期、残る4面は義の時代。方格規矩四神鏡は235年製作と確定できる。同向式神獣鏡や三角縁環状乳四神四獣鏡は240年頃の作品とみられる。これらは240年、卑弥呼から魏に届けられた銅鏡100面のうちの一部である可能性が高い。

遺構

  • 墓 坑
  • 木棺
  • 排本溝

遺物

  • 1号鏡 - 三角縁「吾作」環状乳四神四獣鏡 直径21.8cm
  • 2号鏡 「青龍三年」方格規矩四神鏡 直径17.4cm
  • 3号鏡(三角縁「天・王・日・月・吉」獣文帯四神四獣鏡 直径22.5cm
  • 4号鏡(斜縁「吾作」二神三獣鏡  直径15.8cm
  • 5号鏡(平縁「陳是作」同向式神獣鏡 直径 17.6cm
  • ガラス玉
  • 直刀1点、
  • 斧2
  • 刀子 2
  • 釶 2
  • 鏨・ - 1
  • 鎌 - 1点
  • 棺材及び横板財
  • 須恵器
  • 尖頭器

考察

指定

  • 2000年6月27日 - 国指定重要文化財
  • 史跡指定は無い

展示

  • 高槻市立今城塚古代歴史館

アクセス

  • 名 称:安満宮山古墳
  • 所在地:〒569-1101  大阪府高槻市安満御所の町 公園墓地内
  • 交 通:JR高槻駅から(〈上成合〉〈川久保〉行き)磐手橋バス停下車徒歩25分(坂道)

参考文献

  1. 文化庁(1998)「発掘された日本列島 '98」朝日新聞社
  2. 高槻市教育委員会(2000)『安満宮山古墳』高槻市文化財調査報告書第21冊

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