ユルゲン・ウィンドコーラーの角笛を取り返し、アーンゲール師にお届けするまでの会話です。
本編メインクエスト「創始者の角笛(The Horn of Jurgen Windcaller)」に相当します。
Youtubeに英語音声付きのリスニング用動画を投稿済みです。
日本語翻訳の補助が必要な場合は、動画設定の「字幕」をONにしてください。
デルフィン:
私はこの宿屋の主人よ。
他所から来た人を把握するのは私の仕事だわ。
I’m the innkeeper.
It’s my business to keep track of strangers.
※解説
公式翻訳では「strangers」を「よそ者」と訳しています。
しかしここで言いたいのは、宿屋を利用するのは「他所から来た人」なので、主人公のような人物が村に来ていることを把握することも、自分の仕事だという趣旨の話です。
その辺りの意図が伝わりやすくなるよう、表現を少し変えました。
主人公:
屋根裏部屋を借りたいんだ。
I’d like to rent the attic room.
デルフィン:
屋根裏部屋? ここに・・・屋根裏部屋はないの。
でも左側の部屋を使っていいわ。どうぞごゆっくり。
Attic room, eh? Well… we don’t have an attic room,
but you can have the one on the left. Make yourself at home.
デルフィン:
それじゃ、あなたがドラゴンボーンなのね。
噂は聞いてるわ。
So you’re the Dragonborn?
I’ve been hearing so much about.
デルフィン:
あなたが探してるのはこれでしょ?
I think you’re looking for this.
デルフィン:
話があるの。
We need to talk.
デルフィン:
ついてきて。
Follow me.
デルフィン:
扉を閉めて。
Close the door.
デルフィン:
これでやっと話ができるわ。
Now we can talk.
デルフィン:
グレイビアードはあなたをドラゴンボーンだと思っているようね。そうであればいいけど。
The Greybeards seem to think you’re the Dragonborn. I hope they’re right.
主人公:
角笛を取っていったのは、あなたか?
You’re the one who took the horn?
デルフィン:
驚いた? 私も人畜無害な宿屋の主人を演じるのが上手くなってきたみたいね。
Surprised? I guess I’m getting pretty good at my harmless innkeeper act.
※解説
公式翻訳は「harmless innkeeper」を「罪もない宿屋の主人」と訳しています。
言いたいことは通じますが、表現としてやや違和感があるため「人畜無害な宿屋の主人」に修正しました。
主人公:
この隠し部屋はなんなんだ?
What’s with all the cloak and dagger?
※解説
ここは直訳すると「外套と短剣は一体何だ?」となりますが、「the cloak and dagger」は「隠蔽工作」などの意味で使われる、隠語の一種だと思われます。
その為、ここは公式翻訳をそのまま採用し「隠し部屋」と訳しています。
デルフィン:
用心に越したことはないわ。
サルモールのスパイは至る所にいるのよ。
You can’t be too careful.
Thalmor spies are everywhere.
主人公:
何が望みだ?
What do you want with me?
デルフィン:
気まぐれにわざわざこんなことをしたんじゃないわ。
サルモールの罠でないことを確かめる必要があったの。
I didn’t go to all this trouble on a whim.
I needed to make sure it wasn’t a Thalmor trap.
デルフィン:
私はあなたの敵じゃない。角笛は渡したわ。
あなたを助けようとしているのよ。私の話を聞いて。
I am not your enemy. I already gave you the horn.
I’m actually trying to help you. I just need you to hear me out.
主人公:
続けてくれ。話を聞こう。
Go on. I’m listening.
デルフィン:
メモにも書いたけど、あなたがドラゴンボーンだって聞いたの。
Like I said in my note, I’ve heard that you might be Dragonborn.
デルフィン:
私はあなたを探している集団の一員よ・・・あなたのような人を長い間探していたの。
I’m part of a group that’s been looking for you… well, someone like you, for a very long time.
デルフィン:
もしあなたが本当にドラゴンボーンならね。
これ以上話す前に、あなたが信用できる人物かどうか確認する必要があるわ。
If you really are Dragonborn, that is. Before I tell you any more, I need to make sure I can trust you.
主人公:
何を根拠に信じろと言うんだ?
How do I know I can trust you?
※解説
ここの主人公の返しは、一種の皮肉ですね。
デルフィンから「信用できる人物かどうか確認したい」と言われ、「お前の方こそ信用できる人物なのか?」と返しているわけです。
デルフィン:
私を信用できないのなら、そもそもここに入ってきたこと自体、愚かだと言えるわね。
If you don’t trust me, you were a fool to walk in here in the first place.
※解説
ここの公式翻訳は「私を信用できないというのなら、のこのこやってきたあなたがバカだったってことよ。」です。
かなり挑発的な口ぶりで品が無いので、もう少し理性的な台詞回しに修正しました。
主人公:
なぜウステングラブから角笛を奪った?
Why did you take the horn from Ustengrav?
デルフィン:
グレイビアードがあなたをドラゴンボーンだと思っているのならば、あなたをそこへ送るだろうと分かっていた。彼らの考えは予想済みよ。
I knew the Greybeards would send you there if they thought you were Dragonborn. They’re nothing if not predictable.
デルフィン:
あなたがここに現れた時、あなたはグレイビアードが送り込んだ者であり、サルモールのスパイではないことはすぐに分かったわ。
When you showed up here, I knew you were the one the Greybeards sent, and not some Thalmor plant.
※解説
「plant」は「(植物)を植える」という動詞でも使われ、そこから転じて「(スパイなど)を送り込む、潜入させる」というスラングに用いられます。
そこからまた転じて、「plant」単体でも「スパイ」という意味で使われていると推測できます。
主人公:
ドラゴンボーンを探している理由は?
Why are you looking for a Dragonborn?
デルフィン:
ほとんどが忘れてしまったことを、私達は覚えてる。
ドラゴンボーンが最高のドラゴンスレイヤーであるってことをね。
We remember what most don’t – that the Dragonborn is the ultimate dragonslayer.
デルフィン:
ドラゴンの魂を喰らい、完全に滅ぼすことができるのはあなただけよ。
You’re the only one that can kill a dragon permanently by devouring its soul.
デルフィン:
あなたにできるの? ドラゴンの魂を喰らうことが?
Can you do it? Can you devour a dragon’s soul?
※解説
「Can you devour a dragon’s soul?」の公式翻訳は
「ドラゴンの魂を飲み込むことが?」でした。
ドラゴンの魂というファンタジーなテーマに対して、「飲み込む」という表現が何となく緊張感に欠けるので、世界観に沿うよう「喰らう」に変更しました。
主人公:
ああ、それで初めて自分がドラゴンボーンだと分かったんだ。
Yes, that’s how I first learned I was Dragonborn.
デルフィン:
分かったわ。すぐにそれを証明する機会がやってくるわよ。
Good. And you’ll have a chance to prove it to me soon enough.
主人公:
さて、まだ私に話していない事は無いか?
So what’s the part you’re not telling me?
※解説
ここの公式翻訳は「詳しく聞かせてくれないか?」でした。
ざっくりしすぎて、何を聞きたいのかこれ単体では意図が伝わりませんね。
これは「まだ話していないことがあるなら話してほしい」という趣旨の台詞です。
デルフィン:
ドラゴン達はただ戻ってきたわけではないの、生き返ったのよ。
Dragons aren’t just coming back, they’re coming back to life.
デルフィン:
奴らはどこかよそへ行っていたのではない。
死んでいたのよ。何世紀も前に、私の先人達によって全滅させられたの。
They weren’t gone somewhere for all these years.
They were dead, killed off centuries ago by my predecessors.
※解説
公式翻訳では「predecessors」を「祖先」と訳していますが、ブレイズは世襲制ではない為、デルフィンの直接の祖先である可能性は低いです。
広義の意味でブレイズの「先人」達と訳し直しました。
デルフィン:
そして今、奴らの命を吹き返す何かが起きてる。
それを止めるのを手伝ってほしいの。
Now something’s happening to bring them back to life.
And I need you to help me stop it.
主人公:
それがどれだけ危険なことか分かっているのか?
Do you know how crazy this sounds?
デルフィン:
ふん。数年前、私も同じようなことを仲間に言ったわ。
まあ、結局のところ彼が正しく、私が間違っていた。
Ha. A few years ago, I said almost the same thing to a colleague of mine.
Well, it turned out he was right and I was wrong.
主人公:
ドラゴンが復活すると思う根拠は?
What makes you think dragons are coming back to life?
デルフィン:
私には分かるの。埋葬塚を見に行ったのだけど、墓は空だったのよ。
I know they are. I visited their ancient burial mounds and found them empty.
デルフィン:
それに、次にどこで復活するのかも突き止めたわ。
And I’ve figured out where the next one will come back to life.
※解説
ここの公式翻訳は「それに、次のが復活するのがどこなのかも突き止めたわ。」でした。
日本語の文法的にやや不自然だと思ったため、もっと単純な言い回しに修正しています。
デルフィン:
そこに行って、あなたがそのドラゴンを仕留めるの。
成功したら、あなたが知りたがっていることをすべて話すわ。
We’re going to go there, and you’re going to kill that dragon.
If we succeed, I’ll tell you anything you want to know.
主人公:
どうやってここまで調べたんだ?
How did you figure all this out?
デルフィン:
知ってるでしょ。私のために地図を手に入れてくれたわ。
ファレンガーのために手に入れたドラゴンストーンよ、覚えてる?
You should know. You got the map for me.
The dragonstone you got for Farengar, remember?
主人公:
そうか、石を渡したときドラゴンズリーチにいたな。
Right. You were at Dragonsreach when I gave it to him.
デルフィン:
ちゃんと気付いていたのね。
私がファレンガーにドラゴンストーンを回収するよう手配していたの。
So you were paying attention.
I arranged to have Farengar recover the dragonstone for me.
※解説
「So you were paying attention.」の公式翻訳は
「ちゃんと聞いてたのね。」でしたが、少し改変しました。
ここの英文は直訳すると「では注意していたのですね」となり、過去にデルフィンの事に気付いていた(注意を払っていた)かどうかについて触れている場面です。
その辺りが伝わりやすい表現に修正しました。
デルフィン:
これが私の仕事なの。事がきちんと運ぶよう、舞台裏で手を回す。
その結果、あなたはここにいる。
It’s what I do. I make things happen from behind the scenes.
After all, here you are.
※解説
「After all, here you are.」の公式翻訳は
「そこにあなたが登場するというわけ。」でした。
ここでデルフィンが言いたいのは「私が裏で手を回した結果、今の状況がある」ということだと思うので、その辺りが分かりやすくなるよう訳を修正しました。
主人公:
ドラゴンストーンは何かの地図だったのか?
The dragonstone was some kind of map?
デルフィン:
そうよ。古代のドラゴンの墓場の地図なの。
どの墓が空になっているのかを確認したわ。パターンははっきりしてるわね。
Yes. A map of ancient dragon burial sites.
I’ve looked at which ones are now empty. The pattern is pretty clear.
※解説
「The pattern is pretty clear.」の公式翻訳は
「パターンは簡単に解読できた。」でした。
ここは後述の説明から、復活する順番は単純明快であるというニュアンスと推測できるため、「パターンははっきりしてるわね。」に修正しました。
デルフィン:
どうやら南東から広がっているようね、リフテン近くのジェラールからよ。
このパターンのまま行けば、次はカイネスグローブの近くのもののはずよ。
It seems to be spreading from the southeast, starting in the Jeralls near Riften.
The one near Kynesgrove is next if the pattern holds.
主人公:
それで、どこへ向かうんだ?
So where are we headed?
デルフィン:
カイネスグローブよ。その近くに古代のドラゴンの墓があるの。
復活が始まる前にそこに行くことができれば、阻止する方法を見つけられるかも知れない。
Kynesgrove. There’s an ancient dragon burial near there.
If we can get there before it happens, maybe we’ll learn how to stop it.
主人公:
さあ、ドラゴンを殺しに行こう。
Let’s go kill a dragon.
デルフィン:
旅用の装備に着替えないと。
ちょっと待って、すぐに準備するわ。
I need to get into my traveling gear.
Give me a minute and I’ll be ready.
デルフィン:
これで良し。カイネスグローブへ急ぎましょう。
That’s better. Let’s get on the road to Kynesgrove.
※解説
「That’s better.」の公式翻訳は「それがいいわね。」
準備をしていたのはデルフィンなのですから、ここは「これで良し。」が正解だと思います。
デルフィン:
オーグナー。私は旅に出るわ。戻るまで宿屋を頼むわよ。
Orgnar. I’m traveling. You’ve got the inn’til I get back.
※解説
「I’m traveling.」の公式翻訳は「私は旅に出てるの。」でした。
これから旅に出ようとしているので、ここは「私は旅に出る(今まさに出る)」とするのが正解だと思います。
オーグナー:
分かった、良い旅を。
Right. Happy trails.
デルフィン:
カイネスグローブはこっちよ。
一緒に行くか、別れて現地で落ち合うかは、お好みでどうぞ。
Kynesgrove is this way.
We can travel together or split up and meet there, your choice.
※解説
ここの公式翻訳は「一緒に行くか、別行動してあそこで落ち合うか、あなたが選んで。」でした。
ここだけやけに直訳っぽくて機械的な台詞だと思ったため、もう少し自然な文章となるよう修正しました。
アーンゲール:
ほう!ユルゲン・ウィンドコーラーの角笛を手に入れたか。
Ah! You’ve retrieved the Horn of Jurgen Windcaller.
アーンゲール:
よくやった。これですべての試練に合格だ。
Well done. You have now passed all the trials.
アーンゲール:
私と来い。お前をドラゴンボーンとして正式に認める時が来た。
Come with me. It is time for us to recognize you formally as Dragonborn.
アーンゲール:
これで鍛錬は終わりだ、ドラゴンボーンよ。
お前と話したい事がある。
You have completed your training, Dragonborn.
We would Speak to you.
アーンゲール:
我らの間に立ち、覚悟を決めよ。
グレイビアードの本気の声を聞いて、耐えられる者は少ない。だがお前ならばできよう。
Stand between us, and prepare yourself.
Few can withstand the unbridled Voices of the Greybeards. But you are ready.
※解説
公式翻訳では「unbridled」は「解き放たれた」と訳されてしますが、ここは「手加減なしの」「本気の」シャウトをグレイビアードが使うことが危険だと強調している場面であるため、その辺りが分かりやすい表現に変えています。
アーンゲール:
ドヴァーキンよ。グレイビアードの声を試し、無傷で通ったな。
ハイ・フロスガーはいつでもお前を受け入れよう。
Dovahkiin. You have tasted the Voice of the Greybeards, and passed through unscathed. High Hrothgar is open to you.
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