恋ってもっとフワフワとした、甘くってかわいらしいモノじゃなかったっけ。
 カフェテーブルを前に、足をプラプラと揺すりながら、レッドはぼんやりとそんなことを考えた。
 数少ない友人のひとりであるグリーンは、昔からよくモテていた。たくさんの女の子たちがグリーンに恋して憧れて、目をキラキラと輝かせていたのを、覚えている。
 レッドは恋愛には興味がなかったけれど、ライバル兼友人がそんなであったから、恋の話はやたらと耳に入ってきた。