【JICA海外協力隊にも有給が!?】任国外旅行に協力隊員が実際に行ってみた。

taravel picture 青年海外協力隊
この記事は約8分で読めます。

JICA協力隊には任国外旅行制度というものがあります。日本の職場でいう有給を使って旅行に行けるという制度です。

※もちろん自費で、全部自分で手配してMAX20日間他の国へ旅行することが可能です。まぁ、絶対ではないのでむしろおまけみたいなもんです。

任国外旅行制度とは?

派遣国から一時的に離れることができる。

JICA協力隊は基本的には、任期の期間(長期派遣の方は2年間)は派遣国で生活することがスタンダードです。

その中でも、1年間で最大20日間、任国外へ旅行できる制度が存在しています。

 

任国から出ないで任国内旅行制度で国内を旅行することもできます。ルワンダは狭いから99%国外に行くと思います笑

もちろん、2年間1度も制度を使わない隊員さんもいらっしゃいます。

 

どれくらいの期間旅行できるのか?

1年間で 20日間 × 任期の2年間 = 合計40日間 取得することができます。

気をつけなければならない点

 

特に社会人を経験していて、有給を使ったことがある人ほど気をつけなければいけません。

  • 小分けで使えるが、1度行ってから半年のスパンを開けないと次に使えない。
  • 1年間で20日付与され余った分は翌年に繰越出来ない。
  • 書類の作成がめちゃくちゃに大変=申請したら直ぐに旅行できない。

 

繰越できるでお馴染みの有給ですが、JICA協力隊のこの制度は繰越はできません。また、1年目と2年目を跨いでの旅行は2年目の初日から2年目の分が消化されます。

小分けにしても、1年間で2回しか最大行くことはできません。書類作成を考えると20日間通しで取った方が手間も少なくて済みます。

 

どこへ行けるのか?

基本的に大体のヨーロッパ、北米、日本は全隊員が行くことが可能です。

それに加えて、

アフリカ・中東隊員ならアフリカ周辺と中東地域、アジア隊員ならアジアやオセアニア地域へ、南アメリカ大陸の隊員なら中米南米地域など近隣諸国が上記にプラスαで渡航対象地域となっている場合がほとんど。

 

今だコロナや各国の治安関係などの影響で行ける国は限られています。一昔前などはどうだったのかすごい気になるな〜。

費用の負担は?

結論、全額自費。

むしろ、税金を使って旅行してたら頭おかしいですよね?そういうことです。

自分の懐事情と相談して、いいホテル泊まったり、ファーストクラス乗ったり(多分ないと思うけど、、)そのようなことは自由です。

 

普段途上国で、我慢している分少しはパーッと使うことも精神衛生上必要なことかなと僕は思います。

任国外旅行の良かった点と大変だった点

行って良かった点を紹介

実際に僕が任国外旅行に行ってきて、良かったなぁという点を紹介します。

とりあえず休める。リフレッシュできます。

基本的にストレスフルな生活を過ごしている僕たち協力隊員。

見えない疲労や、活動での苦労などを洗い流せるいい機会になります。

 

とりあえず、一回自分の任地から離れたいと考える人が大勢いるはず。(協力隊あるあるだと思いたい)

日本食も食べられます。やはり日本人なので日本食が恋しくなるものです。

日本から旅行するよりも楽(アフリカ地域とアメリカ地域)

基本的にヨーロッパやアフリカ、南アメリカなどは日本から旅行するよりも安いし、早い。

普段日本で生活していると中々訪れにくい国でも、これを機に行く良い機会となります。

 

例えば、ヨーロッパに行く時アフリカからだと7〜8時間でいけます。日本からだと直行の高い値段で12、3時間かかります。乗り換えなんかしてたらもっと時間がかかります。

旅行への敷居が下がる

普段日本語を使わずに生活している協力隊員にとって、英語や現地語を用いて旅行することなどお茶の子さいさいです。

道を聞いたり、現地の人と会話することにも慣れているので、より旅行が楽しいものとなります。

 

実際に仲良くなって、おすすめのスポットを教えてもらえたり、いろいろ助けてもらえたりします。

任国との比較ができる

単純にリフレッシュをするための旅行でも十分ですが、せっかく他の国に訪れるなら自分の任地との比較をしてみるのもとても面白いです。

 

僕自身ルワンダよりも先進国にしか旅行しなかったのでやはりルワンダは遅れているんだなぁと肌で感じる機会もあったし、ルワンダはいい国だなと感じる瞬間が多かったです。

初めてアフリカに訪れた時のあの感覚に1年近くもいると慣れてしまうので、今一度自分が生活しているところを俯瞰的に見れるし、なんなら日本とも比較できるのでとてもいい刺激になります。

他の国の同期と会えることもある

 

訓練期間や、派遣される時期が一緒だと大体旅行する時期が一緒になるものです。僕もヨーロッパでアジアに派遣されている同期の隊員とご飯を食べました。

大体、協力隊員が旅行に行きたいなぁと考える国には同期の隊員がいるものです。だから訪れた時に案内してもらったり、互いの生活や活動の話をすることでモチベーションのUPに繋がります。

 

お互い、日本から離れた途上国で活動頑張ってるんだなと思える良い関係がとても自分達に良い影響を与えます。

大変だった点を紹介

制限が多い

自分の都合で旅行するわけではなく、JICA協力隊員の立場として制度としての旅行ですので、あそこ行きたい、ここ行きたいと全部が全部わがままが利く訳ではありません。

 

 

渡航可能な国の中でも、訪れて良い地域と禁止されている地域が設定されています。

また、セキュリティがしっかりとしたホテルの予約や、鉄道&路線バスの禁止など遵守しなければならない点も考慮した旅行にしなければいけません。

 

国によって基準が違います。また都度都度基準も改訂されるので行く間際になって変更なども実際に起こります。

旅行の計画書を事細かく記載し、提出する必要

制度としての旅行なのでこの制度を使用するためには書類と許可を取る必要があります。

  • 任国外旅行のスケジュール表(滞在先や航空機の便名など)の提出と承認
  • 自身の配属先の上長からの休暇取得承認の書類の提出
  • 渡航国によってはVISAやイエローカード(黄熱病ワクチン)などの取得

 

これらを完遂させるのがめちゃくちゃ大変です。余裕を持って作成し、早いうちから航空券やホテルなど抑えておかないと値段が高くなってしまいます。

旅行先の安全状況により急な変更や中止などが発生する場合も起こり得ます。なので半年後に行くからもうこの飛行機安いうちに抑えておこうと早すぎる計画をしていると支払い後にキャンセルなどを求められる場合があります。なので航空券やホテルを予約するタイミングとスケジュールを見極めなければなりません。

なるべく早めに書類を作って、予定を確認してもらいそこから予約するのが一番ベターな選択肢かなと思います。

また、日本の赤や紺のパスポートとは違うパスポートを協力隊員は支給されます。

協力隊員は公務として派遣されるため、パスポートの種類も緑色の公用旅券へと変わります。

なので、VISAなどの扱いも普通の一般旅券とは違います。しっかり調べてから計画を立てないといざとなって入国できないなどの事が発生します。

僕もエジプトに行った時は事前にエジプト大使館でビザの申請をする必要がありました。

※日本からの一般旅券だとArrival VISAで入国できます。

実際の体験談 

 

実際に僕が何したかや何を食べたかなどを紹介します。

エジプト編

念願のピラミッドへ。ぼったくりがすごいのでマジで気をつけないといけませんでした。入場口から遠そうに見えて普通に歩いていけます。

 

チュニジア編

世界最大のサハラ砂漠で宿泊。無限に続く地平線に酔いしれました。

日本食編

待ちに待った寿司。生魚を約1年ぶりに食べたら感動で泣きそう。海がある国っていいなと改めて感じました。

まとめ

  • JICA協力隊にも旅行できる制度→私事目的任国外制度がある
  • この制度を使うには書類の作成や行動範囲などの面で時間がかかる
  • トータルで40日使う事ができる。(使い方に制限あり)
  • 自費での渡航(金銭面は自分の懐事情と要相談)

JICA協力隊として、しっかり活動することは必要な事ですが、リフレッシュも必要だと考えています。これから協力隊として派遣される方はぜひ参考にしてください。

また、現在派遣中だけどあまりよく知らないという方もこの記事を読んでみて参考にしていただけると幸いです。

コメント